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反面教師?模範?全てを持った手越祐也というアイドルについて男オタが冷静に振り返ってみた

 手越祐也というアイドルについて皆さんはどのような印象を抱いているだろうか.「チャラい」「金髪」「かっこいい」「カワいい」「女たらし」...きっと様々な声があるに違いない.

 週刊誌にもよく撮られる彼は,その点だけ見るとアイドルとしてどうなんだと思われる反面,歌番組やバラエティ番組を見ると,そこには誰よりもキラキラした“てごにゃん”というアイドルを享受することができる.

 彼の本業であるNEWSでのアイドル活動では,誰よりも笑顔で誰よりも力強く歌い,漲ったダンスを踊る.

 長らく出演しているバラエティ「イッテQ」では芸人さながらの体当たりロケをも厭わずお茶の間に笑顔を届け,時折そこでもジャニーズアイドルっぷりを発揮してカッコよさも見せてくれる.

 彼は一体何なんだろう

 ボクは熱烈なNEWSのファンではないのだが,事務所推しとしてにわかファン以上コアファン未満の感じで手越祐也についての様々な情報を得てきてきたなかで,彼ほど好感度が激しく上下することはそうあることではない

 時によっては彼のことを「なんなんあいつ」と思ってしまうこともあれば,「やっぱ手越最高だわーww」と超好意的に思うこともある.ようやく中立的に彼のことを見れるようになった今、手越祐也とはどんな人間なのだろうと考えてみたいと思う.

手越祐也のよくないところ

 ボクが、彼に対してあまり好意的に思えなかった最たる時期というものが存在する.それは彼の替え歌・悪口発言問題である.

 記事のタイトルには「嵐に舌打ち」という衝撃的な見出しが含まれているのもまた印象的なこの記事は,とある週刊誌によって掲載され,参加していた飲み会のメンバーが携帯で録画をし,それをタレコミで流し,ネット上に広く拡散された.

 ボクもそれを見た一人ではあるのだが,まあその批判の仕方が下品極まりない.その人の歌にのせて自身の嫉妬や妬みからくる悪口を吐露するのはいくらファンであっても緋弾しなければならない行為である.

 このときのボクの手越くんに対する印象は「せっかくカッコいいのに性格最悪やなぁ」といった感じで,評価はだだ下がりであった.

 いくら歌がうまかろうが,そんな心持ちの人が歌う歌なんて聴きたくないとさえ思った.

突然流れてきた「いのちの歌」

 それからしばらくの時が経ったある日,ボクはいつものように自宅で作業をしつつ,YouTubeに出てくるおすすめ動画を連続再生させ,その音だけを聴いていた.

 ボクのみる動画はだいたいジャニーズ関係か,ジャルジャルかサンドウィッチマンの動画ばかりなので,爽やかな曲が終わったかと思ったら,ジャルジャル の面白いのか何なのか分からない意味不明なコントが流れることもしばしばある.

 そんな中,ボクが一度も聞いたことのないピアノによる前奏が流れ始める.「いい感じの曲だなー」と思いながら,なんとなくその曲に注意を向けてみると,すぐさま手越くんが歌い始めたことを察知した.

 後に調べてみて分かったことなのだが,その曲というのは,かの有名な美人双子・茉奈佳奈の楽曲であるようで,竹内まりやが後にカバーしたことで有名になり,今や合唱曲として選ばれることも多い楽曲だ.

 “いのちの繋がり”を歌う「いのちの歌」というこの曲は,大人になって大人の時間を過ごすにつれてついつい忘れてしまう純粋且つ根源的な記憶を呼び覚ます,やさしい曲である.

 幸か不幸か,この楽曲のテイストに手越くんの声は素晴らしく合う.彼の高めで透き通った声はその素敵な歌詞をより一層映えさせ,いつもより優しめなビブラートでもって歌われることで,その曲の持つ歌詞が身に染みてくる感覚を覚えた.

 感想は「感動した!」の一言だった.たしかに彼のプライベートにおける言動行動は決して許されるものではない,100歩譲って,本当に信頼しあえる友人しかいない場で言ってくれと思う気持ちに変わりはないが,それでも耳を傾けてしまうほどの威力が彼にはあると実感した.

