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新卒メンバー向けにQAグループで研修を実施しました!

はじめまして!ココペリでQAエンジニアをしております、竹村です。ココペリでは今年度より新卒メンバーが入社しております。今年度は6名の新卒メンバーが加わり、日々業務に向き合っていただいています。
新卒メンバーの入社によって、テック側でもグループごとに持ち回りでエンジニア志望の3名に対して研修を行うことになったのですが、その中でQAグループでは2週間の期間で研修を担当することになりました。今回はその時にどのような取り組みをしていたのかについて、記していこうと思います。


研修の目的を決める

はじめに、どのような目的を持ってQAグループでの研修を行うかについて、触れておきたいと思います。彼らは今後各グループに配属になって業務をしていく中で、我々QAとの関わりを持つ機会もありますが、直接QAの業務に携わっていくわけではありません。そんな中で、どのような狙いを持って研修を進めていくか、というのは一つの大きなテーマになってきます。
その中で今回、我々は「QAグループがどんなことをやっているか、知ってもらうこと」「Big Advanceなど弊社製品の仕様を理解してもらうこと」を目的としました。QAメンバーであるか、そうでないかに関わらず、会社に所属する全員が品質に対しての関心・責任を持つことは非常に重要なことだと思っています。それを理解してもらうためにも、QAグループが日頃行っている業務に触れてもらうことで、そうした部分への入り口になってもらえれば、と考えました。
また、Big Advanceは中小企業の経営をサポートすべく、様々な機能が搭載されているプラットフォームです。そんなBig Advanceがどんな製品仕様になっているのか理解することは、今後どのような業務を行うにあたっても、大切なことです。そこで、QAグループでの研修の機会でそんな仕様理解の助けになればと思い、カリキュラムを設定しました。

QAとは何か

研修は、まず座学として「QAとは何か」というところからスタートしました。「QA」という言葉の意味から始まり、QAにとってテストがどのような存在であるのか、一般的にどのようなサイクルで品質保証活動を行い、リリースにまで至っているのか、ココペリではどのようなタスクを日々こなしているのか、というのをスライドを使って説明しました。

実際に使ったスライドの一部

この時に考慮したのが、伝えたいことをあえて大まかにすることでした。最初にあれをやってほしい、これをやってほしいと伝えた方が、進捗はスムーズにいくかもしれません。ただ、最初にそれを伝えてしまうと、言われたことをやることだけに注力してしまい、柔軟性を失ってしまうリスクがあると考えました。なので、最初は思考のモデルを提示して、それを繰り返し伝えていくことで、どういう考え方で業務に向き合っていけばいのか、ということを段階的に浸透させていくことを目指しました。

実際に使ったスライドの一部

また、スライド以外にも事前に読んでおいてほしいコンテンツとして、『テスターちゃん』という漫画作品の中からいくつか話をピックアップして、共有しました。こちらはQAの業務を理解する入口としては非常に優れたコンテンツだと思うので、スライドや座学だけではどうしてもとっつきづらい部分のハードルを下げる役割を期待して、今回の教材の一部として活用しました。

通常とアプローチを変えた理由

QAの研修では、テストケースをこなして実行を覚えて、その知識を元にしてテストケースを設計する部分に取り組むという流れが一般的かと思います。作られたものをこなすより、モノを作っていく方が大変ですし、実行を先にこなしてくれればその部分でチームとしては立派な戦力になってくれるからです。
ですが、私は今回まずテストケースを設計するところから取り組んでもらうことにしました。これには、「Big Advanceなど弊社製品の仕様を理解してもらうこと」の目的を踏まえた理由があります。このあと新卒メンバーは各グループに配属となり、実務を踏まえたOJTに取り組むことになっていました。そこにスムーズに入ってもらうためには、できるだけ直近でBig Advanceなどの弊社製品に触れる時間を増やしておいた方が、より効率的なのではないか、と考えたのです。
テストケースの設計練習としては、『ソフトウェアテスト技法練習帳 ~知識を経験に変える40問~』を参考書籍として使用しました。こちらは実践的な練習問題を通じて、様々なテストの技法を学ぶことのできるものであり、今回はこちらの問題から一部改題して、取り組んでもらうことにしました。流れとしては、順番に問題に取り組んでもらい、各自がテストケースを設計し、私がレビューしていくという形を採りました。

ここで予想外だったのが、新卒メンバーの進捗が予想以上に速かったこと。良い意味での驚きだったのですが、カリキュラム作成時にこれくらいかかるだろうという想定の半分くらいの時間で、最初に成果物を出してくれることがほとんどでした。ここで予想以上にこちら側のレビューの負荷が上がったことと、もうちょっと難易度を上げればよかったな、というのが今回の反省点です。

実際の案件に取り組んでみる

続いて、取り組んでもらったのが弊社製品での実践。今回は「Big Advance」「ちゃんと請求書」で過去にQAを担当した開発案件からいくつか抜粋し、そちらのQA作業を実際に取り組んでもらいました。当初はケースをこちらで用意してそれを実行してもらおうと思っていたのですが、それ以前の進捗が順調だったため、テストケースの設計から取り組んでもらい、自分もしくは他の新卒メンバーが設計したケースを、順次実行して消化してもらう形にしました。

実際に研修中に使用したページの一部

こちらで難しかったのが、そもそも取り組んでもらうにはどんな案件の方がいいのか、ということ。新卒メンバーが期間内で取り組めるくらいの難易度や工数、また理解しておいて今後の業務に役立つ製品仕様に基づいた案件を探す、というのが中々に大変な作業でした。私が昨年11月入社だったこともあり、私より在籍歴の長いQAメンバーの助けも借り、それ以前に開発された案件も取り入れながら、取捨選択を進めていき、記載内容も一部加筆するなどしました。
ただ、一方でこちらでの実践が、現状各グループでOJTを進めている新卒メンバーには、参考になった部分が多いと言ってもらえたのは、ありがたかったです。また、各メンバーの進捗などに合わせて、取り組んでもらう案件の順番を変えたり、求めるテストの濃度を変えたりと、柔軟な運用で研修期間中進められたのは良かった部分かな、と思っています。

まとめ

この他にも、新卒メンバーには「テスト計画書と非機能テストについて」の講義だったり、弊社で使用しているノーコードのテスト自動化ツール「Autify」についての講義も実行しました。この部分では他のQAメンバーに大いに協力してもらったので、QAグループ全体で今回の研修に取り組んだと言えるでしょう。自分だけではできなかったので、大変助かりました。

実際に「テスト計画書と非機能テストについて」の講義で使ったスライドの一部

今回のような他グループに配属される新卒メンバーの研修を2週間受け持つ、というのは私にとっても初めての経験でした。新卒メンバーにとって、今回の研修が少なからず意味のある学びになれば幸いですし、私個人としても手応えを感じる部分や、同時に段取りや運用などで課題を感じる点がありましたので、来年度以降でこうした機会があれば是非役立てていきたいですし、新卒メンバーに限らず、QAの新メンバーに対するOJTにも活用できる部分は活用していきたいと思っています。
ココペリでは、私たちと一緒に製品の高品質を保っていくためのQA体制を作り上げていくのに力を貸していただけるメンバーを募集しています!課題ややるべきことは山積みですが、その分やりがいのある職場だと思いますので、ご興味ある方のご応募をお待ちしております…!

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