見出し画像

マスメディア登場の価値を知ろう

マンションメーカー広報担当15年、PR会社経営15年のPRプランナーが、地方の中小企業に特化した広報PRのヒントを発信しています。

1.「何者でもない会社」から「あの会社」に

新聞やテレビに会社のニュースが報道されると、単純な記号でしかなかった自社の名前が、記事を読んだ人にとっては「あの会社」「知っている会社」に変わります。マスメディアに載るのは「何者でもない会社が何者かになる」瞬間なのです。

知名度がない中小・ベンチャー企業は、ラベルの貼っていないペットボトル飲料と同じ。一体中身が何で、どんな味なのか、飲んで良いものかダメなものか、見当がつきません。さまざまなメディアに載ることによって、あなたの会社が何者で、この商品はどんなものかを理解してもらうことができます。

そして、あなたの会社に次のようなプラスの変化が生まれてきます。

2.ブランディング面

①露出が増え、認知度が上がる・・・新聞記事、テレビニュースの認知率は、同じ誌面、同時間帯のCMの3~7倍も高いというデータがあります。

②信頼度が上がる・・・マスメディアの報道は客観的で、ネット上の情報の何倍もの信頼度があります。

③会社・商品のポジショニングが明確になる・・・「○○社は△△△な会社」、「■■は◎◎に優れた商品」という共通認識が生まれます。

3.マーケティング面

①これまで以上の大きな取引先からアプローチが来る・・・日本経済新聞や業界紙は大手企業の役員や担当者もみんな読んでいます。

②原料供給、技術提携や販売支援などの協力者とつながる・・・自社単独ではできない新商品開発や販売、大型プロジェクトが可能になります。

③価格の引き下げ圧力が減る・・・メディアで認知度が上がると、値崩れしにくくなり付加価値が上がります。

④営業が楽になる・・・相手が自社を知っていれば会社説明や商品説明が省略でき、商談が優位に進み成約率が上がります。

⑤国や県の機関から支援策などの情報が優先的にもたらされる・・・公共機関では支援すべき対象企業を新聞記事などを参考に選出します。

⑥大学などから共同研究や共同開発などのオファーが来る・・・大学も研究費の捻出のために民間企業のコラボ先を探しています。

4.財務面

①信用度が上がる・・・目に見えない「信用」が担保となり、金融機関などから資金を調達しやすくなります。

②自治体や国の助成金や補助金などの審査が通りやすくなる・・・報道実績が助成金や補助金の審査員の判断にプラス材料となります。

5.人事面その他

①公的な表彰の候補になる・・・国や自治体などが制定する「○○功労賞」「○○大賞」などに推薦されやすく、受賞の決め手となります。

②優秀な人材が採用しやすくなる・・・有力大学を卒業した若手や、プロ人材が獲得できる可能性が高まります。

③社内のベクトルが揃う・・・メディアでトップが語ることで、経営方針やビジョンが社内に浸透します。

④社員のモチベーションが高まる・・・記事やニュースを見て周りから「すごいね」と褒められると、社員が俄然、やる気になります。

⑤社員の家族が幸せになる・・・お父さん、お母さんの会社が「名もない小さな会社」から「テレビで評判の会社」になると、家族も幸せです。

6.ご縁が増え、運命の人に巡り合うチャンスが高まる

その昔は、ある小さなお店がテレビ番組に紹介されると、その日から店の電話が鳴りやまず、翌日には長蛇の列ができ、やがて大繁盛店になった、といった話がありましたが、今、テレビや新聞に一度や二度取り上げられただけで状況が劇的に変化することは滅多にありません。

しかし、積極的にPRに取り組み、様々なメディアに載り続けることで、徐々にではありますが、確実に、新しいご縁が増えてきます。あなたの会社・商品・サービスを探している人に巡り合うチャンスは、多ければ多いほど良いことは間違いありません。

手を変え品を変え、切り口を変えて、いろんなメディアにアプローチし続けることで、新しいチャンスが生まれ続けます。

そのうちに、社員たちに無駄な苦労をさせなくても、企業の成長に必要な経営資源、つまり人、モノ、カネ、情報が向こうから集まってくるようになり、もちろん業績も向上していきます。

そして何より、パブリシティは基本的には掲載にお金がかからないところに意味があります。パブリシティは唯一、「情熱と知恵と工夫だけで勝負できるマーケティング&ブランディング手法」なのです。カネがなければ汗をかき、知恵を出しましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。この記事を読んで役に立ったと思ったら #スキ 、フォローなどを押していただけたら嬉しいです。

この記事の筆者が書いた本「地方の中小企業が全国ブランドになるための広報PR パブリシティ戦略」 ご興味のある方はクリックしてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?