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ねこへのお手紙

2018年の今日、我が家にねこが2匹やって来た。
捨てられてボロボロになっていた所を保護されて、ひょんな事から我が家にやってきたふたり。
この子達と暮らすようになって、2年の記念日に2人に手紙を残そうと思った。

茶白と三毛猫へ

今日は君たちに初めて手紙を書きます。書かずにはいられなかったから。
わたしは、2人の事が大好きです。
カリカリを食べるとき勢いが余って絶対に一粒口から溢すところ。
肉球を舐めている時の眉間のしわ。
おトイレ中の神妙な顔。
おねだりの時の甘い、アーンって鳴き声。
足さきの香ばしい匂い。
いつも2人でトイレまで着いて来てくれるところ。
茶白の長いしっぽと、三毛猫のジグザクの鍵しっぽ。
レギンスはいてるみたいな茶白と、靴下はいてるみたいな三毛猫。
東京に大雪が降った日、初めて見た雪に興奮して追いかけっこしたこと。
屋上が大好きで何時間も日向ぼっこして帰ってこないところ。
ねこ風邪を拗らせてから、慢性鼻炎になった茶白のぷーぷーいう鼻息。
トイレ掃除にはうるさい三毛猫。
寒くなると当たり前の顔してお布団に入って腕枕で眠るところ。
ご飯は時間差で食べるところ。
ちゅーるのイカ味はあまり好きではなくて露骨にがっかりするところ。
興奮すると濃いピンクになる肉球。
毛繕いの音が妙にジューシーなところ。
下から見たお口の三角形。
太り気味で、ジャンプの着地の時に出る、ンって声。
さりげなく隣に座っておしりをちょっとだけ、くっつけてくるところ。

毎日、当たり前の様にそばにいてくれるからいつかお別れしなくちゃいけないなんて信じられないけど、でもその日は確実に来るから。後で見返して君たちの匂いまで感じられる様に、2人の好きなところを思いついたまま書いてみた。
2歳の君たちの今。
幸せですか?
わたしは君たちが来てくれてから、毎日が幸せです。そりゃ人間って愚かだしさ、そんな世界で生きているから汚れてボロボロで帰って来る事もあるけど、でも2人が幸せそうならそれでいっか。と思えます。
私は勤勉に働くのが苦手で、部屋も散らかるし、コツコツ努力とか、継続とか約束が嫌い。病院も苦手で、限界になるまで行きません。褒められた人間ではないけど…。
ふたりの為なら、3個あるトイレはいつも清潔に、お水は新しいのもを3カ所に、カリカリは湿気ってしまわないように真空保存容器に移し替えて。少しでも体調が悪そうなら、タクシーで病院に連れて行くし、毎年の健康診断に、ワクチン、少しも苦ではありません。
そんな自分を初めて知って、ふたりの成長を目の当たりにして、全てのねこの幸せを願わずにはいられなくなりました。

いつかふたりを救ってくれた人たちに恩返しがしたい。その為に私は今日も働こうと思うのです。

長くなったけど、ふたりがあたりまえの毎日を過ごして、ゆっくりと年を重ねて、そして私の腕の中で旅立つその日まで。ふたりの毎日を守ることを約束します。

この手紙をふたりが読むことは無いけれど、
たくさんの書き切れない程の感謝と愛を込めて。 


                                                                           2019年9月23日 ママより

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