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柔らかく尖りながら、前へ進む。_Entô開業プレスイベントに参加して


動くひと、会社、地域、
挑戦するひと、会社、地域には、その熱量に巻き込まれて色んなものが集まってくる。
人だったり、情報だったり、チャンスだったり。
また、そういうひと同士や会社同士、ときには地域間も互いに引き寄せ合う。
そして、そこからは新しいものが生まれる。

その日も、そんなことを実感する機会に立ち会った。
以前から、しごとのつながりでお付き合いがある島根県本土から離れた隠岐諸島。海士町にある、とあるホテルが新たなスタートをきる。
そのお披露目プレスイベントが東京で開催された。



わたしはバンコクからオンラインで参加。
メディアはもちろん海士町のファンや隠岐諸島の関係者の方々も多数いらっしゃったようにおもう。当日は、会場への直接参加が30名ほど、オンライン参加が100名を超えるなど、その関心の高さが伺えた。

イベントは堅苦しく、またはギラギラと好戦的なものでは全くなく、むしろ終始穏やかで温かな雰囲気に包まれていた。
そう、まるで、優しい光が反射する春の海のような。

この日のプレスイベントは、
「島のホテルが新しく、キレイに生まれ変わります」ということを単に伝えるための、表層的なものではない。
隠岐ユネスコ世界ジオパークとして、海士町だけでなく隠岐諸島全体がありたい未来にむかって進んでいく、その覚悟と決意を伝える場。
そして、間も無くリニューアルオープンする「Entô」が、その島の未来とともにある大切な場所である、ということを宣言する場。

イベントに登壇された方々は、そんな「Entô」立ち上げにさまざまなかたちで携わってきた方々であったり、ユネスコ世界ジオパークたる隠岐諸島の可能性に魅了され、地域とともに伴走してきた方々であったり。
それぞれの熱っぽい言葉に、これまでの想いだけでなく、これからはじまる未来への一歩に対する高揚感が交錯する。


薄利多売。質よりも量。
遅かれ早かれ、いまの観光の世界の古いビジネスモデルは無くなっていくだろう。
その萌しをわたしは感じながら、コロナによってすべてが更地になって、その土台が整ったように思える。焼け野原から、また新しい芽が出る。
ただ消費されるだけの観光の時代は、終わる。

その萌しのなかで、隠岐諸島は動き出す。
それは小さな島の、大きな挑戦。

きっと旅の愉しみ方にとどまらず、働き方、暮らし方までも、ここから新しい価値や価値観が生まれるんだろうな。

柔らかく尖る。
漠然と、でも何故だかはっきりとした手触りを、ありありと感じる、そんな希望の光に触れた時間だった。

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タイトルの写真と上のモノクロの写真は海士町を訪れたときに道中の船の中とマリンポートホテル海士(7月からEntôへ)の部屋から撮影したもの。朝の静かな海をただ眺める。とても豊かな時間。


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☑︎プレスイベント開催概要


☑︎Entô