【開発ストーリー】心をみつける一筆箋"te ga ki ."
この記事では、【心をみつける一筆箋" te ga ki ."】の開発ストーリーを綴っています。
ぜひ、最後までご覧ください!
それでは、どうぞ!
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(リンクになっています)
開発のきっかけ
本商品は、「僕のやりたいことをやる!」と決めて開発に着手しました。
デジタル化の進行により心がみえない日々が続いていて、日常の中にロボット感や寂しさを感じていました。
【心って、どこにあるのだろう?】
そんなことを考えていた時、学校の先生から手書きの応援メッセージを頂きました。暖かくて、心地よくて、気がつけば泣いてました。
手書きの言葉を読んだ時、そこには確かな心がありました。
手書きって、すてきな文化だと思いました。
教育現場とつながった
私は商品開発の参考にさせて頂くため、定期的に学校の先生や保護者の方とお話の機会をいただいています。
その中で、学校の先生から「生徒の素晴らしい行動を一筆箋に書いて渡している。」と教えて頂きました。
先生から子どもへ一筆箋を渡す行動。それはつまり心を渡していることと同義だと思いました。
「僕がやりたいこと、教育現場で求められていることを掛け算できるかもしれない!」
その日は、ワクワクが先行し寝られませんでした。
この世界で一番、心と近い距離にある一筆箋を開発しようと決意しました。
商品仕様の検討
一筆箋の重要な構成要素は以下の2点です。
まずは、その二点に絞り、開発過程を綴っていきます。
※以下、開発段階のデザイン案を多数公開しているため、仮の商品名が乱立しております。詳細は後述します。
・表紙
心について、私なりに考えていることがあります。
心は流れる水のように常に入れ替わっていきます。澄んだ色をしていたり、時には濁ったような先が見えない色をしていたり。不安定だけどそこには確かな心が存在しています。そして、心は複合的な重なりから形成されます。
この想いを表現できるデザインを発散しました。公開するのが勿体無いぐらい(笑)、いずれもステキなデザイン案だと自負しております。
無限の形状と色をもつ心、そして心の重なりを上手く表現できているデザインは何かを思考し、方向性が固まっていきました。
そして、デザインをさらに深ぼるために色合いや風味を複数準備し、以下のデザインに落ち着きました。
・本体(一筆箋)
一番の推しは、【写真が撮影しやすい設計】を一筆箋に取り入れたところです。
ヒアリングをしていくと、書いた内容を忘れないためにスマホで写真を撮る方が多いことが分かりました。
光の反射が抑えられる原紙を採用し、かつスマホ画面を極力近づけて撮影ができるようにサイズ比を調整しました(この観点が思いついたとき、嬉しかった!笑)。
そして、お手紙や一筆箋を書いていると、紙面上を埋め切らないとモヤモヤすると教えてもらいました。
確かに、手紙に余白があると言語化できない申し訳なさがあります。
そこで、気持ちよく書き切っていただけるように従来の一筆箋より小さなサイズ感にしています。
その他、目に優しいクリーム色の採用や、縦書き・横書きどちらにも対応できる等、話し出すとキリがないほど細かな拘りが詰まっています。
お手元に到着した際に、ぜひ感じて頂ければ幸いです!
数字に想いを込められるか?(裏表紙)
おそらく、多くの皆さんがなんだこれ?と思われるであろう裏表紙のデザインについて少し触れておきます。
実は、最後の最後まで悩んだのが、裏表紙の数字です。
学校現場では、子どもの良いところ(褒めたいところ)を一筆箋に書いて渡す実践があります。
子どもは貰って嬉しいし保護者も嬉しい。そして保護者と先生との間にも信頼関係が構築できる素晴らしい実践です。
だけど、"誰に渡せたかの管理が手間"などのお話も耳に届くようになっていました。
であれば、一筆箋の中でチェックできるようにすれば良いじゃん!で誕生したのが【心の数字】という概念でした。
心の数字を出席番号とすることで、渡せた生徒のチェックに活用できます。
だったら、『学校現場以外は使えないのか?』と問うと、その限りではないと思っています。
開発期間中は、デザインを進行しながら毎日、【心の数字】をみるわけです。
そうすると無意識のうちに、『今日は28番の心の形だなぁ。』、『あれ、今日は7番っぽいなぁ。』と感じるようになりました。
それだけでも十分に価値のあるデザインだと思いました。この数字は、自分や渡す相手の心をみつけるサポートをしてくれるはずです。
この数字に想いを込めよう。多くの方に愛されるデザインになっていくことを願って。
商品名について
ここまでお読みくださった方は、開示したデザインの中で色々な商品名が混在していたことにお気づきの方もいらっしゃったかもしれません。(classやnumber)
実は、本商品で1番熟考を繰り返したのが商品名です。せっかくなので、包み隠さず、全てをお伝えしていこうと思います。
最初に案出しをしたネーミング候補たちを並べました。
その中で、今回の一筆箋の特徴を表すのにピッタリなのが【number】でした。商品名と商品特徴が違和感なくリンクしており、『いろいろ案は出したけど、これ一択でしょ!』と思っていました。
そして量産前日まで【number】で進行していました。
そんな中で、ふと「無機質な商品名になっていないか?」と感じてしまいました。
もちろん数字に想いは込めているけれど、ぱっとみたときに何か違和感がありました。
その時、今回の商品開発の原点を思い出しました。
ー手書きの言葉、そこには確かな心があったー。
そう、手書きがこの商品で訴求したいことです。
tegaki.
この商品によく似合う名前だと思いました。
そして、
te ga ki.には、わざと半角のスペースを開けています。
そうすることにより、商品名を読む時のテンポが少しゆっくりになります。
手書きで心を紡ぐ際に、急いで書くことは本質ではありません。(働き方改革の観点ではごめんなさい!)
丁寧に心を紡ぐ。そこに生産性という言葉は似合いません。そのスローテンポを商品名で表現したかったのです。
ということで、心をみつける一筆箋"te ga ki ."が完成しました。
あとがき
これまでの+teacherは機能的価値を高め、極限までデザインを削ることで写真1枚でも価値が伝わる商品を開発してきました。
今回も、もちろん機能的価値は妥協していませんが、情緒的な価値を強く推したい商品になっています。
手書きというアナログ文化がデジタルと上手く溶けあい、多くの心が満たされることを願い、筆を置きたいと思います。
まだまだ未熟な+teacherですが、今後とも、よろしくお願いいたします。
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