 ボクはもっと彼のことを知りたくなった.というのも,絵に描いたような素敵な楽曲をこんなにも素晴らしく歌い上げるだけの力を持っているのに,悪い意味でのギャップをプライベートで見せているというこの事実がどうしても引っかかってしまうのだ.ある程度彼のことは知っているつもりではあったけれど,より詳しく彼のことについて調べてみた.

限りなく自分に厳しくて,どこまでも人間が好き

☆ 限りなく自分に厳しくて...

 番組で見る手越くんはめちゃくちゃチャラくて,適当な感じに溢れてる感じがするけれど.実際のところは本当にストイックで,限りなく自分を追い込む人なのであるということはファンの間ではあまりにも有名な話である.

 以下にそれを感じられる具体的なエピソードを引用してみる.

手越くんは自分の努力を見せるのが好きではないため、表面上「なんにもしてない」感を出しますが、実はとんでもない努力家です。
2018年9月から放送されていた、メンバーの加藤シゲアキくん主演ドラマ「ゼロ 一獲千金ゲーム」に出演した時のこと。
セリフ量が膨大だったこともあり、15周年ライブのリハーサル中もずっと台本を読み込んでいたことをメンバーにばらされました。本番直前もずっと台本を読み込んでいたそうで、本人は「台本なんて1回読めば覚えるし!」などとごまかしていましたが、メンバーにとっては「手越=努力家」は当たり前の様子。

歌に関しても「誰にも負けたくない」と、トップアーティストに並ぶレベルの歌唱力を身に着けた手越くん。
デビューして間もない頃、個人的にボイストレーニングの先生をカラオケに呼び、自腹でレッスンを受けていたんだとか。
学業に関しても絶対妥協しない手越くんは、芸能活動と並行して通っていた高校でも常に学年10位以内をキープ。芸能生活に専念するため中退となってしまいましたが、早稲田大学への進学も実現させたのです。
今ある彼のゆるぎない実力は、こうした努力で積み上げられてきたものなのですね。

「NEWSがデビューしてすぐ、メンバーみんな芸歴7、8年のキャリアがあって、芸能人のオーラをまとってる訳です。俺だけ芸歴9ヶ月。やていけるのか?ってとにかく不安だった。
だから最初、NEWSで活動することが嫌で嫌でしょうがなかったんです。
デビューの喜びよりも苦痛が大きかった。
俺それまでサッカーにしろ、学校のクラスにしろ、何でも先頭に立って来たから。
それがNEWSでは、実力もキャリアも全部、一番下。それも苦痛で。
“なんであいつが選ばれたんだ?”みたいな声も聞こえてきたりもして。
NEWSの最初の1年は、本当に事務所をやめようと思ってました。」

「NEWSとしてデビューしてから2年ぐらい、歌唱力をつけるために自分で探したボイストレーナーの先生に個人的にレッスンをしてもらってたの。
そのレッスンの場所が渋谷のカラオケボックスなんだ。
自主的にやってたことだから、かかった経費はすべて自分持ち。
少しでも節約したくて、スタジオを借りずにカラオケで練習することにした。」

 芸能界に入って人一倍の努力を要するのは,売れるための必須事項だ.これはある種の通過儀礼的なものと感じられるが,手越くんが今まで踏んできた自主的なビルドアップのなかには敢えて選択した茨の道もあった.

 それが「歌」である.アイドルという仕事は,歌は上手いに越したことはないが,職業上,その歌唱力とダンスと振る舞いと言動とメンバーとの関係性...などなど総合的な1パッケージが求められるものだ.

 彼はその全てにおいて高得点を取ろうとする人物ではあるが,なかでも「歌」を自身の最大の武器にしようと10代のときにそれを決意した.

 この決意は途絶えることなく,日々の研鑽を踏んでいき,今では手越くんのことをちょっとでも知ってる人なら「あの人歌うまいよね」と認知されるくらいの実力をつけ,人々の心を突き動かす歌唱を披露してくれる.

 ここで彼から学べるのは,歌のうまさというよりも,10代のときの決意が今までずっと繋がっているという,決意および努力の継続だ.

