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ジャケット迷子を脱出したイエベ秋骨格ストレート中肉中背女の話

noteの記事を書く時、私はいつもタイトルを決めてから書き始める。小説を書く時もそうだ。

で、今回はタイトルのままの話なわけだが、「本当に自分は中肉中背に当てはまるのか?」と謎の不安が浮かんだので念のため「中肉中背」の意味を調べてみたところ、まごうことなき中肉中背女子でした。ふ、ふーん……。

それはさておき、9月、10月とジャケットを探し回り、そんな日々もようやく落ち着いてきたのでここに残しておこうと思う。

なぜこうもジャケットを探しまわっているのかというと、仕事で着るためである。比較的これまで緩めのオフィスカジュアルスタイルの職場ばかりだったこともあって、ジャケットを着る機会はとても少なかった。むしろジャケットを着てるときちんと感が出過ぎて浮くくらいの感じだった。つまり私はジャケットを着慣れておらず、自分に似合うものもわかっていなかった。

転職し、とりあえずジャケットが必要だったので、働く女子ご用達で、かつ「ここのブランドのこのサイズは私に合う」という理由でナチュラルビューティーベーシック(略してNBB)とN.というブランドでジャケットを購入した。

【購入したジャケット】
①NBBのノーカラージャケット/Vネック/ベージュ/着丈は短め(通年いけそうな素材)
②N.のノーカラージャケット/Vネック/ネイビー/着丈は長め(秋冬用の生地)

なんでどっちもノーカラーにしたんだ私よ。

その答えは、着用しているモデルさんが「なりたい働く私」のイメージに近かったから。

……いいか、私よ。相手はモデルさんだぞ。プロだぞ。服を素敵に着こなせる努力の賜物のボディがあって、これまでに培ってきたポージングや表情というスキルがあって、プロのヘアメイクさんがシチュエーションに合ったヘアメイクでモデルさんの魅力を引き出して、更にプロのカメラマンが一瞬一瞬の動きや表情を切り取るように撮影して、そうして多くのプロの目を通して選ばれた写真だけがWeb上や誌面で公開されているんだぞ。無防備に物欲を刺激されてどうする。一旦、落ち着け。

今はそう思えても、「とりあえず何か買わなきゃ!」「お店に行くのちょっとしんどいし」「ここなら間違いないし」「ポイントもつくし」という思考だった当時の私は、ネットで買える気軽さを優先してしまった。

で、届いたジャケットは早々にクライアント訪問などで活躍したわけだが、それが自分に似合っているか、気に入ったかはまた別の話。

私は特にファッションに詳しいわけでもセンスがいいわけでもない。衣服に使えるお金だってそう多くない。

好みを言うなら、どこかにきれいめな要素が入ってるシンプルなファッションが好きで、スタイリストの三尋木奈保さんやインスタグラマーの星玲奈さんのファッションは参考にさせてもらっている。あと、YouTubeで「SAORIのごきげんようチャンネル」も視聴していたりする。コーディネートが真似しやすく、プチプラブランドも紹介してくれるのでありがたい。

そんな私だが、シンプルできれいめなファッションにたどり着くまではファッション迷子だった。裏原系やストリート系、お姉ギャル系、コンサバ、エビちゃんOL、女子アナ系などいろいろ通ってきた。好きなものを好きに着るのが一番良いに決まっているのだが、ファッション迷子をする中で私は私がカジュアルに不向きな女であることを悟った。パーカーが恐ろしく似合わないのだ。だぼっとしたTシャツやスウェットも似合わない。顔と服がちぐはぐというか、変なのだ。メイクや髪型をカジュアルに寄せても、変。とにかく、似合ってない。

高校生頃からこの事実に気付き始めてはいたけれど、流行りを楽しみたかったこともあってその事実から目を背けてきた。だけど大人になって、それなりにきちんとした服装をするようになってから気づいた。私の顔にはこっちの方が似合うんだな、ということに。

で、話はちょっと飛ぶのだけれど、今から10年程前、ライタースクール時代に知り合った卒業生におしゃれなマダムがいた。彼女は当時イメージコンサルタントの資格を取得して間もなく、友達価格でイメコンをしてくれた。鏡の前で色とりどりの布をあてたり、メイクをしてもらったり、カウンセリングで分析してもらったりした。そうして私は知ったのだ。自分がイエベ秋、フェミニンの女であることを。カジュアルが似合わない理由がわかった瞬間だった。

