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第1回 SAKE DIPLOMAコンクールに挑戦して[7]最終話/勝利する人の共通点

決勝進出者 発表

ソムリエコンクールに出場していた頃から思うのは、この瞬間が人生の中でも一番緊張する場面だということ。

20代になる頃まで、もともと緊張には弱かった自分が、今でこそ緊張を楽しめるようになったのは、この経験を何度か繰り返してきたからに他ならない。

全国からの準決勝進出者12名が、決勝戦を前に舞台に勢揃いする。そしていよいよファイナル進出の3名の名前が、観衆を前にした状況で順番に読み上げられるのだ。

こういう時、「おそらく自分の名前が呼ばれるぞ!」と意気込んでいた時は呼ばれず、「まさか自分は絶対に呼ばれることはないだろう」と思っていた時にかぎって呼ばれるというジンクスがあった。では今回はどんな心境なのか、、、

「まさか自分は絶対に呼ばれることはないだろう、、」正直にそう思った。

筆記試験では予想していた内容とは大きく違う傾向の問題が並び、テイスティングでも焼酎や古酒での致命的ミス、さらにはしっかりと準備していたテイスティングの口頭でのフルコメント、そして英語での課題やコメントを一切求められず、まさに狙い球を大きく外されて、大振りの三振という出来栄えだった。(田邉は元野球部)

つまり、全ての言い訳をなくすどころか、言い訳の塊状態。そういう意味では、もはや緊張もなく、集中の意図が切れて、逆に満面の笑顔で壇上に立っていた。

そしていよいよ発表の時。

一人づつ名前が読み上げられていく、、

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