好きな仕事の見つけ方

"好きなことを仕事にしよう"というフレーズを良く見かける。確かに自分の好きなことが仕事になれば、どれだけ毎日が楽しいだろうか。でもそんなことができるのは、優れたスキルを持った一部の人に限られるのではないか。

2年前の自分は、当時の仕事に違和感を覚えながらも、上記のような言い訳を繰り返し、ただただ毎日をやり過ごしていた。

どうやら好きな仕事は見つけられるらしい

このままでは良くないと思い、新しい仕事を模索し始めた時、ちょうど下記の雑誌を見つけたので即購入。仕事とは一体何なのか?から考え初めていた自分にぴったりの特集だった。

この雑誌に登場する自分の好きなことに情熱を傾けて仕事をしている人々を見て、自分もきっと好きなことを仕事にできる、本当に自分に合った仕事が世の中にあるはず、と根拠のない自信を持つことができた。そこから私の好きなこと探しの旅は始まった。

今の仕事は楽しいか?

私は現在、PEACS株式会社で、デジタルコミュニケーションプランナーとして自社だけにとどまらず、クライアントの抱えるマーケティング課題に対して、デジタルを活用したマーケティング戦略をプランニングする仕事をしている。

なぜ今の仕事が楽しいかというと、自分が心からやりたいと思ったこと、幸せに感じることにつながっているからだ。

私は、好きなこと探しの旅を経て、"自分が企画したコンテンツを通じて、人々が心から楽しむ瞬間を作りたい"という自分の人生におけるミッションのようなものを見つけることができた。

幸いにもこのミッションがクリアになったおかげで、好きな仕事を見つけることができたが、好きなことを仕事にしようと言っても、どうやったらそれが見つかるのかについて説明された記事は多くはない。

そこで、どうやって自分の人生におけるミッションを見つけたのか、どうやってそのミッションを実現できる仕事=好きな仕事を見つけたのかについて、実体験をもとに説明したいと思う。

好きなこと探しには、"ロールモデル思考法"が役に立つ

梅田望夫さんの「ウェブ時代をゆく」という著書の中で、"ロールモデル思考法"という思考法が説明されている。

 「好きなこと」「向いたこと」は何かと漠然と自分に向けて問い続けても、すぐに煮詰まってしまう。頭の中のもやもやは容易に晴れない。ロールモデル思考法とは、その答えを外界に求める。直感を信じるところから始まる。外界の膨大な情報に身をさらし、直感で「ロールモデル(お手本)」を選び続ける。たった一人の人物をロールモデルとして選び盲信するのではなく、「ある人の生き方のある部分」「ある仕事にながれるこんな時間」「誰かの時間の使い方」「誰かの生活の場面」など、人生のありとあらゆる局面に関するたくさんの情報から、自分と波長の合うロールモデルを丁寧に収集するのである。

 自分の内から湧き出てくる何かが具体的に見えずとも、「ある対象に惹かれた」という直感にこだわり、その対象をロールモデルとして外部に設定する。そしてなぜ自分がその対象に惹かれたのかを考え続ける。それを繰り返していくと、たくさんのロールモデルを発見することが、すなわち自分を見つけることなのだとだんだんわかってくる。自分の志向性について曖昧だったことが、多様なロールモデルの総体として、外側の世界からはっきりとした形で顕われてくる。

この"ロールモデル思考法"が自分の「好きなこと」「向いたこと」探しのプロセスをまさに抽象化した説明になっていて、この本にとても感銘を受けたので、自分なりにこの"ロールモデル思考法"に則りながら、好きな仕事の探し方について説明してみたいと思う。

①心の声に耳を傾ける

まず大事なのが、心の声に耳を傾けることである。当時の私は仕事にも慣れ、ある程度任されるようになった。待遇も悪くない。ストレスを感じることがあっても、週末に発散すればまた月曜日から頑張れる。でも心から楽しいと思うことができなかった。この心から楽しいと思うことができないという心の声を見逃さずに、正直に向き合うことがすべての始まりだった。

