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企業がTikTokに取り組むなら絶対知っておくべき11の中国企業事例

「凡人は模倣し、天才は盗む。」__ピカソ

この記事に書いてあること(見出し)
・中国はショートムービー戦国時代
・中国ではDAUが2.5億人、MAUは5億人を突破!
・企業事例を11個一挙にご紹介します!
・本当に日本のTikTokも中国みたいになるの?
・日本もショートムービー全盛時代に差し掛かっている

・何かあればご相談ください!

前回のnoteは非常に多くの方々に読んでいただき、Twitterでのシェアだけでも100件を越えて、noteのいいねも400近くいただいて、本当にありがたい限りです。まだ読んでない方はTikTokの基本を抑えられると思いますので、こちらからどうぞ!

今回は中国版TikTok『抖音(ドウイン)』で、中国企業はどうやってアカウントを運営しているのか、について書いていきたいと思います。

※中国版TikTokは『抖音』、日本版は『TikTok』と実は別個のアプリで、機能も違うのですが、便宜上どちらもTikTokと表現します。

中国はショートムービー戦国時代

まず最初に中国のショートムービー市場について知っておく必要があります。日本だとまだショートムービーという単語は聞き慣れないかもしれませんが、スマホに特化した短尺で縦型の動画のことを言います。まあ、TikTokとかInstagramのストーリーズですね。

中国ではこのショートムービーに関するアプリが127個もあるという記事がありました。

TikTokのようなプラットフォーマーが127個あるわけではなく、加工アプリとかも含めてこの数ってことですが、それにしてもすごい数です。プラットフォーム系だけでも20はくだらないと思います。

中国の絶対的3強のBAT(Baidu, Alibaba, Tencent)を中心に、ショートムービー系のアプリを出しまくってます。

話が少しそれますが、カーニバリゼーションなんか気にせずに、M&Aやスタートアップ投資を繰り返して、とにかく数を打ちまくる王者の姿は圧巻です。日本で見ることがないのは少し寂しいですね。

最近日本ではスマホ決済市場がようやく盛り上がってきて、サービスが乱立してます。それに対して「中国ではAliPayとWeChatPayくらいしかない。日本も早く統一して」なんて声をたまに聞きますが、実は完全にミスリード。

中国も数年前は日本と同じ、いやもっと熾烈な国内競争をしてましたと。その勝者がAlibabaとTencentだったわけです。

ここで何が言いたいのかというと、日本に入ってくる時点ですでに中国国内の順位はある程度決まっていて、勝者が海外に来てるってことですね。

中国ではDAUが2.5億人、MAUは5億人を突破!

TikTokは2016年9月リリースで、2019年1月の公式の発表ではすでにDAUは2.5億人いるとのことです。リリースから2年と4ヶ月で2.5億人のDAUです。

DAUってDaily Active Userですよ?毎日2.5億人が使うプラットフォームがたった2年ちょっとで展開できるなんて、すごすぎる。

しかも決してショートムービーアプリとしてTikTokが先行してたわけじゃないんです。たとえばTikTokの一番のライバルアプリはTencentやBaiduが出資してるKuaishou(快手)なのですが、こちらは2012年からサービス展開をしているので、TikTokはだいぶ遅れてスタートしていることになります。

群雄割拠の戦国時代の中にポッと現れて、諸侯をごぼう抜きしていくTikTokの姿はそう、キングダムの政、つまり秦の始皇帝が思い浮かびます。

実際、TikTokを利用した西安のプロモーションで兵馬俑の動画がバズりにバズっていたので、秦の始皇帝もさぞ満足でしょう。

(これnoteだと気軽に動画を貼り付けられないので、運営の方お願いします...!)

企業事例を11個一挙にご紹介します!

すみません、前置きが長くなりました。ここからは実際に、中国ではどんな企業がPRとしてTikTokを使っているのかをご紹介していきます。そのうち業界別にまとめていくかもしれませんので、その場合は要望をいただければと思います!