 「継続は力なり」とはよく言われたものだが,手越くんこそまさにそれを体現している人物とみなせるのではないだろうか.彼の表面的なチャラさに嫌悪感を抱く前に,彼のストイックさをまずは見てほしい.彼はどこまでもストイックな人間なのである.

☆ どこまでも人間が好き

 手越祐也というアイドルはまさに努力の人間であると言えると同時に,「人間好き」とも言うことができる.

 NEWSはデビューして15年以上が経っている,割と歴史のあるグループだ.これはつまり,彼がメンバーと過ごしてきた年月とも捉えることができるわけだが,彼のメンバーに対する愛も途絶えることなく,惜しげもなくその愛をガンガン主張させる.

 以下のエピソードもファンのなかではかなり有名な,彼のメンバー愛を表す象徴的な話の一端である.

・小山君にもらったそらジローのポーチを持ち歩いている
・増田くんの使っているスマホケースを真似した
・海外ロケに加藤が書いた本を持っていった
・シゲ(加藤)の顔が好き
・小山くんの体にキスマークを付ける

 例えば,他のグループのあるメンバーは「メンバーからもらった靴とかの誕生日プレゼントは,そのメンバーの前では恥ずかしくて履けない」といった旨の発言をしており,同じような恥ずかしさを告白する人も少なくない.アイドルに限らず,その恥ずかしさというのは我々だって分かり合えるものだ.

 しかし,手越くんに関しては全くの恥ずかしさもなく貰ったアイテムを使う.もらったものに限らず,大好きなメンバーが使うアイテムを勝手におソロにしてそれを隠すこともしないし,メンバーが書いた本という重厚的なアイテムだってわざわざ海外の仕事へ向かう際にそれを携帯する. 

 他にも「シゲの顔が好き」や「小山くんの体にキスマークを付ける」といった,もはやモノなんて関係なく,その人の元来的に持ち合わせている特徴すらも愛でる.

 要は,彼は誰よりもメンバーのことを愛していて,恥ずかし気なくその愛情をわかりやすく表現する....人としてめっちゃいい人間なのだ.

 メンバーのことをこんなにも愛しているという事実の根本には,彼の「人間好き」という要素があることに起因するとボクは考えている.彼は同業者の仲間だけでなく,ジャンルにこだわらず多種多様な人たちとの人間関係を持っている.なかでも,ホリエモンと飲み友達であるということはかなりの驚きだ.

「ジャニーズとか芸能でいろいろなことを学ぶっていうのももちろんできると思うんですけど、それ以外のジャンルのITとか、今世界と日本はこうなってるんだよって話を聞くのが僕大好きで。世界を飛び回りながらいろいろビジネスをやってる人の話を聞く人がすごい好き」

 彼のいつもの言動/行動を見ていると,人から好かれるのもかなり分かる気がする.

チャラいをどう捉える?手越くんから学べる独特な考え方

 (悪い意味)で週刊誌に引っ張りだこな手越くんは,少なからずボクのなかでは彼の全てを肯定することはできないのだが,彼から学べることも本当に多いと思っている.そのなかでボクが「ほおー」と思わせられた彼の考え方にこのようなものがある.

「"チャラい"って言葉は大好き。モテない人はチャラくもなれないから、モテる人だよねって言われているようにしか聞こえない」

 これを初めて聞いたのがいつなのかは全く覚えていないのだが,「あーたしかに」と深くそれが腑に落ちたことを今でも覚えている.

 このような考え方に色々と賛否両論はあるだろうが,当時「チャラい」という言葉にあまり良い意味を見出していなかったボクからすると「ネガティブにみえる言葉って,裏を返すとポジティブにも捉えることができるんだな」と学んだ.

 この例は他にもある.

NEWSで六番目(当時NEWSは6人組だった)に好きでも嬉しい(ウメアキは三番目で凹んでた)と言う手越
シゲアキ3番目に好き!っていううちわ持ってるヲタがいてウメが落ち込んだ話から、手越は手越6番目に好きのうちわを見たとしても、サンキュー!って言うって話

 どんな性格であれ,ランキングビリというのは不名誉な結果であり,あまり良い気持ちはしないだろう.以上のエピソードに関しても,普通のアイドルであれば好感度がビリだと凹んでしまうはず.

