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いろんなコミュニティに属してるけど、どっぷり浸れない”ゆらぎの人”は、「あいだのデザイナー」に向いてるかも?

会社、フリーランスのギルド、社会人フットサルサークル、朝活コミュニティ、シェアハウス…

世の中にたくさんコミュニティが増えています。

でも、いくつかのコミュニティに片足をつっこみつつ、「みんなみたいにどっぷり浸れない…」と心のどこかで思ってるとしたら、「あいだのデザイナー」としての才能があるかもしれません。


「あいだのデザイン」とは

5/15、Humans by Next Commons Labで開催された「あいだのデザイン ー人と物と事のあいだの仕事ー」というイベントのファシリテーターをつとめさせていただきました。

(お声がけいただいた「Next Commons Lab 遠野」さん、「釜石ローカルベンチャーコミュニティ」さん、ありがとうございます!)

「あいだのデザイン」というのは、あまり聞いたことがないかもしれません。でも、わたしたちの周りには、「あいだのデザイン」の仕事が溢れています。

たとえば、カフェのような場を通じて人と人をつなぐ。メディアを通じて専門的な情報を一般の人に届ける。マーケットを通じて生産者と消費者をつなぐ、などなど。

こうした、人や物や事のあいだをデザインする方は、「コーディネーター」とか「編集者」とか「コミュニティマネージャー」とか呼ばれます。ただ、これらの仕事は馴染みがない分、どんな仕事をしているのかがわかりづらい。

そこでこのイベントでは、実際に〝あいだ〟のデザインに取り組んでいる、いわば「あいだのデザイナー」のみなさんのお話から、そんな仕事についてのリアルを知ってみようという、とてもユニークなイベントでした。


”ゆらぎ”がおもしろい

とても印象的だったのが、スペシャルゲストとして登壇された、全国を飛び回りながら取材・編集をする地元メディア「ジモコロ」/小さな声を届けるウェブマガジン「BAMP」の編集長などをつとめる徳谷柿次郎さんが語る、「あいだのデザインをつきうごかす衝動」のお話。

「あいだのデザイン」は、言い換えればAという点とBという点の関係をむすぶということ。

ローカルという文脈でいえば、地域Aの人々と地域Bの人々をむすぶということだと思います。(「むすぶ」と一口に言っても、そのむすびかたに「あいだのデザイナー」の個性があらわれると思います。その話はまたいつか。)

しかし柿次郎さんのお話を聞いていても、けっこう大変だなぁと思うんですよね。おそらく、地域Aと地域B、それぞれのことを知らないといけないし、そのためには定期的にいったりきたりしなきゃいけないし、地域の方と密にコミュニケーションを取らないといけないし、あと、なかなかお金になりにくいし。

それでも、なぜ「あいだのデザイン」に取り組むのか。「あいだのデザイン」を突き動かす衝動について尋ねると、柿次郎さんは「”ゆらぎ”がおもしろい」ということを言っていました。

つまり、ある地域とある地域を知ることは、2つの価値観のあいだで振り子のようにゆらぐことでもあるわけです。「東京ではカップラーメンばかり食べていたけど、地域に行くようになって、”美味しいものを食べている食材は美味しくなるんだ”と気づいた」っていう柿次郎さんのエピソードのように、2つの価値観のあいだでゆらぐことで、新しい気づきがある。

その気づきを自分が得ることもおもしろいし、誰かに実際に体験してもらうことで、その人の中にゆらぎをつくるのもおもしろいと、柿次郎さんは言います。


”ゆらぎの人”としての境界人

社会学では、「マージナルマン(境界人)」という言葉があります。R.パークという教授が提示したモデルで、「たくさんの集団や文化に属しているがゆえに、両方の影響を受けながらも、そのどちらにも完全には帰属していない人たち」のこと。まさに”ゆらぎの人”です。

たとえば、違う文化圏に住む移民の方や、転校を繰り返してきた方、フリーランスの多くも当てはまることがあるかも。

そんな”ゆらぎの人”としてのマージナルマンは、どっぷり浸れるコミュニティがないため、不安定で動揺しやすい。一方で、既存の価値観にとらわれない発想で、創造性を発揮することができる存在でもあります。言い換えれば、”ゆらぎ”のなかから生まれる創造性を持っている。

「それ、自分だわ!」と思う方がいたら、「あいだのデザイナー」に向いてるかもしれません。Aという価値観とBという価値観のあいだで、自らが”ゆらぎ”ながら、誰かにも”ゆらぎ”を体験してもらうことができるわけですから。

もちろん「や、自分はゆらぎたくないわ」っていう方もいるでしょう。地元から出ず、縁側で猫と戯れながらお茶すすってたいわ、と(ぼくは割とそっちよりな性格)。

でも、いろんな価値観に触れるのが好きとか、旅が好きとかいう方は、たぶん”ゆらぎ”が好きなんじゃないかな。そんなゆらぎ好きの方は、「あいだのデザイナー」という生き方もありかもしれません。

余談ですが、「縁側で猫と戯れながらお茶すすってたい」系の僕でも”ゆらぎ”たくなる映画が『LIFE!』です。最近ゆらいぎが足りてないな、という方はぜひ観てみてください。ゆらぎてぇ!ってなるはず。

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今日は”ゆらぎの人”が、あいだのデザイナーとしての可能性を持っているんじゃないか、というお話をしました。

ちなみに今、釜石ローカルベンチャーコミュニティとNext Commons Lab 遠野ではそれぞれ、「あいだのデザイン」の仕事に取り組むコーディネーターを募集しているみたいです。

現地ツアーなどもあるようなので、もし興味がある方は、ぜひチェックしてみてくださいね。きっと”ゆらぎ”のある、楽しいお仕事です。

▽釜石ローカルベンチャーコミュニティ 募集ページ


▽Next Commons Lab 遠野 募集ページ

あと、ゲストの柿次郎さんたちが、長野市善光寺近くでナナメの関係性を生み出すことを目指して運営している、人・モノ・コトが交差する場「やってこ!シンカイ」をとりまくストーリーをまとめた『シンカイSTORYBOOK』も販売が始まったようです。

僕も買いましたが、これ、ほんとに”あいだのデザイン”の勉強になる。超おすすめです。こちらも興味あればぜひ!


会場でも完売だったみたいです。柿次郎さんの営業力!

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「生き方編集者」として、編集やライティング、対話の場づくりなどに取り組む。関心領域はキャリア、ライフスタイル、サスティナビリティ、パートナーシップなど。関わっている主なプロジェクトは、「グリーンズ求人」「キャリアデザインの教室」「生き方見本市TOKYO」。プロの散歩人でもある。
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