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ショートムービー戦国時代。勝つのはTikTokかYouTubeか、はたまたInstagramかLINE VOOMか。

株式会社Nateeの代表をしてます小島です。

先日ありがたいことに日経comemoさんでビジネスリーダーとして執筆をお願いできないかとお声がけいただきまして、これから月に2本ほど軽いコラムみたいなものを投稿していきたいと思います。

我々NateeはTikTokのプラットフォーム上で活躍するクリエイターと一緒に企業のマーケティング支援をしている会社になります。

TikTokで活躍するクリエイターと接する中で最近気づいたことですが、自分たちのことを「TikToker」と呼ぶのをやめて「ショートムーバー」と自称することが増えてきたように思います。

確かに、今やショートムービーの舞台はTikTokだけではなく、YouTubeやInstagram、LINE VOOMなど多種多様なプラットフォームに広がってきています。

そんなショートムービー戦国時代とも言えるこの状況を整理して、今後どうなるのかを想像してみよう!というのが本記事のメインテーマになります。

YouTubeもショートムービーへのシフトがかなり進んでいる

まず、動画プラットフォームの雄であるYouTubeは、どんどんリッチ化しているのが現状です。

ABEMAと連携した格闘技コンテンツBREAKING DOWNは朝倉未来さんのコンテンツの中でも非常に注目を集めていますし、他にもバチェラー公式のサブコンテンツがYouTubeで放送されたり、昔のTVも顔負けの「番組」が更に増えていくことでしょう。

一方で2022年上半期で一番見られたYouTubeのクリエイターって誰かご存知でしょうか?

(引用)Influencer Power Rankingより

ランキングのトップ10のうち、東海オンエア以外の9人(組)はほとんどがショートムービーが中心、もしくはショートムービーで有名になったクリエイターになっています。先ほどのリッチコンテンツの対極にあるものとしてショートムービーが盛り上がっているわけです。

もちろん10分の動画の再生回数と15秒の動画の再生回数が同じ価値であるとは思えませんが、YouTubeはショートムービーに猛烈にシフトしていることはデータからもわかります。

先日の日経でもこんなことが書かれていました。

「最大60秒の動画を撮影・共有できるユーチューブ・ショートでは、21年に設けた1億ドル(約145億円)のファンドを通じて制作者を支援してきた。23年からは動画の間に流す広告の収入の45%を制作者への還元に充て、視聴回数に応じて分配する。」

お金が稼げるプラットフォームにクリエイターが流れるということは当然起こるわけですし、逆に裏を返せば広告収益を分配しなくてはクリエイターを獲得できないとも言えます。こういった経済効果がどこまで覇権争いに効くのかは今後注視していく必要があります。

なんと言ってもYouTubeは死ぬほど投資ができます。株価が落ちたってなんだってアルファベットは2021年に760億ドル(今のレートで11兆円)の純利益を叩き出してますからね。1%の1,100億円を投資するだけでもショートムーバーをYouTubeに誘致するには十分だと思えてきます(ああ、無情な資本主義よ)。

InstagramのTikTok化にセレブから懸念の声!?

Instagramは2020年にReelsと言われる、ショートムービーのタブを設けたことが非常に話題になりました。

今もそうですが、当時はリールを投稿すると動画の再生回数の伸びが良くなり、結果フォロワーが増えるということで、とにかく多くのインスタグラマーがリールに挑戦をし、今では当たり前の機能にまで進化しました。

一方でキム・カーダシアンというアメリカでめちゃくちゃ有名なクリエイターを中心に、TikTok化していくInstagramが不満で仕方がない層が勃発してきてるのが今です。

AIによるレコメンド能力という意味では、やはりTikTokの右に出るものはいません。InstagramとTikTokではショートムービープラットフォームとしての実力が違うことに加え、今まで築き上げてきた世界観や空気感が毀損されてしまうというジレンマもあります。

はたしてセレブリティとなったインフルエンサーのネガティブキャンペーンはどこまでInstagram運営に届くのでしょうか?

そう言えば、Facebookでもショートムービーが挿入されることが増えましたね。ついつい猫の動画見てしまうw

実はLINEも!?LINE VOOMの狙い

外資だけではなく、LINEも実は2021年末よりショートムービー領域に進出しています。

え、そうなの!?って思った方はLINEをたぶんメッセージ機能としか使っていない方かもしれませんね(笑)。

画面下部5つしかないタブのうち、なんと真ん中にVOOMが配置されています!それだけ大きく打ち出している機能であり、LINE NEWSやLINE PAYに並ぶくらいの扱いなわけです。

ただ、スクリーンショットでも載っている通り、現状はTikTokの動画の転載がメインになっているようには感じました。

(ちょこっと番宣)我々NateeもLINE VOOMの取り扱いをしていますし、クリエイターさんへの還元率も超高いので興味のあるクリエイターの方はぜひお声がけください!

結論、どのプラットフォームもショートムービー化していく

何も言ってないに等しいですが、ショートムービーというトレンドは不可避的なものだと考えています。

下記noteにも書かせてもらったのですが、人間は究極的にめんどくさがりなので、能動的に検索してテキストを読むより、受動的にアルゴリズムで推薦される動画をだらだらと見る方が好きに決まっているんです。

スマホから次のデバイスシフトが今後5年で起こるとは到底思えず(iPhoneの誕生は2007年であり、日本に普及し始めたのは2012-2014年です)、しばらくスマホ覇権は変わらないでしょう。

そうなった時に、ショートムービーという、スマホに最適化された縦型短尺の動画がメインストリームになるというのは当然の帰結かと思います。

そのパイをTikTokが全世界で急激にかっさらっていったために、YouTubeやInstagramも慌てて実装をして、何とかかんとか注目度を高めているというのが現状です。

インターネットは民主化の歴史。スマホ一つで自己表現ができて億万長者になれるなんて素晴らしい時代だと僕は思います。これだけ閉塞感のあふれる硬直化した社会の中で、唯一できる下剋上の舞台がクリエイターエコノミーだということは、何回でも声を大きくして言いたい。

クリエイターこそが日本の希望であり、そのメインストリームにあるのがショートムービーなわけです。

Nateeとしても、今後はTikTokだけではなく、YouTubeやInstagram、LINE VOOMなど、プラットフォームを問わず「ショートムーバー」を支援していく企業に進化していきます。

企業もクリエイターも、この一大トレンドに乗り遅れないことこそが5年後の自分の立場を作るというのは間違いないなので、迅速にアクションに移していきましょう!

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