見出し画像

タロットと西洋占星術のリンク②~3区分×4エレメントに対応するタロットカード

皆さま、こんにちは。
先月から始まりました新連載「マカロンタロットで学ぶ タロットと西洋占星術」、西洋占星術とタロットをリンクさせ、リーディングに役立ててみよう!という試み。第1回目は超基本!! 12星座を2、3、4等分に分け、対応するタロットカードをグループごと分類してみましたが、いかがでしたか?(前回の記事はこちら
 
タロットの意味を覚えるのが大変…と悩む方も西洋占星術と絡めて覚えてしまえば一石二鳥!!
 
12星座や十二支、八卦などは大きく言えば春夏秋冬の暦に沿って考えられているので、四季がある日本ではその意味は馴染みやすく、理解がはやいと私は常々思っているのです。
例えば、十二支の「子」ときいただけで、寒{{ (>_<) }}ってなります。なぜなら「子」の月は12月7日あたりから1月はじめまでになります。卦では「坎(かん)」になります。大きな意味は「穴にはまる」ですが、「悩む」など困難にぶち当たる意味があり、この時期の厳しい寒さをじっと耐え忍ぶにふさわしい意味とつながります。
12星座では山羊座の時期になり、山羊座が冷静沈着、シビアと言われる所以は、この寒さの中で生きていく術を併せ持ったものと確認できます。この山羊座にリンクするタロットは「悪魔」のカード、辛さと引き換えに悪魔に魂を乗っ取られるのか? それとも辛さと向き合い自分の道を歩むのか? 欲望をどう律するのか試されることになりそう、ということも理解できます。

 
というように、タロットカードの一枚いちまいの意味を丸暗記ではなく、理屈で理解すると、本などにあるキーワード以外にも発想が膨らんでくるでしょう。本にかいてあるのはほんの一部ですから。
 
前置きが長くなりましたが、今回も参りましょ~!!
 
 
前回に予告しました3区分(活動、固定、柔軟)活動の火、固定の火、柔軟の火~はどう違うの?について考えてみたいと思います。
 
活動の火(牡羊座)、固定の火(獅子座)、柔軟の火(射手座)、
活動の土(山羊座)、固定の土(牡牛座)、柔軟の土(乙女座)、
活動の風(天秤座)、固定の風(水瓶座)、柔軟の風(双子座)、
活動の水(蟹座)、固定の水(蠍座)、柔軟の水(魚座)
 
それぞれの星座は3区分(活動、固定、柔軟)と4区分(火、土、風、水)の組み合わせでこのように分類できます。
では活動の火とはどんななのか、どんなでどんななのか? 対応するタロットカードと、カードの絵柄の中にあるシンボルをみていきましょう。
 
 
●火のグループ
 
活動の火(牡羊座)→皇帝

火起こしの火、誰かに焚き付けられてというわけではなく、自発的に起こる火です。稲妻などにたとえられ、火花がバチっと発生するイメージです。感動したとき、電気ショックが走った、など言ったりしますが、その衝撃がものごとを始めるきっかけとなったりすることはままあるでしょう。自分自身の存在を認識するために、思いついたことはとりあえず行動に移し、しばらく燃えているのが牡羊座の特徴です。大アルカナでは皇帝のカードに対応しています。カード対応惑星、牡羊座の支配星は攻撃勇気などを象徴する火星になります。牡羊座・皇帝は多少強引でも表裏のない純粋さが魅力のリーダー的存在です。
 
固定の火(獅子座)→力

安定して燃え盛るたき火キャンプファイヤーなどにたとえられます。火は遠くからでも確認することができ、目立つ存在。火の周りに人が集い、そこから創造物が生まれます。儀式や祭りが行われたり、聖火でもあるかもしれません。その火は舞台上のスポットライトでもあり、エンターテイメントに関する分野でもあります。大アルカナではのカードが対応します。カードに描かれているライオンは自己表現のための本能的な欲望を象徴しています。欲望理性を調和させる力こそ、このカードの真骨頂です。対応惑星、獅子座の支配星は、輝かしいものを象徴する太陽です。見栄や虚栄(欲望)をコントロールし、内面から輝くことが大切です。
 
