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プロじゃなくても聞いてよかった。クリエイティブな世界の話。

現代は個人がさまざまなメディアを通して、自分を発信できる時代になりました。

絵を描く人、文章を書く人、動画や音声を発信する人さまざまです。

いつかはなんらかの形で「プロ」になりたいという方も多いかもしれません。

「絵も動画も文だって一つのデザインと言えると思うんです」

と教えてくださったのはデザインの世界でプロとして活躍されているセッジさんです。

今回、日頃Twitterでお世話になっているセッジさんに「クリエイティブな世界」でプロになることとはどういうことかについてお話を伺いました。

デザインとアートの違い

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デザインとは 「設計」であり「解決」である。「問題解決」

アートとは  「創造」であり「表現」である。「問題定義」

デザインは実用的であることが大切で「問題解決」(売るため等)をするもの、アートには「ルール」がなく「問題定義」の一面がある。

アートは鑑賞した人に喜びなどポジティブな感情を与える事もあれば、傷つけるようなネガティブな感情を与える可能性もあるものです。

デザインはその作品が伝えたい目的(メッセージ)を7割以上の人に同じように感じてもらえなければ成功したデザインとは言えないそうです。

クライアントから注文を受けて、彼らの意向に沿って作り出されるものであるため、デザインは他者表現とも言われます。

それに対して、アートは作者の心の中にあるものを表現し、鑑賞した人の感情に訴えかけるものです。そのため、見た人がそれぞれに受け止め方のバラツキが生じる可能性があります。

これがアートの持つ「問題定義=私はこう考えるけれどもあなたはどう思うか」という本質とも言えるでしょう。

文章も一つのデザインとなり得ます。

なぜならば、読者にわかりやすくメッセージを伝えるためには、どのような順番で要点を読んで欲しいかなど、文章の構成を「設計」することになります。

設計とはすなわち、デザインそのものの事です。

つまり、依頼されて書くライターであれば、デザイン的思考が大切だと言えるのです。
 

デザインの世界で食べていけるには


デザイナーとして作品を個人に売ることだけで生活をしていくのはなかなか難しい世界。

個人が顧客の場合、企業相手と比べて単価を高くすることができません。個人が支払える価格帯に合わせるとかなり多くの数の作品を制作しなければ難しいです。

たとえば、一般消費者にとって身近なものの一つに「イラスト」があります。

イラストは良く「デザインなのか、アートなのか」議論になるそうです。

しかし、イラストの語源が「Lustrare=照らす・わかりやすくする」ということから、ややデザイン寄りではあるものの、アートとの中間に位置するものとセッジさんは考えているそうです。

イラストは「他者の形にならないイメージを絵にする」あるいは、「文章だけでは難解になってしまう事を絵でわかりやすくする」と言った目的があります。

もちろん「絵」になれば良いというわけではなく、そこには発注者や消費者の「好み」があるので、特定の表現を求めて特定のイラストレーターが指名されます。

そのため、デザインの持つ「他者表現・問題解決」と、アートが持つ「創造性・表現性」を合わせ持ったものであると言えるのです。

デザインとイラストの異なる点は、
デザインの完成品は別の用途に使うことは難しいのですが、イラストは完成品が使用されたあと、別の用途、例えば観賞用作品としても使用できる事にあります。

そのため、他者から見た場合は「イラストレーター」も「アーティスト」と感じる事があるでしょう。 

◆ ブログでどこまで作るか

ブログを作る時に無料ツールCanva(キャンバ)を使用する人たちが少なくありません。

でももしブログで「写真(画像)の加工」にこだわりたければキャンバでは物足りないところがあります。

写真は基本的に置くだけでタイトルなどの文字の重ね方が単調で、写真の良さも引き出せずマンネリになる可能性があります。

写真加工でやっぱり強みがあるのが「Adobe Photoshop(フォトショップ)」です。月額約1,000円(一年契約)で有料ですが、やはり無料のものとは「できることの多さ」が違います。

また最近ビジュアル的魅力のあるブログが人気で「図解」や「チャート」など目で魅せるものをブログに取り入れたい場合は「Adobe illustrator(イラストレーター)」がおすすめです。(一年で約29,000円)


◆ ロゴも作って名刺などに使いたい

会社などのロゴマークを作って名刺やいろんなグッズに使いたい時には「Adobe illustrator(イラストレーター)」がおすすめです。

拡大縮小に柔軟に対応できることはフォトショップやキャンバなどでは限界があります。

自営やフリーランスでも「名刺」は自分が気に入ったデザインのものを作成するだけでは**本来の名刺(ビジネス)の役目である「自分が何者か(何ができる人か)」を端的に現すことができない場合があり、注意が必要です。

最近若者に人気な日本生まれのクリスタ


最近、漫画的表現に強いセルシスの「CLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)」が若い人を中心に人気です。

パソコンでお絵かきをしたい人からプロの漫画家まで使用する層は幅広い。

価格もフォトショップに比べて安価です。(税込5000円タイプと23000円タイプ)

漫画的表現の苦手なフォトショップではかなわない隙間の機能が多く、日本生まれのソフトなので日本の漫画、アニメの制作にとても役立ちます。

プロでやっていきたい場合

もしプロとして広告・出版・印刷会社など企業を通すデザインの仕事をしたい場合は「フォトショップ」と「イラストレーター」は両方必須です。

この二つのどちらかの納品形式で指定されることが本当に多いからです。
お互いに補い合って、この二つで実現できないグラフィックはないと言えるくらいです。

そして実際に商業印刷で使われている技術の多くは、実はAdobeの技術が元になっているものが多いため、こういった業界で仕事をしていくならば知らずには済ませられません。

ちなみに皆さん普通に使っているPDFという形式がありますが、これはAdobeが生み出したものだという事はご存知でしたか?

セッジさんからお聞きしてちょっと驚きました。 


◆ 最後に

デザインとは何かの要素を5つの過程に分解してみました。

これを使ってデザインを作り出すとはどうなっていくか。

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例)牛乳パックのデザイン

1,共感(ユーザーの理解)(例)悩みを探る
2,問題定義(解決すべきこと)(例)ダイエット、低脂肪など
3,創造(アイデアを考える)(例)色,形,フォント,組合せなど
4,試作(プロトタイプ)アイデアを確認するための試作品を作る
5,試用(ユーザーテスト)市場に出して実際にユーザーの反応を見る

1,の共感に戻って繰り返しながらデザインは作られていく。 

今や、クリエイティブな世界にさまざまな目的を持った人たちが存在するようになりました。

今回プロとしてキャリアを重ねてこられたセッジさんにお話を伺いながら、その作品の目指しているのは「アート的作品」なのか「デザイン的作品」なのか考えながら作品を見たり、自分で作ったりしてみようと思いました。

文章を書いていくうえでも役立つ視点だなと感じました。

セッジさんとても丁寧にわかりやすく教えてくださりありがとうございました。

こちらの無料動画講座もおすすめです。↓


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