起業の失敗の法則。誰も知ろうとしない失敗するためのルール
失敗したくてする人なんていない。
ましてや「失敗するためのルール」なんて、知りたいワケがないじゃないか。
もしかしてバカなの?
そう思った人にこそ、読んでほしい話題です。
おっしゃる通り、失敗したくて失敗する人なんて、いません。
この記事では「うまくいくために、失敗のしかたを学んでおけ」というメッセージをお伝えします。
この記事の信頼性
✅スモールビジネス専門のコンサルタント
✅自治体や商工会議所の経営相談員
✅起業、個人事業の指導を200件以上
この記事のおもな内容
✅失敗はルール化できても、成功はルール化できない
✅生き残るためには「わかりきった地雷」を踏まないこと
✅個人の起業で大コケする典型的パターン。
唯一の成功法則
いまの時代、経営戦略の最新の話題では
「こうすればうまくいく」という成功をルール化することは難しい
といわれています。
だけど「こうすればたかい確率で失敗する」というルールを知っていれば、失敗を避けることができます。
世の中に、これだけ「成功法則」の本があふれているのに、成功者があふれないのは、ナゼでしょうか。
実は「こうすれば必ず成功する」なんていう法則なんて、世の中にはないのでは?
だとしたら、何を「よりどころ」にすればよいのか?
成功の法則がないわけではありません。
それは
致命的な失敗をしないこと。
です。
つまり「こうすれば高い確率で失敗する」という「地雷」さえ避けて歩き続ければ、めざす目的地に近づける、ということです。
多くの起業は「わかりきった地雷」を踏んで自爆する
ワシ自身、仕事がら、多くの失敗を見届けています。
「失敗の瞬間」だけではなく、「失敗していくプロセス」を、ばあいによっては何年にもわたって観察したケースがいくつもあるのです。
バクチ的な商売をしたり、社会問題を起こしたりしない限り「一度だけの致命的な失敗」でコケた例は多くありません。
失敗した起業は、むしろ「時間をかけて自覚なき失敗を続けている」と言ってもいいでしょう。
多くの「起業の失敗」は
▼そんなことやらなきゃいいのに。
▼そんなことをしたら、経営がヤバくなるのに。
▼いまコレをやらないと、ヤバいのに。
という、「わかりきったこと」で失敗しているのです。
あたりまえのことで、「やっぱり」失敗しているのです。
また、事業では「失敗」そのものは必ずしも悪ではなく、成功への布石になることも多いです。
もっとも大きな問題とは「事業が続けられなくなること」、個人で言えば「メシが食えなくなること」という「最終的な失敗」なのです。
この記事では、失敗という言葉をこの「最終的な失敗」の意味で使います。
成功には法則がないが、失敗には法則がある。
実は「経営戦略」の分野でも、研究が進んでいて、日々進化しています。いま、おおくの経営学者がとなえているのは、次のような説です。
成功はパターン化できないものが多く、失敗はパターン化されていることが多い。
(成功がもしパターン化された場合、それは即座に一般化し、すぐに「成功法則」ではなくなります)
「成功というものは再現性が低く、後付けでしか説明できるものではない」
という意味です。
これをやればうまくいく
ということをルール化することはむずかしいですが
これをやれば失敗する
ということはルール化しやすいのです。
「うまく行った人をマネすればうまくいく」は実はウソ?
実際のところ「うまくいった人のやり方を研究する」のは、大事なことです。
でも、ちょっと待ってください。
たとえば、
「スティーブ・ジョブズはなぜうまくいったのか?」
という記事はよく見かけますね。
では、そのやり方をマネすれば、うまくいくはずなのではないでしょうか
だとしたら、多くの人が彼をマネてうまくいくはずです。
でも、実際にはそのような人は稀ですね。
マネるだけでうまくいく「成功法則」がちまたに溢れていますが、その成功法則を知った人は、みんなうまくいったのでしょうか?
