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「傷ついたG」もそうだけど、『New Yorker』化した『WIRED』はかなり悲しい。

今月の米国版『WIRED』は3年間G社に潜入し、その内幕をバラすという結構刺激的なもの。サブタイトルが、シリコンバレーで最も幸せな企業の悲劇なのだから穏やかでない。近頃はGAFAに比べて日本のIT企業はイケてないと悉く揶揄されているわけだが、かの国のワンダーランドもいいことばかりではなさそうだということなので、この手の記事こそ、率先して翻訳されるべきであると思うのだが、そうならないところがなんとも言えないところである。

それもそうなのだが、私は、紙媒体の『WIRED』の装丁が想定以上に酷いので大変がっかりしてしまった。今回はたまたま米国出張もあって、空港の雑誌コーナーで手にしたのだが、紙質といい、印刷といい、記事レイアウトといい、およそ昔の『WIRED 』とは似ても似つかないものに成り果てていて、ちょっとショックを隠せないほどである。私は、iphone appでデジタル版を年間購読していたので、編集が変わってきていることについては理解していたつもりであったが、実際に紙媒体のこの有様を見て、マジかと何度もガン見してしまったほどである。

『WIRED』はもう随分前にコンデナストの配下になっていたが、編集の独自性はなんとか保っていたようだが、2年ほど前に、元『NewYorker』の編集長がやってきてからはかなり雲行きが怪しかった。そして、今回手に取った『WIRED』はルックアンドフィールがまんま『NewYorker』のそれなので驚きを通り越して笑ってしまった。ああこうなってしまうのかと。そう考えると、日本版『WIRED』は健闘しているなと思う。日経コンデナストということもあるのかもしれないな。それにしても個人的には非常にガッカリした経験をしたのである。「傷ついたG」の記事のレビューについては、またの機会に。

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