 しかし、手越くんの捉え方は非常にポジティブだ.「ビリ」という称号を「〜番目にすごい」という話法に切り替えている.これもまた,ネガティブな言葉をなるべくポジティブに捉えるための考え方としての一例と捉えることができる.

 そして,彼のプロ意識にも誰もが学べるポイントが存在している.

何歳になってもジャニーズのアイドルですから
「年齢を重ねるうちにアーティスト志向が強くなる人もいるでしょ。アイドルだと思われたくない、みたいな。でも俺は違う。何歳になってもジャニーズのアイドルですから。むしろそこに誇りを持ってるし!いつまでも変わらずにアイドルでいたいな♪」

 年齢や経験を積み重ねていくと,多くの人々はその高みを見据えるようになり,現状を突破したいと考えるようになる.これは割りかし無意識な人々の発想・考え方なのだろうが,彼はこの事実をきちんと可視化させ,意識している.たいていの人たちが無意識に思っていることを有意識なものとして捉えるには人一倍の経験と知識がないとそう簡単に得られるものではない.

なぜ手越くんは嵐への悪口を叫んだのだろう?彼の内面を振り返ってみる

 以上で見てきたように,メディアではあまり良い扱いをされない手越祐也というアイドルの持つパーソナルな性質とプロ意識,考え方について色々と述べてきた. 

 改めて,彼のことについて考えてみると,手越くんがよく週刊誌に取り上げられる「夜遊び」であったり「交友関係」であったり「女性関係」であったり...様々な事象が繋がる感じがしてきた.

 まず,彼は基本的に「人間が大好きで,誰よりもその人の魅力を見出し,誰よりもわかりやすく愛を捧げる」という性質を持ち合わせている.その性質があるが故に“ザ・アイドル”的な振る舞いを見せてくれるだろうし,多くのファンを魅了する.それはプライベートの場での交友関係であったり,彼の言動にもそれを垣間見ることができる.

 彼はたびたび「女性関係」や「交友関係」の暴露をされることが多いように思えるが,この2つは誰もが持ちたくても持てるものではない.無尽蔵にじゃんじゃか取り上げられているということは,彼の評判は周りの友達たちの間では非常に高いものなのだろう.それは,同性・異性に限らず...である.

 さらに,冒頭に挙げた嵐への悪口というのも,決して良い行為とはいえないが,なんとなくそれを叫んでしまう気持ちも理解できる感じがする.

 というのも,再三言うように彼は「人間が大好き」だ.この愛は立場関係なく,もちろん嵐にも向けられたものなのだろう.

 しかし,ボクらからしたら朧げな事実ではあるのだが,過去の嵐は「口パク常習犯」だというレッテルが明らかに貼られている時期がたしかにあった.それが真実か否やを知れるのは内部の者だけではあるが,ある程度それは事実だったのだろう.

 ボクが考えるに,「歌」にプロ意識を持っている手越くんにとって,自分の大好きな人たちがそのような冒涜行為を働くのが誰よりも許せなかったのではないかとボクは思うのだ.

 特に興味・関心を寄せていない人が悪事を働いても特に何も感じない.しかし,自分の大好きな人が何らかの悪事を働けば,その情報を受け取るボクらはそれなりにショックを受けるし,見損なって「大嫌い」に変わることだってある.このような現象が彼のなかで発生したのだと考えると,少しばかり情状酌量はあるのではないかと感じてしまうのはボクだけだろうか.

 再三言うように,これは良い行いだと断言することはできない.しかし,「彼のプロ意識を学ぶの」というのを裏返しにした形で,彼を反面教師にしてまた1つ手越くんから学ぶことだってできるだろう.

 手越祐也というアイドル/人間からは多くの参考にすべき内面的要素があるのと同時に,時には反面教師にもなる.こんな二面性を持ち合わせる“ザ・アイドル”はそう出てくるものではない.

 彼の一面だけを見て,嫌悪感をかつて抱いていたボクがいうのも変な話ではあるが,手越祐也というアイドルは代替することのできない,オンリーワンなアイドルであると自信を持って断言することができる.

 

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