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『君の色』見てきました!!

8/30(金)公開の映画『君の色』を見てきました。
『聲の形』や『リズと青い鳥』の山田尚子監督の最新作で、繊細なかわいらしさのあるアニメーションがとてもよかった。
花や緑の植物と光の表現の美しさにはとても感動!
それと「他人が色で見える」という特性を持つトツ子による、トツ子主観の他人の感情をメタ的に見れ、『君の膵臓を食べたい』の小説版の主人公「他者からどう思われているか」君みたいなメタ認知感がとても面白かったし、キャラクターを色で表現できることに驚きました。
とはいえ、思った以上に色で性格わかりますね。暖色・寒色の持つ印象には驚きです。

さて、ストーリーの話ですので、ここからはネタバレが含みます。

本編では、きみちゃんの悩み、「なぜ学校をやめたか」などは深堀をせず、あえて視聴者の想像力に問いかけています。と言っても、本編の最初の方のきみちゃんが学校行けている間の様子を見るに、悩みはあれど、学校をやめるまでの問題が彼女にあったかと思うと、甚だ疑問である。
多分ねぇ、あえて余白にすることで、結果に対する共感、つまり学校をやめてしまったことに対する、もっと言うと、何かから逃げてしまったことへの共感をしやすくしているのではないのかな~
とか考えちゃったり。

てか!最近、学校辞める系多くね?
少年少女の悩みは、学校にあるのではなく、学校という一つのコミュニティ内で現れる人間関係の問題なのよ!
そこに誰もが共感できる、一般化のさきとして学校が使われているのはわかるけど、多すぎて少し嫌気がさしてきた感もある(笑)

『君の色』では、少年少女が三者三様で書かれていたと思っていて、トツ子は所謂学校というコミュニティでは人間関係での問題を起こさない人として、きみちゃんは何かしらの問題に衝突し、そこから逃げる選択をした人として、ルイ君はやりたいことがありながらも、やらなければならないことと向き合い、折り合いをつけている人。
つまり、コミュ力つよ!な明るい人と、逃げてしまった人と、やりたいことやりたくないこと両方する偉い人に分けられるということです。
こうなってしまうと、きみちゃんが少し不遇感ありますが、きみちゃんが不遇なのかどうかは、それこそ何が問題として生じたのかを知り、彼女の解決方法について考えなければいけないので、頭なごしに否定はできません。

最近の映画含むアニメーション作品は、全体的にシチュエーションが明るく、2000年代のアニメ作品にあったような暗い空気感というのはなくなっている。
それは、明るい方が映像美としてのすごさが伝わりやすいが故なのか、はたまたストーリー的に明るい方が売れやすく、それゆえにシチュエーションも明るくなっているのか、。


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