見出し画像

【eBASEBALL2019-2020】eクライマックスシリーズ ファイナルステージ観戦レポート 2020/01/19

おことわり

文章構成上、eBASEBALLのプレイヤー名・ゲーム内に登場する選手名は敬称を略している場合があります。
また、筆者は近年、実際のプロ野球への興味が薄れており、ゲーム内に登場する選手等について明るくないところがあります。誤った記載があればご指摘ください。
プレイヤーの配球・メンタル状態についても触れる場合がありますが、これらはあくまで客観的な感想であること、推測や結果論の要素が強いことをご理解ください。

eCSファイナル パ・リーグ ロッテ×オリックス

筆者は午前11時30分頃に会場入り。 (会場については後述)
試合は12時開始だが、既に席が結構埋まっていた。
私は新築の会場にソワソワするものの、会場では第5節と同様に設営・前説が進む。いつもと違ったのは、隣室から円陣の声が聞こえてきたこと。
VTRの再生ミスはあったものの、オープン2日目の会場とは思えないほど順調にイベントが始まった。

今回は戦前の煽りVTRが長め。
パ・リーグ優勝のロッテは12球団唯一の全4選手勝ち越し。
下山主将宅でのオフ練映像に加え、最強高校生の名を欲しいままにした柳選手がクローズアップ。とうとう虎士郎ママもVTR出演。実は毎週のように会場にいらっしゃっており、本当に子どもに理解のあるご家族。
パ・リーグ2位のオリックスは12球団唯一・ペナント6戦全勝の指宿選手を擁する。指宿選手はペナント開幕前こそ弱音を吐いていたが、個人で最高の結果を出したことは周知の通り。
加えて兄弟でe日本シリーズ進出を目指す高川悠選手 (と、コナミ無関係のアニメフィギュア) が登場。

第1試合 ロッテ 5 - 2 オリックス

ロースター
ロッテ:町田→下山→清野
オリックス:木村→高川悠→指宿

どのような展開になっても指宿選手が何とかしてくれる、という構えのオリックス。ロースターもeCS1st同様、7-9回に指宿選手が入った。
ロッテもこれを完全に読み切り、得点源となる町田選手を1-3回に入れ、先行逃げ切りを図る。

1-3回 町田和隆 3 - 0 木村智亮 (ロ 3 - 0 オ)

ついに実現した同い年対決。両者気負いは見えたが、しっかりと先制したのは町田選手
今季のロッテ躍進を支えたマーティン選手を使い、先頭打者アーチ。
これで勢いに乗った町田選手は終始攻守で木村選手を圧倒。投球の乱れた木村選手を打ち込み、大舞台で貴重な3点リードを持ってバトンタッチ。

4-6回 下山祐躍 2 - 1 高川悠 (ロ 5 - 1 オ)

下山選手の中ではビハインドで来ることも考えていただろうが、杞憂に終わり投球に集中。
4回先頭から9球連続ナイスピッチで会場を唸らせた後は、3球連続ストレートを同じコースに投げて打ち取るなど、高川悠選手のメンタルの支配にかかる。
打撃では前節のような大量点はなかったものの、井上選手を使って中押しの2ランHR。不運なエラーで1点は献上したものの、リードを広げてエース清野選手につないだ。

7-9回 清野敏稀 0 - 1 指宿聖也 (ロ 5 - 2 オ)

何点差あっても怖いのが指宿選手の打棒だが、清野選手は4点差をバックに落ち着いて抑える。さすがにダメ押しする余裕はなかったようだが、丁寧な投手交代で堅実に封じ込み、逃げ切った。
清野選手は試合後インタビューで「打つ方では何もしてない」と語ったが、1か月ぶりの試合で謙遜もいいところの大仕事。

第2試合 ロッテ 6 - 5 オリックス

ロースター
ロッテ:町田→柳→下山
オリックス:木村→松井→指宿

2試合連続で町田選手-木村選手のマッチアップ。
やや焦りは見られたものの1HRを打っている指宿選手は、今度は下山選手が抑えにかかる。
オリックスは投手事情を助けるため、捕手のOB梨田氏を起用。ロッテはOBを起用しなかった。 (今後使われるとしたら井口氏だろうなぁ)