柔軟の火(射手座)→節制

自由に調節の効く役割を持った火です。調理器具や暖房、照明などにたとえられます。人類が火を見つけ、文明を発展させてきた探求心と知的好奇心。また、精神性、哲学、宗教、法律、出版などの文化は火で表わされることが多いです。大アルカナでは節制のカードが対応します。射手座の支配星、カード対応惑星は拡大発展を象徴する木星になります。木星は楽観的で、とても寛容。その資質を持った節制は自分とは違うもの(文化など)を柔軟に受け入れて交流し、統合させる力があります。小さなことにこだわらず、とてもオープンマインド。言葉が通じなくても心を通じ合わせることができる射手座、節制は、音楽や芸術方面で活躍することも多いでしょう。
 
 
●土のグループ
 
活動の土(山羊座)→悪魔

地球の表面を覆うプレート(岩石圏)にたとえられます。マグマの上昇や地殻変動、火山活動によってできた地形や地層がその地域の発展や暮らしを特徴付けます。地域独特の伝統や文化を守り、地域を活性化するのは山羊座の管轄です。山羊座はまだ見ぬ理想の世界を築こうと思うより、今ここにある現実に目を向けて努力します。綿密なリサーチに裏付けられたデータにもとづいて行動し、確実に実績をあげる野心家でもあります。大アルカナでは悪魔のカードが対応します。カードの対応惑星、山羊座の支配星は、秩序試練などを象徴する土星になります。山羊座・悪魔は駆け引き上手で転んでもただでは起きないでしょう。
 
固定の土(牡牛座)→法王

動かざること山のごとし、なんて言いますが、固定の土はその大地にたとえられます。山には鉱山(宝=才能)が眠り、大地は自然豊かな原風景を思い浮かべることができます。安定した環境は好きなことを継続してやり続けることができ、自分の才能を掘り当てることができます。物が集まり衣食住が安定するのも牡牛座の特徴です。大アルカナでは法王のカードが対応していますが、12星座中で唯一、カードの対応惑星と星座の支配星の惑星が違います。牡牛座の支配星は豊かさを象徴する金星であるのに対し、法王のカードは水星が対応しています。物を所有することだけが幸せではなく、心の豊かさも大切であると法王は説いているように思えます。
 
柔軟の土(乙女座)→隠者

山や原野を人の手で切り開いた農地宅地にたとえられます。世間の要望やニーズに応え、目に見える形で何かに落とし込んでいくのは乙女座の特徴です。そのために設計図を作ったり、制作作業や実務能力、専門的な知識も必要となり、これらを緻密にこなしていきます。大アルカナでは隠者のカードが対応します。どこかに何日も籠って没頭するのはあまり苦ではないかもしれません。カード対応惑星と乙女座の支配星は水星になります。水星は知識やコミュニケーション情報収集、伝達、適応力などがキーワードになり、乙女座・隠者はこれらの能力を使って世の中に必要とされるものを形にしていきます。
 
 
●風のグループ
 
活動の風(天秤座)→正義

上空で吹く強い西風(偏西風・ジェット気流)にたとえられます。猛烈な風の勢いにより天候に大きな影響を与える気象要素。世界中に人や物を行き交わせ交流し、情報交換しながら、自分を打ち出していきます。他人との関係、社会生活の中で自分の可能性を高めていくのが天秤座の特徴です。常に相手とのバランスを見極め、感情に流されることなく誰とでも公平に接していきます。大アルカナでは正義のカードが対応します。カード対応惑星、天秤座の支配星は洗練された美を象徴する金星になり、手にする剣(ソード)は風を表します。真実をスパッと見抜く天秤座・正義ですが、ハッキリ言ったら身も蓋もないようなことを、切れ味鋭いジョークや痛烈な皮肉に変えて笑いをとるような粋な所もあるでしょう。
 
固定の風(水瓶座)→星

固定の風は大気空気にたとえられます。地球の表面を覆う気体の層。空気は地上に生活していれば、どこにいても誰にでも無償、平等に与えられているものです。故に博愛平等自由の精神は水瓶座の特徴です。大アルカナでは将来のビジョンを描くのカードが対応しています。カード対応惑星、水瓶座の支配星はハプニングを象徴する天王星です。水瓶座・星は不自由さや理不尽なことから解放を求めるため、時に戦うことも厭いません。社会が決めた枠にはまらないアウトロー的資質、同志との仲間意識が強く友情に厚い面も。よりよい未来への憧れは最先端技術、最新テクノロジーなども追い求めます。
 
