プロセスビルダーである時点の項目も値を保存する方法
Salesfroceに限らず、多くのシステムでは、保存されているのは最新の値です。
システムを運用していると、「あのときの値」を知りたくなることがあります。
例えば、「この商談の前の担当者は?」「この商談の前のフェーズは?」「このケースの前の担当は?」などです。
Salesforceでは、項目履歴管理やレポート作成スナップショットを使うとこういうことに対応できます。
最近はインサイドセールス部隊を持って活動されている会社が増えています。
インサイドセールスの方が獲得した商談を営業にパスすると言うことになります。
商談を分析するときに、営業ごとの分析はできます。
インサイドセールスごととの分析はどうでしょうか?
商談の所有者は営業になっているので、インサイドセールスに紐付けるものがありません。
項目履歴管理やレポート作成スナップショットで、その状態を記録することはできますが、レポートで集計、分析することはできません。
では、どうするか?
インサイドセールスが担当した証を別のカスタム項目に保存しておきましょう。
アプローチ
インサイドセールスが担当した証を別のカスタム項目に保存するには、プロセスビルダーを使います。
商談レコードが作成、変更されたときに、所有者がインサイドセールスだったら(ここでは、ユーザの部署がインサイドセールス)、そのユーザIDをカスタム項目に退避します。
では、作ってみます。
保存するカスタム項目の作成
商談に「インサイドセールス担当」というユーザオブジェクトの参照項目を作成します。
参照項目で、項目名は「インサイドセールス担当」、API参照名は「InsideSales__c」とします。
ユーザの部署にインサイドセールスを設定
部署にインサイドセールスと設定します。
プロセスビルダーで、これを見て、所有者の値をインサイドセールスに保存します。
プロセスビルダーで実装
プロセスビルダーを新規で作成します。
オブジェクトは商談、プロセスを開始では「レコードを作成または編集したとき」を選択します。
条件に、「所有者の部署」が「インサイドセールス」かと設定します。
アクションを設定します。
レコードで「プロセスを開始したOpportunityレコードを選択」を選択します。
更新するレコードの新しい項目を設定で、項目に「インサイドセールス担当」、種別に「項目の参照」、値に「所有者ID」を設定します。
実行してみましょう
プロセスビルダーで有効化して実際に動かしてみましょう。
インサイドセールスが所有者の商談を新規で作成してみます。
新規作成するときにインサイドセールス担当には何も入力していませんでしたが、登録した結果には所有者と同じものが設定されています。
プロセスビルダーで作成または変更のときに動作するように設定しましたので、変更したときにも設定されます。
Salesforceはこのようにちょっとしたことをノンプログラミングで実現できるのがとてもいいです。
これまで、プログラミングできる人でなければ対応できなかったことが、そうでない人もできるようになるので、ハードルがグンと下がります。
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