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刺激的な本と出会える「螺旋」

編集部員の全国書店開拓ノート15

販路開拓のために編集部員が訪れた全国の書店。直接お会いしてわかった店主のみなさまの本に対する思いやご当地の魅力を綴ります。

螺旋 @愛媛県松山市

同じ松山市内にある蛙軒さんを訪問したあと向かったのは、松山市駅から電車と徒歩で約20分の閑静な住宅街にある螺旋(らせん)さん。

遠くからでもわかる大きなガラスばりの建物のなかには、アートブック、写真集や海外のZINEや少しとがった雑貨が並びます。実は蛙軒の店主・肝付さんと螺旋の店主・玉井さんはお友達で、ここに来る前に肝付さんから「近くの商店街のじゃこ天を持っていくと喜んでもらえるよ」とアドバイスをいただいていたのです。が、じゃこ天は人気のようで売り切れていました……お土産を買えなかったこともありますが、私の口はじゃこ天モードだったので非常に残念。

店主の玉井さんは、まるで矢沢あいさんの漫画に登場しそうなかっこいいお姉さん。到着してから、じゃこ天が買えなかったこと、蛙軒さんを訪問してきたことなどをお話しし、『広告』リニューアル創刊号のことや最新号についてご紹介しました。もともと『広告』をご存知で購入してくださっていたたこともあり、新しい取り組み方法にも興味を持っていただきましたが、お取り扱いについては今回ではなく、またの機会に改めてご案内をすることに。

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自分で選んだ好きな本を、返品することなく、責任を持って販売したいとお店をオープンされた玉井さん。商品ラインナップは国内外のアート関係の本や写真集など、個人的にも興味深いものがいっぱい。少し急な階段を上がると、2階には日本ではあまり出回っていない海外のZINEがずらりと並びます。

湿度を感じる写真が好きだとお伝えすると、何冊かの写真集を紹介してくださいました。本それぞれにあるエピソードなどを教えてもらい、新しい発見がいっぱい。会話をするなかでおすすめいただいた1冊『PROOF OF LIFE』(相澤 義和、Nhudes Designs、2017年)を自分のコレクション用に購入。

雑貨のラインナップも私好みで、見ているうちにあっという間に時間が経過。気づくと高知県へと向かうバスの時刻ギリギリじゃないか、とあたふたしていたら、なんとお店をいったん閉めて松山駅まで車で送ってくださることに。急いで乗り込んだので、玉井さんが運転席、私は後部座席というタクシースタイルになってしまったのですが、(実は同い年だったこともあり)ちょっとした世代トークをしながら駅に到着。本当にありがとうございました!

螺旋 探訪メモ

『PROOF OF LIFE』
1971年、東京生まれのフォトグラファー・相澤義和さんがフランスで発行したZINE『PROOF OF LIFE』(Nhudes Designs、2017年)。好きだと思う、と店長の玉井さんにおすすめいただき購入。まさにそのとおりで、相澤さんの写真、好きです。ヌード写真が多いからなのか、インスタグラムのアカウントは何度か凍結されたこともあり、SNSやウェブ上では見られない作品も多いよう。最近『愛の輪郭』(百万年書房、2020年)という作品集が出版されたのでさっそく購入しました。これまたとてもいい写真!
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「練や正雪」のじゃこ天
蛙軒の肝付さんに教えてもらった、螺旋の玉井さんも好物だというじゃこ天。いつも午前中で売り切れてしまうほどの人気で、オープン前には行列ができるそう。じゃこ天のすり身に人参・玉ねぎを入れてパン粉をつけて揚げた「じゃこカツ」というのもあるらしく、私の食べたいメモに追加しました。
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文:『広告』編集部・大塚

螺旋
2013年にオープンした、愛媛県松山市でアートブックや写真集、ZINEを扱うお店。お店のウェブページのトップの不思議にかわいいイラストや、店舗のガラスのロゴを描いた方は、私の大学の母校の先生だったことが判明。
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※状況に応じて一時休業または営業時間が変更になる場合があります。詳細はリンク先よりご確認ください。

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