見出し画像

インベカヲリ★さんの写真展 @恵比寿 アメリカ橋ギャラリー

写真家のインベカヲリ★さんの写真展に行ってきた。

インベさんの展示に行くのは、昨年2月のアメリカ橋ギャラリーが最初で、その後個展があれば伺ったり、作品集を買ったり、記事を拝見したり、撮影された写真が掲載されている雑誌を買うなどしている。昨年の個展の際には、思いのほかゆっくり滞在して、作品のモデルになられた方にお話を伺ったり、インベさんにも制作について伺ったり、楽しい時を過ごした。

作品はインベさんのサイトからも見ることができる。

インベさんに興味を持つきっかけは二つある。

私が好きな作家の庄子佳那さんがInstagramでインベさんのことを紹介していて、展示に行ってみたいと思ったのが一つ。

もう一つは、2019年1月に大和ミュージックに行き、六花ましろさんのショーを見て、演目の素敵さももちろんだが、大変美しい、目指したい身体をしている方だなあと思った。六花さんのTwitterを見ると、どうやらモデルもされていて、その撮影をしているのがインベさんだったのだ。人の身体を鑑賞することに興味を持ち、自分の身体と、美しいとされ鑑賞の対象とされている身体との連続性や距離などに思いを馳せている時期だった。

そういえば、庄子さんもインベさんも、私とSNSで繋がってくださる距離感の踊り子さんも、向こうは親しげに接してくださるものの、私が「うぅ、ファンです……」みたいなスタンスで、いい話したいのに何話していいか分からなくなる現象があるなと思った(自分のコミュニケーション方法が関係性によってバラバラで興味深いといえば興味深い)。

今回の個展は、過去の展示で展示してきた形態を混ぜたり(判型がいろいろだったりする)、少し新作もあったり、モデルさんにインタビューしてインベさんが書いたテキストも一緒に展示したり、制作のプロセスなどを追ったドキュメンタリーも流していたり、といった内容。

作品に登場している女の子は、精神や家庭環境や対人関係に何らか色々抱えていることが多く、世の中の見え方の面白さがインベさんのテキストで表れていた。それが、女の子を哀れむでもなく、冷たく突き放すでもなく、見せ物にするのでもなく、「人間って面白い」という距離感で語られていて、読む側が安心して読めるテキストだ。

ドキュメンタリーでは、モデルさんが撮影を振り返って「撮られるとどんどん気持ちよくなる」と言っていて、テキストも写真も、自分をしっくりと表すものになっていくのが心地よいのだろうか。

これまで個展で見て、作品集も全部見たので、一度目にした作品が多いものの、当時見た見え方と今は少し変わっているような気がする。昨年、モデルをされていたあやねさんに、モデル応募の動機や、どういったタイミングで応募されたのか、撮影しているときの心境などを色々伺った。あやねさんは「何かいろいろあったけどそれを少し乗り越えた時に応募してみたくなった」と言っていて、自分も昨年いろいろあったなあと思うとともに、あやねさんをモデルにした作品やテキストはとても好きだと思った。

そういえば。自分が何かを乗り越えて、テキストとセルフポートレート(コスプレ写真だけど)にまとめた、ある意味作品があった。これをやったので、これまで自分とは遠いものだと感じていた作品が、近いものと感じたのかもしれない。

インベカヲリ★写真展
2020年1月8日(水)〜2020年1月20日(月)
12:00 - 19:00(初日は14:00から、11日と最終日は17:00まで)*会期中無休
America-Bashi Gallery
150-0022 東京都渋谷区恵比寿南 1-22-3
https://americabashigallery.com

お読みいただきありがとうございました! よかったらブログものぞいてみてください😊 https://kondoyuko.hatenablog.com/