子ども統計プログラミング教室―びわ湖のSDGs―開催報告(11月9日掲載)

11月6日(日)、長浜市のさざなみタウンで「子ども統計プログラミング教室」を開催しました。この教室は、小学5・6年生を対象に、プログラミングを通じて統計データに親しんでもらうためのイベントです。

 今回はご応募多数のため抽選を行った結果、長浜市内の10組が参加しました。リトルスタジオインク株式会社代表取締役の町田保氏が全体講師を、フィギュア作家のあかほりこのみ氏が粘土工作講師を務め、「びわ湖のSDGs」をテーマに、びわ湖に住む生き物を題材として、びわ湖の豊かさを守るために何ができるかも考えました。

 まず、町田先生からSDGsや滋賀県版SDGsのMLGs(Mother Lake Goals)について、クイズを交えながら説明があり、SDGsについて改めて勉強しました。

 次に、あかほり先生が粘土工作の手順を説明しました。まずは、びわ湖に住む生き物のスケッチを行い、受講生たちはビワコオオナマズやビワマス、イサザ、コイなど、びわ湖に住む魚たちを自由に描きました。次に、スケッチした生き物をもとに粘土工作キットで自分の思い描く生き物を作っていきました。途中、細かい部分などに苦戦する受講生もいましたが、その都度あかほり先生やスタッフに助けられながら、生き物を粘土でかわいく表現していました。

 次に、粘土で作った生き物を写真で撮り、画像データとして取り込みました。取り込んだデータをバーチャル空間のびわ湖に転送すると、受講生のPCに自分の作った生き物が姿を現しました。初めてプログラミング言語「Scratch」を扱う受講生は少し戸惑いながらも、町田先生の分かりやすい解説のもと、最初は横に動かすだけだったのが、反転したり、生き物をくるくる回らせたり、最終的には自分たちが動かしたいようにバーチャル空間で動かせるようになっていました。既にプログラミングを経験したことのある児童は、さらに進んだコードの作成をスタッフと一緒に楽しんでいました。最後には受講生が作った生き物を一つの空間に集合させ、みんなで作った生き物がすむ「バーチャルびわ湖」を作り上げました。

 最後に、町田先生が教室の中で触れてきた統計とプログラミング、SDGsの話を合わせ、その関わりを説明しつつ、「統計データを使って問題を解決する、データサイエンティストになって社会課題を解決しよう」と締めくくりました。熱心に受講していた小学生たちからは未来のデータサイエンティストを予期させるものがありました。

 教室全体を通して、楽しく統計データやプログラミングに接することはもちろんのこと、自然の恵みを与えてくれるびわ湖についても考えを巡らせ、その豊かな生態系を守るため、今できることを考えるSDGsの視点も養いました。

 教室終了後、参加した小学生からは「自分がつくった実物をとりいれてプログラミングで動かすというところがおもしろかった」「プログラミングで動かすとき、ドキドキして「うまくできるかな」という感じがして楽しかった」と教室を楽しんでくれたようです。また、一緒に参加した保護者の方からは「親子で琵琶湖の事やSDGs、MLGsの事が学べて勉強になった」「プログラミングだけで終わらずいろんな場面で使える発想がありそう」といった声が聞かれました。

 本学はSDGs の趣旨に賛同し、大学全体で様々なSDGs 推進活動に取り組んでいます。今後もプログラミングをはじめとしたデータサイエンスを含む教育を行うとともに、SDGsにも全学で取り組むことで、社会への貢献を推し進めていきます。

※この教室はびわ湖東北部地域連携協議会および長浜市による共催と長浜市教育委員会の後援で開催しました。


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