マチルダ・スズキ・コートニー

40歳まで生きられない。こんな生き方では。そう思っていたのに気づけば寿命をとうに越えて…

マチルダ・スズキ・コートニー

40歳まで生きられない。こんな生き方では。そう思っていたのに気づけば寿命をとうに越えていた。日々感じたこと、辛かった時期の思い出、失敗から学んだこと、ギャンブル、煙草、薬についてなど自由に書いていきたい。

最近の記事

故郷繋ぐ夏祭り

わたしは静岡県の海辺の小さい町で生まれ育った。 漁師らも多く住んでいるからか年に一回の大漁や海での無事を願う祭りは盛大に行われる。町内会ごとに揃いの法被に鉢巻をしめた男衆が神輿を担ぎ練り歩く。祭りの間はあちこちで酒が振る舞われいつも誰かが酔っぱらっている。出店が町いっぱいに並び、ソースの焦げた良い匂いや綿あめの甘い香りが漂う。笛や太鼓の祭り囃子が賑やかに鳴り響き、神輿とともに子どもも大人も踊る。夏の暑さと祭りの熱気。普段の焦げ茶色の平凡な町並みが神輿の金色にお化粧の紅色、大勢

    • 日々の想いを作品で残す

      この夏、思いがけず夫婦二人の暮らしになった。まだ定年には10年以上ある夫の突然の病や他にもすぐにどうこう出来そうにない大きな問題に直面していた。そんな時期、どうやってつぶやけば良いのか考え出したら迷ってしまい、見るだけになっていたツイッターでたまたま見つけたエッセイ講座。 いつか小説を書きたいと思っているので副題の「日々の想いを作品で残す」にも気をそそられたが、講座のお知らせのトップ画像の女性は講師だろうか。前のめりに原稿用紙に向かう姿が可愛らしく、長女のほうの小学三年生の

      • 夏の思い出

        今年の夏はとても暑かった。日焼けしないように帽子を被り車の中では長袖を着て対策は欠かさないが、若い時は無頓着だったためかすでにできてしまった手の甲にはシミがある。暑いなか出掛けるのも水着になるのも億劫だが、「誰かが踏んだマットに足を乗せられなくなったんだよねー。お風呂とか温泉とかホント無理―」というよくわからない理由と施設からお断りされるというもっともな理由とでプールに行けない娘の代わりに、夏になると孫達をプールへ連れていくようになった。 昨年も一緒にプールで遊んだが、子ど