1-3回 町田和隆 3 - 2 木村智亮 (ロ 3 - 2 オ)

2試合連続で実現した同い年対決。第1試合の嫌な記憶を振り切った木村選手が、堂々のソロ2連発
しかしビハインド展開に慣れた町田選手は、慌てず木村選手の甘い球を待つ。すぐさま2ランHRで追いつくと、土壇場3回に勝ち越しソロ
この日は町田選手が木村選手を完全に食った。

4-6回 柳虎士郎 3 - 0 松井徳成 (ロ 6 - 2 オ)

柳選手は劇場型な投球が見られがちだが、この日も初球いきなり二塁打を許す。しかし目先を変える投球でなんとか無失点に凌ぐ。
なかなか乗り切れない松井選手、最少失点で切り抜けたいところだったが、ゴロゴー・ソロHR・タイムリーの3イニング連続失点打たれたのはすべて内角だった。
ペナントでの成績差をまざまざと見せつけ、4点差を主将対決に託す

このセクションは映像的にも撮れ高バッチリ。
4回松井選手の攻撃中、1死三塁から柳選手がスクイズ外しに成功。
しかし操作ミスで三塁挟殺に失敗し、会場全体が苦笑い。
また、柳選手と下山選手が揃って深呼吸したり、指宿選手が松井選手の顎をつかんで喝を入れたりなど、それぞれカメラの前でキャプテンらしいところが見られた。

7-9回 下山祐躍 0 - 3 指宿聖也 (ロ 6 - 5 オ)

第1試合と同じ4点差。しかし指宿選手から迷いは消えていた。ひたすら、来た球を丁寧に打つ。
下山選手もダメ押しには至れず、投球に集中するが、8回の2HRで空気が変わる。
コースを散らすことで9回2死までこぎつけ、ここで1点差となるソロを許すが、最後は緩急で崩し、辛くも逃げ切った

指宿選手の3HR、2本目は内角高めのナイピ全力ストレート。甘い球とは言い難い球。終始偏ってなかった配球から一発でもあの当たりを引き出せるから、本当に凄い。
3本目は投球自体は甘かったが、低すぎるパワーでなかなか出ない確定弾を引き出した。
どちらも指宿選手の正確無比なバッティングの代名詞になりそう。

千葉ロッテマリーンズが2連勝、宣言通りの横綱相撲でe日本シリーズ出場を決めた。
オリックスは指宿-木村ラインを総合力で崩され敗退。客観的にもこの2人がいるうちにいつか優勝すると思っているんですが、なかなかうまくいかないですね・・・

eCSファイナル セ・リーグ ヤクルト×巨人

パの第3試合が流れたため、交流会後に空き時間。
遅い昼食をとって戻ると、スタジオはセットの細かい修繕が行われていた。
途中、コカ・コーラメーターを準備するADの「ここからはホームラン祭り」という雑談も耳に入る。果たしてその通りの試合展開になるのか。
前説ではいつも通り、真中応援監督がVTRで声出しを呼びかけるが、映像の終わりしなに本物の真中氏が「ナイスバッティング!」と言いながら登場、拍手を受けていた。

煽りVTR。
セ・リーグ優勝のヤクルトは、実は巨人相手に開幕3連敗。
勝敗に波のある状態が続いたが、セ総崩れとなった交流戦で健闘したことで、最終節まで優勝可能性を残す。
最終節は高良選手・藤本選手と快勝した後、「優勝請負人」大川選手が見事な逆転勝利。
セ・リーグ2位の巨人は、最後の大失速さえなければ優勝していた。
映像も優勝前提で作り始めていたようで、第4節のポジティブコメントとは落差のある第5節の映像。不安材料はあるが落ちるところまで落ちた、1敗しながらもeCS1stを突破した勢いをぶつける。

第1試合 ヤクルト 3 - 10 巨人

ロースター
ヤクルト:高良→藤本→大川
巨人:舘野→吉田→坂東

両チームとも先行逃げ切りを想定したロースターに加え、揃って強打のOB (池山氏、松井秀喜氏) を起用。
1-3回が何点差で終わるかが最初の焦点となったが、想定の範囲外の展開が待っていた。

1-3回 高良匡史 1 - 7 舘野弘樹 (ヤ 1 - 7 巨)

