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画集の絵を描き終えることができました

「近藤さん、画集を作りましょう」と西山さんが声をかけてくれたのは確か3年前。

西山さんは当時某出版社を退社されたばかりで新しい出版社を立ち上げようとしているところだった。そのタイミングで僕に声をかけてくれたのだ。

僕と西山さんはもう古い仲で10年とか15年前ぐらいから知り合いだ。僕は当時クレヨンハウスという絵本専門店で働いていて西山さんは児童書出版社で編集者をされていた。

児童書業界というのは少し面白くて他の会社の人とかなり仲が良いのだ。「絵本研究会」とかもいくつかあって、そこはもちろん勉強もするのだけど社交の場にもなっていた。そんな感じで僕も西山さんと仲良くなったのだと思う。

とても聡明な話し方をするなぁと僕は西山さんに対して思っていた。

その児童書専門店を辞めたあと僕は他の出版社でやはり児童書の編集者になり、そのあとに絵描きとなった。その間も西山さんと会うことも多かった。みんなでキャンプに行ったりもしたな!そういえば!

それで西山さんが退社をされて自分一人で出版社を始めることとなった。すごい勇気だと思ったけれど、西山さんは元々児童書に限らず幅広いジャンルに興味がある方だし、何よりもこんな時代だからそんな冒険をされることはとてもいいことだなぁと思い、僕は応援したい気持ちだった。

そんなタイミングで西山さんは僕の個展に来てくださり、そして「画集を出しましょ!」という話になったのだ。

西山さんの出版社は「月とコンパス」という名前に決まった。素敵な名前だよね。

ロマンチックでどこかこのあとの旅路を示唆するような。


そして僕たちの打ち合わせが始まった。

画集は最初は僕の今で描いてきたストックからピックアップして作る予定だった。

そのために西山さんの事務所に100を超える作品を運んだり、僕の家で100を超える作品の撮影をしたり。。そしてそれをデザイナーさんに構成してもらい組んでもらったりもした。(そのデザイナーさんのことも今度紹介したいけれど本当に素敵な方)


でもなんかピンとこないものがあった。それは画集のサイズや作りに合わせて作品を当てはめていくちょっとした違和感だった。

なんていうか作品集ということで僕の描いてきたものをカタログ的に載せる本であればそれはそれで良かったのかもしれない。

でも西山さんもデザイナーさんも僕も本が大好きで、本そのものが魅力的になるように、本の形や手触りと、装幀と、そんな本の魅力と作品の内容がピタッと合うものが作りたかった。

それで全作品、新規に描きおろすことなったのだ。

実を言うと僕は去年の7月ごろには全部完成しますよ〜〜なんて豪語していたのだけど、情けないことに伸びに伸びて結局つい先ほど完成した。。。本当に西山さんごめんなさい。。

それもこのコロナのおかげで家にいる時間が増えたからまとめて集中して描けたのだ。僕の意思というよりは偶然とも言える。。。これがなかったらいつになったのだろう。。

それはそうとして絵は完成した。時間はかかったけれどそれも良かったのかもしれない。なんていうか納得の絵がかけて充実した気持ちだ。

これからデザイナーさんが構成を作ってくれる。そして文章なども少し入れながら本の形が出来上がってくるのだ。

ワクワクする。

完成は夏頃の予定。

(写真は最初に候補に挙がっていた作品たち)

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