僕も中国版TikTokを見ることが多いのですが、本当に動画がおもしろい。言語がわからないのが悔しいなぁと思いつつ、それでもクオリティが高く全然楽しめちゃいます。動画クリエイティブに関しては日本よりだいぶ先に行ってるなーと。

いろいろ考えたんですが、やっぱり動画を文章と画像で表現するのって超難しいので、紹介する企業のムービーをまとめたものを作りました。まずそれを見ていただけたらと思います。

記事にインサートされている動画を見るのは億劫だと思うのですが、動画は疑似体験のフォーマットですので、ぜひちょっと時間を割いて見てもらえたらと思います。結構、びっくりするはずです。

(ほとんどの動画で尺を短めに調整しており、スマホ全画面で視聴推奨です。)

どうですか?すごくないです?日本のTikTokと全然違いますよね!

動画を見ていただいたらもうあんまり説明する意味はないかと思いますが、ざっとアカウントのテイストをおさらいしていきましょう。

政府編(中国共産主義青年団)

中国共産主義青年団は中国共産党による指導のもと、14歳から28歳の若手エリート団員を集めた青年組織です。

最近Alibabaが共産党のアプリを作ったとかニュースになってましたが、中国は政府のIT利用が進んでますね。政治的な是非は置いておいて、日本も見習ってほしい部分はあります。

メディア編(人民日報)

人民日報は、中国共産党の機関紙。まあ日本で言うNHKみたいなもんです。

60秒とかでニュースを配信しています。取り上げているのは目を見張るニュースが多いので、ちょっとワイドショー感はありますね。

スポーツ編(adidas neo)

動画がね、かっこいいんですよ。クオリティ高いの。これは欲しくなります。動画フォーマットはエモいので、購買衝動を掻き立てることができるというのが特徴ですね。

完全に余談ですが、僕も服を全部adidas originalsに揃えたいと思ってちょっとずつ頑張っているのですが、月末の今、個人の貯金残高は3万円を切りました。どうか記事のサポートおなしゃす...!(笑)

メーカー編(シャオミ)

シャオミはすでにフォロワーが300万人以上ついていて(企業アカウントの中では相当多い)、内容も多岐にわたってます。

基本的には性能テストみたいな感じの印象を受けますが、クリエイティブな動画が光ります。

自動車編(BMW)

BMWはイメージの通り、かっこいいモデルを起用した、洗練されたかっこいい動画が並んでいます。

このように、企業アカウントでも一人のモデルを継続的に出すパターンが多いです。日本で企業アカウントを運用していく際も、このパターンの方がうまくいくのではないかと思っています。

ファッション編(Dior)

フランスのハイブランドDiorもTikTokでアカウントを作っています。世界観を伝えるのには動画はぴったりですね。

実はDiorはすでに日本でも広告出稿していたりします。中国でも成功したと思っているから日本でもやる決定になると思うので(完全に別の裁量かもわかりませんが)、それなりの成果は出たんじゃないかなと邪推しております。

観光編(西安)

TikTokと西安市がコラボしてやったハッシュタグチャレンジ企画。

#での動画の総視聴回数が14 .4億回。総売上が前年同期比で56.32%増。凄まじい成果を出しています。西安の成功例を受けて成都なんかも取り組んでいましたね。

日本での中国インバウンドもTikTokをうまく使えば誘致できると思います。ご興味ある方はぜひご相談ください!

教室編(DADA外教看世界)

子供向けの英会話教室ですね。ひたすら英単語を読み上げていくだけの簡単なものなのですが、とても人気です。

このくらいだったら個人事業主でも始められちゃうので、気軽にトライしてみるのはよいかもです。

グルメ編(宝宝美食)

料理早回し系のクラシルみたいなものですね。ONE MEDIAやbouncyみたいな分散型動画メディアがTikTokに入ってくるのも時間の問題かもしれません。

それにしてもなんでこの動画、スピッツの『猫になりたい』使ってんだろうwしかも歌ってるの誰w

コスメ編(歆雅化粧品)

ちゃんと水色のバッジがついた企業アカウントなので、ただの工事現場のおっさんの趣味アカウントではありません。

しかし、どういうテイストでこうなったか正直よくわからないです(笑)。

ドラマ編(HOIEE元気丸子)

最後はTikTokドラマのご紹介です。ドラマですよ?やばくないですか(笑)。内容全くわかんないですけど、若者の恋愛事情がテーマですかね。

去年は日本でもいくつかSNSドラマの事例がありましたが、今年はもっと盛り上がるかなと思います。そろそろSNSドラマ専門の映像制作会社とか出てきそう。

僕もやりたいので、どなたか一緒にTikTokドラマ作りませんか...!