②絶対に答えがあると信じる

冒頭でも述べたが、Popeyeを読んで、きっと好きなことを仕事にできる、本当に自分に合った仕事が世の中にあるはずという根拠のない自信を持つことができた。これだ!というものにすぐに出会えなくても、決して諦めずに何度も何度も自問自答と行動を繰り返した。

③自分がユーザーとして好きなものを洗い出す

直感的に自分が好きだと思うモノ、サービスを洗い出した。私の場合、ほぼ日、くらしのきほん、ラグビー、音楽フェス、ライフスタイル雑誌などだ。この時点では、なぜそれらに惹かれたのかについて具体的に説明できなくても良い。データを収集するフェーズだ。ピックアップができたら、そのサービスを提供している会社をチェックする。そこで働いている人が「ロールモデル」になる。好きなモノ、サービスが思いつかなければ、自分の周りにいる楽しそうに仕事をしている人を「ロールモデル」にする。

④ロールモデルにとにかく会って話を聞く

ロールモデルと直接のつながりがなくても、案外、友人や知人がつながっていたりする。友人や知人の紹介を経て、アポイントをとる。話す機会を設けることができたら、その人の働き方、仕事に対するモチベーション、やりがい、そしてその提供するサービスの本質的な価値についてヒアリングし、自分の志向性と照らし合わせる。これだ!と思うものが見つかったと思ったら、よくよく考えると少し違っていたりする。それでも諦めずに、色んな人に話を聞きに行く。行動すれば何かしら新しい情報に触れることができて、それがまた考えを深める手助けになる。

⑤自分の志向性を整理する

とにかく自問自答を繰り返すフェーズ。自分が惹かれたサービスは本質的にどういう価値を提供しているのか。自分が何をしているときに楽しいと感じるのか。何に興味があって、何に興味を持てないのか。ヒアリングしてきたことをきっかけに、自分のこれまでの経験も振り返りながら、考えを深める。

私の場合、この自問自答を繰り返すことで、便利で助かるよりは楽しいにつながること。ウェブに関わること。誰でもできる作業ではなく、自分のオリジナリティを発揮できること。コンテンツを発信できること。一部分ではなく全体にかかわること。という自分の志向性を見つけることができた。

⑥自分の志向性に合う会社、職種にエントリーする

自分の志向性がはっきりすれば、それを軸に会社を探すことができる。転職サイトを見ても良いし、気になる会社があるなら、その会社の採用情報を確認する。思考は現実化するとは良く言ったもので、自分が求めるイメージが明確になっていれば、そのイメージに合う会社、仕事がいずれは見つかる。

ここで気をつけるのは、その会社の待遇、周りの目を気にしないことだ。もしかしたら現職より年収は下がるかもしれない。周りは反対するかもしれない。それでも私は、自分がやりたいことをできる会社の方が幸福度は高まるし、自発的に動くことができるので、経験も積むことができ、成長することができると思う。

⑦自分の決断を正解にする

自分の志向性にあう会社、仕事を見つけることができて、面接もクリアし、入社が決まれば、あとは思いっきりチャレンジするだけだ。自分が考え抜いて選んだ仕事なので、きっとやりがいを感じられるはず。もし数ヶ月経って、やっぱり違うと感じたなら、また志向性の整理をし、会社探しを始めれば良い。

大丈夫、好きな仕事は見つかる

2年前に、心から楽しいと思える仕事はあるのか?と自問自答を繰り返していた自分に向けて、この文章を書いた。大丈夫、1年後にはきっとやりがいに満ちた日々を過ごし、いきいきとしている。

もちろん、好きな仕事探しについてここで述べたことが唯一の正解ではないと思っている。ただ、2年前の自分と同じようなことを考えている人がいるならば、少しでもヒントになれば良いと思い、この文章を書いた。初めてのnoteなので、拙い部分が多いと思う。好きな仕事の探し方について、この文章を通じて、いろいろな意見交換をし、さらに考えを深めていきたいと思う。

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