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解剖・生理学を学ぶ意義を考える

 本日(2021.6.20)は午前中に、統合医療学会のオンライン講義でした。前回同様に解剖生理学という基礎的な範囲を担当しているので、お世辞にも楽しい講義ではないのですが、何とか自分なりに「基礎医学」というものの統合医療における意味付けをはなしたつもりです。

 基礎医学の事柄を羅列していて感じるのは、意外と毎回、新たな発見があるということ。とりあえずは理解しているつもりなのですが、その時々で「腑に落ちる」ところが変化するのです。

 また、基礎医学的ないわゆる「正統」な部分を強く意識すると、それ以外のいわば「代替」や「補完」的な部分がより鮮明に浮かび上がってもきます。本日も、血管や神経のネットワークを強調して解説するほどに、線維性ネットワークである「ファッシア」の存在が強く意識されてくる感じがしました。

 統合医療の学習に基礎医学なんか必要ない、という意見の方もあるかもしれませんが、やはり「代替」だけに気が行くのは「はじめ」だけなような気がします。強烈な「正統」への意識があるからこそ、代替性も輝くのではないか、と改めて感じました。

ソボッタ解剖学アトラス 原書24版 第1巻 全身解剖・筋骨格系 —電子書籍付画像

ソボッタ解剖学アトラス 原書24版 第1巻 全身解剖・筋骨格系 —電子書籍付
Jens Waschke 丸善出版 2021-01-15

 先日、紀伊國屋に行ったときにSobottaの解剖学アトラスの新版がでてたので、早速購入しました。
 学生の頃、緑のSobottaの日本語版をそろえ損ねて、第2巻しか持ってなかったので気になってはいました。往年のものとは少し雰囲気が変わり、教科書的な装いになっていましたが、イラストレーションは変わらず、やはり解剖アトラスはSobottaが一番きれいだと改めて感じました。アトラスも世代によって、好みが変わりますね。

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