両チームの打の主軸対決であったが、この日の舘野選手は超積極的。
OB松井秀喜氏の威圧感を信じ、様子見もそこそこに、とにかくナイピの出なさそうなカウントで振りまくる
これが当たって一発攻勢となり、初回あっという間に5得点。
高良選手の追撃はあったものの6点差がつき、会場は静まり返る。

4-6回 藤本洋介 2 - 0 吉田友樹 (ヤ 3 - 7 巨)

嫌な空気を引き継がまいと奮闘する藤本選手。世界を知る吉田選手も真っ向に立ち向かう。
スコアレスで終わりそうになった6回裏2死、藤本選手がソロHR。さらに粘って3連打、何とか2点をもぎ取った。
昨季は藤本選手の丁々発止な解説の姿が印象に残ってたのですが、プレイヤーとしても凄いなと再認識。

7-9回 大川泰広 0 - 3 坂東秀憲 (ヤ 3 - 10 巨)

追い上げムードはあったが4点差。指宿選手でも追いつけなかった4点差。
あとは抑えるだけの坂東選手に対し、大川選手には重圧というより現実がのしかかる
坂東選手はしっかりと抑えるどころか、松井秀喜氏を使ってライトポール際に神宮ムラン、勝負あり。
終始やりたい野球をさせてもらえなかった高良-大川ラインは、第2試合にすべてを賭ける。

第2試合 ヤクルト 0 - 6 巨人

ロースター
ヤクルト:大川→加藤→高良
巨人:高川健→舘野→吉田

第1試合とうって変わって、試合後半の得点を意識した両チーム。
結果論になるが、ヤクルトは高良選手と大川選手が逆だったらと思う。
巨人は試合前にスタジオを出て作戦会議。

1-3回 大川泰広 0 - 0 高川健 (ヤ 0 - 0 巨)

フォローされながらもチームで唯一不調と公言され、なかなかパンチのあるイジりをされている高川健選手。
しかし直前に弟の敗退も決まり、ノンプレッシャーで挑めたのか、要所を締めて無失点に抑えた
2連続の出番となった大川選手もゼロにこそ抑えたものの、本当は得点したかったはず。
この後の加藤選手の踏ん張りもあり、全く予想されていなかった投手戦が展開される。

4-6回 加藤誉士典 0 - 2 舘野弘樹 (ヤ 0 - 2 巨)

ここからまた舘野選手が爆発する可能性もあったが、止めたのは加藤選手
この日はナイピが相当出ており、舘野選手も先制弾含め2HRしたものの、それ以上は不発。
状況に屈しない職人スタイルはどんな業界でも見習うところがある。
しかし打つ方は捉えきれず、0-2で終盤へ。

7-9回 高良匡史 0 - 4 吉田友樹 (ヤ 0 - 6 巨)

そろそろ追いつきたい高良選手だったが、吉田選手とのギリギリの攻防の末、0が並ぶ。
9回表、吉田選手は強振のままながらセンター返しを徹底し、見事にビッグイニング。代打・阿部選手の起用時には巨人側の観客から声援。二遊間をしぶとく抜けるタイムリーで試合を決定的にした。

8回にはライト・バレンティン選手の脇を抜けるヒット。一塁ランナーが本塁をうかがうも、強肩を披露してタッチアウト。意外な活躍にスワローズ側の観客はこの日一番の盛り上がりとなった。
タイミングは完全アウトだったが、2死から1点が欲しい状況、送球が逸れる期待を込めての暴走。
極限の状況の中、果たして吉田選手はどこまで想定してのプレーだったか。
守備絡みで渋いところとしては、巨人のチーム4点目となるタイムリー内野安打。
ショートゴロが思いのほか強く、高良選手は一度突っ込ませたショートを後退させて捕球するタイムロス。
なかなか出ない守備のミスが出てしまい、高良選手には点数以上のダメージが入ったと思われる。

読売ジャイアンツが2連勝、2位以下の球団として史上初のe日本シリーズ出場が決まった。
ヤクルトはペナントでの相性通りの結果が出たともいえるが、解説・真中氏のフォローに救われていた。

