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#20 人は理屈を並べても動かない/感情と信頼が大事ですね

リーダーのメッセージに、社員が納得して、「やってみよう!」という気持ちになって、実際の行動に反映されなければ、言葉が伝わったことにはなりません。コミュニケーションの目的は、「人に動いてもらうこと」です。

例えば

✔️チームに目標やビジョンを伝え、それに向けた行動を起こさせる      ✔️チームメンバーのモチベーションを上げて、行動を促進する        ✔️社内会議で、上司の賛同を得る                     ✔️営業担当が、顧客の信頼を得て、顧客の購買へつなげていく        ✔️プレゼンテーションで、顧客に納得してもらう

具体的に、相手に働きかけることで、行動を促したり、意識の変化を起こすようなことを「説得」と言われています。ここで、注意したいのが、「説得」と「説明」と混同しないことです。「説明」とは、文字通り、何かの報告など、事実の流れや詳細をわかりやすく、順序立てて伝えれば、問題ないということになります。

しかし、いくら「説明」が上手くても、人を動かすことには繋がっていきません。人間の「理解」と「行動」には、厚い隔たりがあり、その壁を突破する、何かが必要になります。リーダーの「説明」は十分だったかもしれませんが、しかし「説得して」には至らなかった、ということになります。これは、組織でよく起きている現象のように感じております。

古代ギリシャの哲学者であるアリストテレスは、相手の行動や考え方を変えさせるためには、以下の3つの要素が必要だと説いています。

✔️論理(ロゴス) 、感情(パドス)、信頼(エトス)

論理とは、言葉で、人の理性に訴えかける方法です。しかし、論理だけでは、人を説得できません。

✔️人には感情があり、相手の感情や気持ちを考慮されていない場合は、いくら理屈が正しくても、抵抗を受けてしまいます。                ✔️また、いかに、論理や感情に訴えても、相手から「信頼」されていなければ、説得する事は困難と説かれています。

相手の態度変容(考え方の変化、行動の変化)=論理×感情×信頼 という式が成り立つように思います。

つまり、3つの要素のうち、どれか一つでも「ゼロ」となると、行動や考え方の変化は起こらない、ということです。

組織のリーダーは、この関係式を頭におきながら、コミュニケーションを取ることが、相手を説得する鍵となります。

部下の立場からすると、日頃、自分のことを見てくれていないリーダーの話を真剣に聞こうという気持ちに慣れない事は仕方がないことです。リモート勤務が続き、物理的に離れていても、こまめなコミュニケーションが取れている場合には、部下は「聞く耳」を持ってくれるはずです。

日頃、定期的に、会話を持つことも、組織を運営していく上で、大事な役割だということを、強く感じております。特に、物理的な距離がある今だからこそ。

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