自粛で無料のコンテンツを出しすぎ?
このツイート、よく見られてるし、誤解もされているようなので、補足とか考察を書いていく。
このツイートの「無料のコンテンツ」というのは今まで有料で提供されていた映画とかコンサートとかのこと。個人のものなどではない。
また、無料で公開すること自体は悪くなく、現在はバランスを欠いている状況だなと感じていること。
この1か月、大型の商業コンテンツが無料で公開されすぎていると感じています。
テレビやニコニコなどで放映するときはそういうところからきちんとお金をもらってると思うんだけど、Youtubeなどではそういうのはないはず。
プロモーションとか導線もなく、他がやっているからやる、にも見えてしまうところがある。
僕自身、自分のコンテンツを無料公開して、そこからいろいろ回収して食ってきている人間なのだけど、かなり丁寧にやらないと基本無料のものからお金を回収するのは難しいと実感している。
映画とかでそれが可能なら、Netflixはいらないのでは?とも感じてしまう。
余裕があるところが無料で公開してそれを回収できず、小規模なところはそれに視聴者の時間を奪われて稼げなくなる、という共倒れにならないかな、と。
僕が心配することでもないかもしれないけど…
ゲーム業界でも、大型タイトルのFortniteやApex Legendsは基本無料だけど、めちゃくちゃ課金への導線がしっかりしてたりする。単発の映画とかはそれがやりにくそう。
残酷な時間の奪いあい
色々なものが一斉にオンラインに移行したことで、逆に今は見てもらいにくい時期にもなってるんじゃないかなと思う。
無料公開のものが多すぎて見きれないという声も見る。
インターネットにいる人数や可処分時間も増加しているので、そちらのほうが上回っている可能性もあるけれど。
無料の大型コンテンツは、ボランティアっぽく公開してくれるのはユーザーとしてはただありがたいんだけど、
「これからネットのライブで食っていくぞー」っていう、再起をかけたアーティストには大きな競合になっているはず。
無料で見たぶん、余っているお金をそういうところに回してくれるかも、というのもあるけど、その前に時間の奪い合いに勝たないといけない。
見てもないもの知らないものにはスパチャも払えない。
無料という同じテーブルに乗ってしまうので、単純に正面からの時間の奪い合いの戦いになる。
なので、余裕がある大手が人気作品を無料公開することで、小規模なところがかなりしんどい戦いになるなと。
人気作品のほうは期間限定だったりして、そっちを優先しなきゃ、ともなる。僕もBREACHの漫画が無料だったから集中して読んで、読むのにかなり時間を消費した…
これを書いたものの、もうそろそろ無料公開ブームは収束するかなとは思いますが。
ただ、一部のところは「このやりかたいけるな」ってことで続けるかも。芸能人もYoutubeにめっちゃ参入してきている。
今後、オンラインのエンタメの競争ってぐんとレベルが上がるはず。
同時視聴が盛り上がる?
無料公開をする大型作品が多いことで、同時視聴というジャンルは盛り上がるかな、という気もしてます。
同時視聴とは、ライブ配信者がアニメ、映画を開始時間を合わせて視聴者と一緒に見るというもの。副音声みたいな感じですね。
通常、画面や音声は写せないんですが、Twitchでは同時に見れるようになるようです。
エンタメとしても楽しめるし、知識がある人がひたすら解説をいれていく、というのも見たい。
映画じゃなくて、コンサートとかでもアリだと思う。それなら大型作品と自分の配信を同時に見てもらえる。
ずっと公開されている作品なら後でも見れるので、ライブ配信でなくても見てもらえるかもしれない。
大型コンテンツに正面から戦いを挑むんじゃなくて、寄生(言い方がすごくわるい)した、軸をずらしたコンテンツを作るのもいいんじゃないかな。
舞台などもやっぱり同時視聴?
ライブ、コンサートや舞台など「場」が大事なコンテンツでは、オンラインチケットの料金を高くしにくいだろうなとも思うんだけど、
飲食店などは下の「高級店のテイクアウトが高く感じる理由」で、テイクアウトになるとめっぽう弱くなるけど、エンタメは外でも家でも消費の品目が同じなので、しっかりやれればわりといけるのではと感じる。
舞台を演じたキャストとの同時視聴も増えているけど、それなら同じ演目でも同時視聴するキャストを変えて放送すれば何度も楽しめるし、リアルタイムで時間を共有するという楽しみもあると思うので、課金してもらいやすそう。
おわり
今後どうなるかは全然読めないですが、いずれにせよ、状況によって戦い方が変わっていくとは思う。では。
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