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聴く本「人間椅子」江戸川乱歩作/佐々木健 @kokorojin 朗読の紹介

椅子職人が椅子の中に住み、そこに座る人と椅子としての体験を語るエログロナンセンスな気味の悪いショートストーリー。1925年初出。江戸川乱歩が31歳の時。

江戸川乱歩は、エドガー・アラン・ポーのもじりで付けた名前と言うことは有名だけど、新人発掘にも熱心だったそうです。筒井康隆、星新一も見出したんだって。
素晴らしい。日本の推理小説の基礎を築いたと言って良い人。

それにしても椅子になるって…。
理系頭の僕は、具体的にどう入るんだ?とかに興味を持ってしまいます。
いや、バレるだろ!って。w

佳子と言う小説家に届いた独白文を読む形で進むのですが、これがもうゾワゾワします。

読み手の僕としては、ただの変態ではなくて、人とコミュニケーションをはかれないけれど椅子作りは芸術の域に達している男が、椅子になることで人と触れ合う事ができる希望のような叫びを伝えたいなと思いました。

他にも神谷浩史さんや、篠井英介さんなどが朗読しているものがあるので、ぜひ聞き比べてみてください。オーディオブックは、いろんな人の朗読を聞けるのも面白い所。

レビューでも好評をいただきました。感謝。

江戸川乱歩は著作権が切れていますので、青空文庫ホームページやI文庫アプリで無料で読めますので、目で追いながら聴くのもおすすめです。

少し昔の上品な言葉遣いにハッとすることも。

でじじAppleBooksAudibleで配信中。

撮影協力
インド刺繍リボン @sasa.yuki.ribon

人間椅子より
「どうか、兎も角も、この手紙を終りまで御読み下さいませ。そうすれば、何故、私がそんな気持になったのか。又何故、この告白を、殊更奥様に聞いて頂かねばならぬのか、それらのことが、悉く明白になるでございましょう。
 さて、何から書き初めたらいいのか、余りに人間離れのした、奇怪千万な事実なので、こうした、人間世界で使われる、手紙という様な方法では、妙に面はゆくて、筆の鈍るのを覚えます。」

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