柔軟の風(双子座)→恋人たち

季節によって決まった方角に吹く季節風にたとえられます。季節によって様々なように、その時の興味の対象次第で人との付き合い方や、付き合う人が変わっていくのが双子座の特徴です。大アルカナでは恋人たちのカードが対応します。カード対応惑星、双子座の支配星は知的好奇心を象徴する水星になります。好奇心は常に旺盛で、思いついたことはすぐに行動するフットワークの軽さと、気軽に声をかけてネットワークをつくる社交性を持っています。今この瞬間のフィーリングが楽しいので、その雰囲気がなくなるとフェードアウトして次の対象物へ、理性感情の狭間で葛藤があることも。
 
 
●水のグループ
 
活動の水(蟹座)→戦車

淀みなく流れる河川にたとえられます。海の水が蒸発し、大気中に雲を作り、雨となりその雨水が川となり、海に再び戻すという水の循環の中で、川は私たちが生活する上で欠かせない、人々の生活を支え、基盤となるものです。川のあるところに人が集まり街ができ、そこから文化や共通する習慣が生まれ、郷土愛同郷の人などに親しみを感じたりします。どんなシーンであれ共感共鳴するのが蟹座の特徴です。大アルカナでは戦車のカードが対応します。蟹座・戦車は応援してくれる地元民身近な人があってこそがんばろうという気持ちがわくでしょう。カード対応惑星、蟹座の支配星は馴染みがあってリラックスできるになります。また戦車が甲冑を着けているのは、防衛本能とみることもできます。
 
固定の水(蠍座)→死神

地中に浸透する地下水にたとえられます。地上に降った雨や雪が土壌に浸透し浄化されていきます。それが数年なのか数万年なのか、地質によって様々ですが、深淵の縁まで果てしない時間をかけて染みこんでいく様は、際限なく突き詰めていく蠍座の特徴に似ています。大アルカナでは死神のカードが対応しています。表面から見えない地下水は、なんの働きもないように見えますが、表面に現れるときは、伏流水や湧き水、または井戸などとして生まれ変わり、水の循環を繰り返します。死神の対応惑星、蠍座の支配星は死と再生を象徴する冥王星です。蠍座・死神は絶え間ない生と死の循環であり、終わりがあるから始まりがある、誰の人生にも起こりえる内面での変化、決断を表しています。
 
柔軟の水(魚座)→月

柔軟の水はにたとえられます。海や地表から蒸発した水分は気流によって上空で冷やされ雲になり、雲の粒が大きくなると雨となって落ちてきます。水は気体、固体、液体と姿を変えて大気を漂うことができるように、何の隔たりもなく、どんなものにでも同化共感できてしまう魚座の特徴そのものです。大アルカナではのカードが対応します。カード対応惑星、魚座の支配星は、目に見えないものや無意識を象徴する海王星です。一見、目に見えない物に対して人は不安になりますが、魚座・月は見えなくても確かに何かがそこにあると感じ、イマジネーションをかき立てられます。
 
 
 
このように、3区分×4エレメント+対応カードとしてまとめてみました。このように、占星術とタロットを組み合わせてみると、なるほどと納得できる部分もあるかと思いますのでぜひぜひ、参考になさってみてください。
 
なぜそうなのか?と自分で考えることはリーディングをする上でも大切ですので、書いてあること以外に思いつくことがあればφ(.. )メモしておくことをおススメします。

ここに挙げたタロットカードは星座に対応するものです。大アルカナは22枚ありますので、他のカードはどう考えたらいいの?という質問が聞こえてきますね。次回はそのお話をまとめてみますのでお楽しみに!!


文・イラスト:加藤マカロン

【著者プロフィール】
加藤マカロン

イラストレーター&占い師。公式サイトは、マカロンタロットweb 。カードの基本的な意味などを知りたい方は、『マカロンタロットで学ぶタロット占い』(駒草出版)をご参照ください。SNSは、Twitterアカウント (@katomacalon)、facebook などでも情報発信中。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?