画像1

e日本シリーズへの決意表明式が行われ、この日のイベントは終了。

会場について

eCS・e日本シリーズの会場はesports 銀座 studio
昨年暮れに建ったコナミクリエイティブセンター銀座 (KCC銀座) 内の1施設で、今後はここを拠点にesports 銀座 schoolという教育ビジネスも行うそうだ。
スタジオは前日のeCS1stがこけら落としイベントだったとのこと。

画像2

スタジオは2階にあり、そこそこのライブハウスくらいの広さ。
この日は椅子が100脚ほど出されていたが、座っているときは特に窮屈ではなかった。
ステージ奥には一面LEDビジョン、長方形にくりぬかれて大型液晶モニタが埋め込まれている。
音響はまずまず。調整中だったり、席の都合もあると思うので、実況がより聞き取りやすくなるよう改善を期待。
冷暖房もしっかりしていた。トイレが離れているので、夏のイベントの気温差には注意か。

なお、この日はコカ・コーラ協賛ということで、受付では冷えたコカ・コーラのプレゼントがあった。

スタジオにつながる入口の隣には、esports 銀座 storeがある。
当日はeBASEBALLのユニフォーム・ゲーム機材の展示と、パワプロ体験コーナーが用意されていた。
また、パワプロくんもスタジオ登場の合間に客引きを行っていた。
小さい子供に対しては (あの手なので抱っこはせずに) いないいないばぁをしていたが、反応は大きく二分していた

画像3

ちなみに銀座とはいえ、少し歩くと牛丼屋、もっと歩けばチェーン居酒屋があるため、現地での食費にビビる必要はない。

――――――――――――――――――――

余談・e日本シリーズの展望

ロッテ×巨人というカードに決まったe日本シリーズ。
残念ながら現地のチケットは取れなかったため、こちらに戦況の展望を。

試合巧者のロッテか、総合力の巨人か。
ロッテは昨季最下位ではあったものの、清野選手がマルチプレイヤーとして更に成長したこと、ハイレベルな2選手を拾うという最高のドラフトが出来たことが大きかった。
ナイスピッチ率とチームワークを基礎にした、ランナーを出してからの粘りも驚異的。

対する巨人は、強振狂・舘野選手と二刀流・吉田選手という、カラーの違う二枚看板。eCSでは強打で破壊パターン、投手戦から心を折るようなマシンガン、両方を見せた。
最後の大失速さえなければリーグ優勝、同じ轍は踏みにいかないだろう。
派手さはないが等身大のプレーをできる坂東選手の存在も、リレー形式の試合では大きい。

重圧は、点差によるものだけ。
eCS以降は各選手が3イニング単位で交代となるため、緊張をコントロールして実力を発揮することが求められる。
リーグ戦の内容で言うと、町田選手・舘野選手あたりに上記の不安を感じていたが、見事に克服。もはやこの点に言及する必要はないだろう。

一方で、点差によるプレッシャーは相変わらずひしひしと感じられた。どこかで打たなければならないと考えると、コースを突いた投球にはなかなか手が出ない。基本的に先行逃げ切りが有利なことは変わらない。

試合への期待とロースター予想
競技パワプロをメンタルゲーとして捉えている筆者としては、試合の行方の予想は大雑把に「当日の調子次第」。
ロッテ側がランナーを出してからの粘りを生かすため、舘野選手のソロ攻勢を避けるための配球をどうするか、そこに対して舘野選手がミート打ちをいつ解禁するかについても注目である。

ロースターは、現状ロッテの得点源となっている町田選手を、e日本シリーズでも先鋒または中堅で出したいはず。巨人は延長がありえることや、eCSで見せた吉田選手の終盤力を買って、ロースターをいじってくる気がしている。
二枚看板が機能すればあっけなく巨人のワンサイドゲームになるだろうが、第3試合まで縺れるなら雪中四友のロッテに勝機。

予想ロースター
第1試合 (巨人主催・DHあり)
巨人:舘野→坂東→吉田
ロッテ:町田→下山→清野
第2試合 (ロッテ主催・DHなし)
ロッテ:町田→柳→下山
巨人:高川健→舘野→吉田
第3試合 (巨人主催・DHあり)
巨人:坂東→舘野→吉田
ロッテ:第1試合と同じ
※球場はいずれもクラウンスタジアム

(了)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?