というわけで、一挙に中国での事例をご紹介させていただきました。中国TikTokの盛り上がりが皆さんのところまで伝わっていたら嬉しいです!

本当に日本のTikTokも中国みたいになるの?

中国が盛り上がっているのはわかったと。でも我々は日本に住んでいるのだと。本当に日本で今TikTokに投資する価値があるのか?それを教えてほしい。

こんな広告主の声が聞こえてきます。

果たして今の日本のTikTokが中国版みたいな立ち位置までになるのか?

これにはいろんな意見があります。乗り越えないといけないハードルはいくつかありますが、中でも以下の二つは大きい要素かなと思っています。

1. 中国にはYouTubeがない
最近動画マーケ界隈では、動画マーケティング = YouTubeではない、ということをクライアントに啓蒙している動きが見られますが、日本で動画プラットフォームとして支配的なのは依然としてYouTubeですよね。

中国ではYouTubeがないことに加えて、モバイルの普及率が日本よりも高いのでショートムービー市場が盛り上がったとも言えます。

でも以前のエントリーにも書きましたが、TikTokはYouTubeとはメディアの性質が全く違うのでそこまで競合しないとも見てます。

YouTubeはネット版テレビです。今後はテレビでやっているあらゆる種類の番組がYouTubeで展開されるようになるのは、ほぼ確実な未来かと思います。

だからAbemaって大赤字覚悟で自社でプラットフォーム作りにいったから、やっぱり藤田さんてすごいですよね。

2. 日本人は自撮り文化に慣れていない
韓国人や中国人は自撮り大好きです。韓国人のフォルダのアルバムの90%は自撮りだと聞いたことがあります(笑)。

日本人は若い子は自撮りするのに抵抗はないと思うんですが、30歳以上の世代はやっぱりまだ抵抗あるのかなぁと。

TikTokでマジョリティが日常をアップするまでは、数年単位で時間がかかるかもなと思ったりはしますね。

日本もショートムービー全盛時代に差し掛かっている

僕はTikTokがYouTubeやInstagramに並ぶ巨大なプラットフォームになると確信してますが、未来は誰にもわからないので、Vineみたいに一瞬のキラメキで終わってしまうのかもしれません。

ただ、ショートムービーが来るのは間違いありません。サイバーエージェントさんが毎年出している動画広告市場の予測があるのですが、モバイルはすごい伸び率です。対してPCは完全に横ばいです。

この市場を取るのが、YouTubeなのか、TikTokなのか、Abemaなのか、Instagramなのか、それはわかりませんが、ショートムービー全盛時代に差し掛かっているのは不可避的な未来です。

そうなったときに、組織として動画クリエイティブのPDCAをどれだけちゃんと回せるか、という話になると思うんですよね。

今SEOライターってたくさんいるじゃないですか。あれはGoogle含めて検索エンジンができたからですが、同じ感じでショートムービーのクリエイターがこれから増えると思います。というか中国ではすでにそんな感じです。

モバイルの動画担当が事業会社に在籍する未来も当然想定されます。早め早めに動画シフト、モバイルシフトをしていきましょう!

何かあればご相談ください!

以下、セールストークです。TikTokに関することでご相談がありましたらお気軽に弊社までお問い合わせください!

・TikTok活用のコンサルティング
・広告クリエイティブの制作
・インフルエンサーを起用したPR施策
・企業アカウントの運用代行

などTikTokに関することなら企画から制作までマルっと請け負います!

現状、日本の企業事例はほとんどがナショナルクライアントがやっているハッシュタグキャンペーン広告によるものになっています。

中国のようにもっと多様な企業のPR事例が生まれてくるのは時間の問題なので、ぜひ一緒に日本初の事例を作りましょう今ならまだボーナスタイムで先行者利益が効きますので、やるなら早い方がよいかと思います。

(すでに一緒に取り組んでいただいてるクライアントの方々はいつもありがとうございます!)

Twitterでもサイトからのお問い合わせフォームからでも受け付けてますし、内容は相談からでも大丈夫なのでお気軽にお願いします^^

それではまた結構な長文を書いてしまいましたが、このへんで失礼します。ぜひポチッと下の♡にいいねして、ツイートで感想をください!必ずいいねとRTをしていきますので!

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