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わたしが見つめる、政策広報の限界とその可能性。


観光について思うこと、考えてみたこと、
いま動いている国の政策のこと。
noteをつうじて伝えるようになってから、
とても前向きな反応をいただけることが多くなったように感じます。

それは、わたしがつねづね願っている観光政策をもっと身近に感じていただく、触れていただく、
理解いただくための入り口にご案内する、
ということが、少しずつ、つながりはじめているのかな、と感じるうれしい瞬間でもあります。

いま、観光の世界は、とても大変な状況にあります。
だからこそ、業種も、立場もこえて、おなじ目線でいっしょに課題に向き合って進んでいこうとしている方々がいらっしゃるなか、どのように伴走したらよいのか、その上でいま何が求められているのか、ということをいつも考えます。

もちろん、公的な立場でできるダイナミックな施策もしっかり進めていくわけですが、
それだけでなく、いまは、小回りの利く個人としてできることも、現場の方々には求められているのかなと、感じているところです。

一方で、そのことへの限界も感じつつあります。
それは、個人として動ける枠の狭さです。
広がる世界は見えているのに、正直、ガラスの
天井に阻まれている感覚があります。

例えば、分かりやすいところでいけば、
自分が、政府見解を発言する立場、役職にない。
といった、立場上の問題など。
求められても(嬉しいことに、あなたのおはなしを聞きたい、とご指名されても)制約がある、ということ。

しっかり勉強して、その施策の趣旨や内容を
理解していたとしても、立場的におはなしできないことがあります。
それは現状どうしようもないので、できる範囲で、例えば、プレスリリースの情報をお届けするとか、すでに公となっている事実をお伝えするとか、そういうことをいまは地道にやっています。

その一つの例として、政策広報のあり方について書いてみましたが、もし、私たちも変革するならば、やはりいまなのかなと感じています。
いままで役所の常識であったような、そういうことも、求められるかたちに柔軟に変えていく、
いまはそういう時のようにも感じています。

政策広報の手法も、トップセールス、プレスリリース、メディア活用だけでなく、私のようないちスタッフにもその権限を与えることで、これまでなかなか届いていなかったところにも、小回りを利かせながら情報を伝えていける気がしています。トップセールスで雨を降らせるように上から経営層や業界に広く発信しつつ、下からも地道に伝え歩く。そうすることで、政策理解も深まって、スピード感をもってその効果を発揮、浸透していけるのでは?と考えています。

また、組織的にも、とてもよい効果が期待できると感じていて、たとえば、若手職員のモチベーションアップや教育効果(必然的に現場の方との距離が縮まるので、うれしい声も、時には厳しいお声も直接いただける。それが本人を磨くことにつながる。誰かに伝えたいと思った時、ひとはいちばん勉強する)だったり、現場課題に触れ、掬い上げるための接点が生まれて、政策立案のヒントや現場目線の企画を考えることにつながるというメリットがあります。まさにどれも、自分の経験則です。
人事の評価項目にしてもおもしろいなとも思います(講演や取材件数とそのアンケート評価など)。もちろん、得意不得意があるので、全員がやればいいとは全く思いませんが、外にも中にも効果的と感じています。

公益性、公平性など、私たちが超えられない一線は、もちろんありますが、政策推進のブレーキになっているような足かせはないか?
いまだからこそ、あらいだしてみる時かもしれません。

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ここに書いたことは、政府見解とは関係なく
いち個人としての、広報や働き方に対する考えです。