すごいところ言ってみて

「すごいところ10個言ってみて」

こんなことを子どもに聞かれました。
僕の、私の、すごいところ。

・全部
・生きていること

子どもを褒めるとき、したこと、行動を「すごい」って言わない方がいい、自己肯定感が下がるから。育児本によく書かれているからそれを実行している私。だから真っ先に出た回答がこれだったのだけれど、子どもたちはとても不満顔。
そりゃあそうだ。
そんなふうに言われても・・・。
私自身も「全部すごい」なんて言われてもやはり心から喜べる状態にはないのが正直なところ。そんな母から発せられるすごいは心に届くはずもないか。

・朝、起きられる
・たし算が早くなった
・恐竜についてたくさん知っている
・絵を描くのが上手
・みんなに優しくできる

具体的に挙げるとこんな感じかな。
じゃあこれがなかったら「すごくないの?」
そんな風に受け取ってほしくないなと私は思ってしまうのです。

私は小さいころ、少なくとも幼稚園のころには「頑張り屋さんのさっちゃん」と呼ばれていたように思います。
・頑張って〇〇できるようになったからすごい
・〇〇ちゃんより計算が早くてすごい

これ、大人になった今、辛いんです。
評価がないから。頑張りを褒めてくれる人がいないから。

だから〇〇できたね、すごいねって褒めること。
ものすごくためらうんだろうなと、子育てをしながら感じます。
具体的にどこがすごいか言ってもらえるのはわかりやすいし、気合も入って次に進めるのは確かかもしれない。でもそれに頼りすぎて生きていては。

いずれ辛くなるんじゃないかな。

わが子がどんなふうに感じているかはわかりません。
今わかることでもないのでしょう。

子どもとのやり取りに戻りますが。
私が挙げたすごいところでは物足りなかったようで。

じゃあ、これはどう?押入れの二段目から跳べること
(→あぶないからやめてください)
上級生の〇〇さんにパンチ強いねって褒められた
(→ちょっとわからないです)
筋肉がついたよ、こことか
(→いや、モチモチですが)

すごいと思っているところがどんどん出てくる。
それだけ自分を認めることができているのかもしれないですね。

でも、生きていることが素敵なんだよ。全部すごいんだよって。
私の生き方を見せながら、いずれ伝わることを信じています。
そして、幼いころの私が癒されていきますように。

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