見出し画像

#19 後輩の成長に悩んだら、まずは朝のチャットから/会話のプラットフォーム作り

日頃、一緒にいる後輩達の仕事がはかどっていないな、と悩むことありませんか?本人は一生懸命仕事に向かっているのですが。多くの企業の先輩方は、多かれ少なかれ、こうした悩みをお持ちだと思います。このような状況に対して、マネジメントシステムの導入、風土改革、社内マネジメント研修など、どのアイデアも高い期待を持たせるものです。それでも、いざ実行するとなると、結果は思うように出るわけではないのでは。

実際の仕事は、「人」が行っているもの。人は、計画した通りに動くものではないので、一人ひとりの特性・志向性・感情によって、得意不得意があります。 上司が部下に対して、権威や力で一方的に強制する方法が通用しなくなってきています。力に依存しないで、部下を動かして、育成していく、より高度な能力が、上司に求められるようになってきています。後輩や部下の話を聞くという「傾聴」は大事ですが、それ以前に、重要なことは、後輩・部下との会話の時間を持つことだと思います。

わざわざアポを取ったりする必要はなく、立ったままの雑談でも良し、相手の席の隣でも良し、電話でも良し、今向かっている仕事の流れを止めずに、会話することが良いと思います。会話するだけのプラットフォームを創ることがお勧めです。

私は、定期的に、終業始めに、5分程度の時間で、本人と会話をすることを心掛けております。今日一日の計画や、TODOについて問いかけをするだけで、後輩の仕事の効率は格段に上がります。

私は、この「会話」を半年間続けてきました。当初は、突然の声がけに戸惑い、構えていたようですが、最近は、皆慣れてきて、自然な会話ができるようになりました。先日、「この会話ってどんな感じ?、どう思っている?」と勇気を持って、メンバーに聞いてみると、皆、前向きな回答をくれたし、続けて欲しいとのコメントもくれたので、ちょっと嬉しかったです。貰った感想はこんな内容でした。

✔️軽く質問をしてもらうだけで、計画していた仕事の内容が明確になった。  ✔️初めて着手する仕事に対して、不安が無くなりやる気が出てきた。     ✔️仕事の段取りがつくようになった。先延ばししていたことも着手できた。  ✔️頭の整理整頓ができるようになった。仕事の着手が早まった。       ✔️朝、出社前に、その日の段取りを考えられるようになった。

何よりも、皆の仕事のスピードは格段に上がり、仕事時間は大幅に減っております。そして、組織内のコミュニケーションも活性化してきました。

私からの問いに対して、十分に答えられなくても、その問いは、本人の頭の中に残って、その答えを探したり、想像力を働かせて言葉を咀嚼したりと、自問自答を続けてくれます。 後日、「あの時の質問ですが、返事に遅くなりましたが、○○だと思いました!」という具合で、本人との会話は、ずっと続いていくものです。 螺旋状に昇華しながら。

会話を交わすことによって、お互いの理解を深めると同時に、会話を通じて、これまで自分が持っていた、考え方や価値観を改めて見直し、ここに新しい解釈を加えていく作業が、本人の内側で行われます。これを、我が社では、OSのバージョンアップ、アップデートなどと言ったりもしています。

さらに欲を言うと、この対話が、意識せずに、お互いからできると尚良いと思っています。そんな組織を目指していきます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?