成功はアートだが、失敗はサイエンスだ
✅「アントレプレナーの教科書」(スティーブン G ブランク 著)
✅「起業の科学」(田所 雅之 著)
✅「リーンスタートアップ」(エリック・リース 著)
といった、近年の創業にかかわる学術系の書籍では
「成功はアートだが、失敗はサイエンスだ」
と言われています。
「スティーブ・ジョブズ」の成功は、彼のような特異な人だからこそなしえたのであり「マネしよう」と思ってマネできるものではないから「アートだ」ということです。
天才ではない「フツーの人」は、成功法則ではなく失敗法則を学べ
さて、そんな中で「失敗しがちなパターン」を知っておくことは、ワシを含めた多くの
「天才ではないフツーの人」
にとって、大事なことです。
だけど「成功の研究」をする人は多くても、「失敗の研究」をする人は多くありません。
手に入る情報も「成功事例」が圧倒的に多数で、本来は成功事例よりも圧倒的に多いはずの「失敗事例」は手に入りにくいものです。
だから同じ失敗をする人が後を絶たないのです。
決定的な失敗要因「自分の想いと信念」
さて、どんな人が「失敗しがち」なのか。
いくつかパターンはあるものの、かなり決定的なことがあります。
それは
「自分の想いだけで起業する人」
です。
「私が知ったこのサービスは、こんなにいいものだ」
「みんなに教えてあげなくては。みんなはこのよさを知るべきだ」
「そうすれば、みんなこんなに幸せになるはずなのに」
というものを信念に持っていていて、揺るがない人です。
なんだか「うまくいくパターン」にも見えますね。
ココに足りないのは、どんな視点でしょう。
それは
「で、実際のところ、みんなはどう思っているの?」
という「お客さん側の視点」です。
創業者は
「お客さんのためを思って」
懸命に自分のサービスをオススメします。
でもそれは
「自分から見たお客さんの理想像を実現するため」
に動いているのであり、
「お客さんはどう感じているのか」
という部分を見過ごしています。
もしお客さんとの意見が相違すると
「お客さんは間違っているから、正してあげなくては」
と考えてしまうのです。
「お客さんの話をよく聞くように」
というのは、誰でも心がけていることでしょう。
だけど、実際には「聞けていない」人も多いのです。
「お客さんの声を聞いているはずなのに、いつの間にか自己主張をしてしまう人」
↑とても多いし、自覚がないことも多い。
「お客さんこそが間違っている」と感じてしまう人。
↑「正しいのかどうか」という問題ではないことが多い。
「どうせ買い叩きたいだけだろう」などと相手の真意を読めない人。
↑結局「自分が正しい、相手が間違っている」と同じ。
お客さんではない人をお客さんだと思って意見を聞き、混乱してしまう人。
↑「誰がお客さんなのか?」が決まっていない人に多い。
「わかったつもりになっているだけだ」という自覚を
「お客さんの声を聞く」
「お客さんの身になって考える」
ということばは、言うだけならば簡単です。
実践するとなると、かくも難しいものなのです。
実際には、多くの人ができていないです。
むしろ、
「いつまでたっても、そんなに簡単にできるものではない」
と考えたほうが自然です。
「自分はお客さんのことはわかっている」
という自覚は、とても危険なものだと思ったほうがいいです。
成功の研究をする人は多くても、失敗の研究をする人は稀です。
現実の世界では、成功の事例よりも失敗の事例がはるかに多いはずなのに、多くの人は失敗に興味を持ちません。
失敗した人の声に興味を持つ人が少ないので研究もされないし、資料も多くないのです。
失敗した原因の多くは、簡単に言ってしまえば
「お客さんは買うだろうと思っていたものが、実際には買ってもらえなかった。」
ということが原因なのですからね。
天才ではない、フツーの人の成功法則。
それは、「失敗を避けて生き残ること」です。
とても地味な戦略です。
多くの人が失敗して倒れていくので、最後まで立っていれば、成功なのです。
だから「失敗のパターン」をよく知っておくことが大事なんですね。
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この記事、2020年5月22日に発行した、ワシの無料メルマガをリライトしたものです。
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