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【パラ陸上 | あれこれ #20】UK Athletics Indoor Championshipsにおけるパラ種目実施情報

欧米における陸上競技の競技会がYouTubeやHP上でオンタイムで視聴できるのは、大変有難いです。ご存じの通り、WORLD ATHLETICSのIndoor TourもYouTubeで視聴することができて最高です。ありがたや。

さて、昨日と本日にかけて(2022年2月26日〜27日)イギリス(British Athletics)の室内競技会(UK Athletics Indoor Championships)が開催されており、British AthleticsのHPから視聴できます。Day1はこちらから視聴できます(いつまで視聴できるかは分かりません)。 Time Tableはこちらです。

この中で、パラ種目の実施がありましたので、キャッチアップしておきたいと思います。実施種目は、「60m Para」のWomenとMenで、Mixed Ambulant 60mでした。

ここでいうMixedは競技クラス混合ということで、さらにAmbulantということですので、立位で競技を行う選手が出場しているということになります。つまり、T20(知的障害)、T11-13(視覚障害)、T35-38(脳原性麻痺)、T42-T44(下肢の機能障害)、T45-47(上肢の機能障害、切断)、T61-T64(義足を装着して競技)の選手が該当し、競技クラス混合で男女別に60mを競うということです。

UK Athletics Indoor Championships Time Table Page2
UK Athletics Indoor Championships Time Table Page2

上記の表はDay1(2022年2月26日)のTime Tableであり、現地時間15:20(日本時間24:20)から60m Para Women、15:30(日本時間24:30)から60m Para Menが実施されました。全競技の結果一覧はこちらです。

まず、60m Para Womenのスタートリストと結果です(結果一覧より抜粋)。

Women's Para Mixed Ambulant 60m Start List
60m Para Women Start List
Women's Para Mixed Ambulant 60m Results
60m Para Women Results

Sophie HAHN選手(T38;リオデジャネイロ、東京パラリンピック2大会連続100m金メダリスト)が8秒11で優勝しました。Faye OLSZOWKA選手(T20)が8秒30で2位、Esme O'CONNELL選手(T20)が8秒39で3位でした。競技クラスの情報が掲載されていないので順位に応じて補足すると、4位はMadeline DOWN選手=T38、5位はHetty BARTLETT選手=T38、6位はSimran KAUR選手=T46、7位はBebe JACKSON選手=T44でした。

Day1はこちらから視聴できます。いつまで視聴できるか分かりませんが、「60m Para Women」の競技の様子は、5:51:45からです。Sophie HAHN選手はT38(脳原生麻痺のある競技者が該当するクラスの中で最も軽度のクラス)の選手として多くの実績があり、知名度も非常に高いですが、この選手がこの時期に、60mを8秒11で走っているということは、T38の女子選手にとって一つの指標になると感じました。

次に、60m Para Menのスタートリストと結果です(結果一覧より抜粋)。

Men's Para Mixed Ambulant 60m Start List
60m Para Men Start List
Men's Para Mixed Ambulant 60m Results
60m Para Men Results

Zac SHAW選手(T12;100m自己記録10秒89)が6秒98で優勝しました。Thomas YOUNG選手(T38;パラリンピック東京大会100m金メダリスト)が7秒04で2位、Emmanuel OYINBO-COKER選手(T47)が7秒15で3位でした。競技クラスの情報が掲載されていないので順位に応じて補足すると、4位はJoel MATTACKS選手=T20、5位はSegun SAMUEL選手=T46、6位はOla ABIDOGUN選手=T47、7位はNils REHM選手=T46でした。なお、Jonnie PEACOCK選手(T64:ロンドン、リオパラリンピック2大会連続100m金メダリスト、東京大会100m銅メダリスト)はスタートリストに氏名はありましたが、残念ながらDNSでした。出場してほしかったー。

Day1はこちらから視聴できます。いつまで視聴できるか分かりませんが、「60m Para Men」の競技の様子は、5:59:10からです。

Zac SHAW選手もThomas YOUNG選手も100mの自己記録が10秒台の選手で、Jonnie PEACOCK選手は10秒64という素晴らしい記録を持っています。Zac SHAW選手は6秒98の1位でBritish Record holderとなり、US $2,500を受け取りました(すげー)。彼は今年の目標として、コモンウエルスゲームズでメダルを獲得することと競技を楽しむことを掲げています。

このように年間を通じて競技会に出場できる状況が広がれば、パラ競技者も年間競技スケジュール(もしくはパラリンピックサイクル)を意識して、いつ(どこで)ピークパフォーマンスを発揮するか逆算したトレーニングがより重要になってくると感じます。

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