見出し画像

やってみて見えてくる世界がある。

水曜日の午後。竹あかりワークショップに上野真さんが来てくれた。昼休みが終わって時間が来たので、図工室にいる低学年組3人に声をかけた。

「竹あかりワークショップ始まるよー!」

すると、速攻で「やらなーい」と3人。

どうやら昼休みに始まった工作にハマっている様子。夢中になっているのを中断するのも申し訳ないなぁと思いつつも、竹あかりを作る体験もして欲しいと思い、

「じゃあまずは下で見てみてから決めてみない?」

と声をかけた。一人が「見てみる!」と言ったのをきっかけにみんな下に降りて行った。

一階に降りると大きな竹がある。
そして、真さんが事前に作っていた大きな竹あかりに光が灯った。

そこからはもう、「やってみたい!」が溢れたAちゃん。模様選びも集中した様子で、竹に穴を開ける作業も、なんと全て一人でやった。

竹にインパクトドライバーに穴を開ける作業は、大人でも結構しんどい。しかし、1時間半くらいの間ずっと集中し続け、一人で完成させた。

「手伝おうか?」と声をかけても「大丈夫」と言うAちゃんはかっこよかった。

無事に完成して、みんな自分の作品に灯りを灯し、「できたねー!」と喜び合った。

だけど、Aちゃんは完成した竹を前にして「私は見ない」と言ってその場を離れて行った。

恥ずかしいのかな?
完成はしたもののできた作品をみんなで見る自信が無くなったのかな?

そんなことを考えた私。あとで本人に聞いてみると、
「本番(7月22日)まで楽しみにとっとく!」
とにっこり答えてくれた!
「今日家に持って帰るけど、家族が見ても、私は絶対本番まで見ないんだー!」
その言葉を聞いて、なんだかとっても嬉しくなった。

「やりたくない」
と言ってたことも
「やってみたら楽しかった!」
になり、光が灯るのを見るのを本番にとっておきたいほど大切なものになった。


やってみたからこそ得られるものがある。

Aちゃんは、初めてのことに少し不安になることが多かったが、少しずつ新しいことへの一歩が軽くなってきているのを感じる。

こんな体験を少しずつ重ねていくことで、自分に自信をもって、人生を歩める土台をつくっていってほしいと思う。



ここのね自由な学校は日本の法律上、公的な支援が受けられません。それは回り回って子どもたちの経済負担に重くのしかかっています。ここのねを「誰でも通える学校」にするため、ご支援をよろしくお願いいたします!ご支援いただいたお金は、給付型奨学金や施設設備の充実等に利用させていただきます!