似合わなくても、イメコンのタイプ的に得意じゃなくても、着たいファッションや色はある。そんな時は、顔まわりに持ってくる色や小物でアレンジするといいと教わって、目から鱗状態。「おしゃれって奥が深い……!」と唸ると同時に、これまでに失敗してきた服たちのことを思った。

そんなわけで、自分に似合う色や服、テイストの傾向がわかった。このことは人生においてかなりプラスに働いていると思う。

……だけど、じゃあもうファッションで失敗しなくなったのか? というとそれとこれとは話が別である。

私は服を試着して買う方ではない。

気になっていたブランドで試着をさせてもらい、店員さんが外から「お客さま、いかがですか?」と声をかけ、それに対してカーテンをシャッと開けて見てもらうあの一連の行いに苦手意識がありまくりなのだ。若かりし頃に、ピッチピチで似合わなさすぎる姿をおしゃれで美人な店員さんに披露してしまった苦すぎる記憶があるからだと思う。その時の店員さんの反応は忘れてしまったけど、多分、恥ずかしさと緊張と自分への痛ましさのあまり頭が真っ白になって記憶が飛んだのだと思う。

店員さんが声かけをしないお店なら試着をすることもあるけれど、いつもではない。鏡に服をあてて「あ、良さそう」と思えば買うし、顔色が悪く見えたり似合わないものはそっと元の場所へ戻す。 

こんな調子だから、実際に家で着てみるとサイズがきつかったというのはわりとあったりする。

今回のジャケットに関しては、サイズは問題なかったのだけど、生地やデザインですっきり見えるジャケット、逆にもっさりしてしまうジャケットがあるということがわかった。

ここで話は文頭で紹介したジャケットに戻るのだが、①のベージュのジャケットは体にそうけど肉感は拾わない生地ですっきりと着れた。しかし、②のネイビーのジャケットはシルエットがもっさりしてしまい、何だかたくましい人に見えた。……これは私が痩せればいい話なのだが、骨格の問題だとしたら痩せたところでもっさり感やたくましさが拭えるかは怪しい。

まぁでも着れないわけじゃないし! と開き直ったのだが、ここで私はもう一着程きちんと感のあるジャケットが欲しくなってしまった。きちんと感といえば、テーラードジャケットだ。そして色なのだが、ベージュ、ネイビーときたら、次はグレーかブラック、もしくはモカ系の色あたりがバリエーション的にもいいのではないか。

三着あれば着回しもできるし、コーディネートだってきっと楽しめて、仕事のモチベにも繋がるはず!!

そんなわけで、三着目のジャケットを求めて都会へと繰り出した。

ところが、色や形や生地が気にいるものになかなか出会えない。予算はそんなに多くはかけられないけど、だからといって生地が残念なものはちょっとテンションが上がらないからダメだ。仕事で着るものだから、形も流行りのゆったりめより、程よく体にフィットするデザインで尚且つきれいに見せてほしい。

こんな私のわがままを叶えてくれるジャケットはないものか……。やっぱりビジネススーツを取り扱っているお店に行くべきなのか? ネットで一応チェックはしてみたけど、店員さんが丁寧に対応してくれそうで私には逆に敷居が高い……(できればこちらから話しかけない限り放置しておいてほしいので……)。

いくつかのお店を巡って歩き疲れた私は、ふと思い出した。UNIQLOのジャケットも良さそうだと思っていたことを。しかも予算よりお値段がお安くて済む。

せっかく都会に出てきたし、行ってみるか……。

そんなわけで、UNIQLOを訪れた私。目についたのは、感動ジャケットとストレッチテーラードジャケット。生地的にストレッチテーラードの方がこれからの季節に良さそうだったので、グレー、ネイビー、ブラックをそれぞれ鏡の前で自分にあててみた。

「グレーはきちんと感が出るけどなんか似合わないな……? いや、でもグレーは欲しい……」
「このネイビー、私の肌色がなんだかきれいに見える気がする……」
「黒は黒の主張が強い気がする……でも着痩せして見える」

そんなことを思いながら、私は悩んだ末グレーとネイビーのSサイズ、Mサイズを試着することにした。

UNIQLOのいいところは試着室がたくさんあって、店員さんが誘導してくれるが基本放置なところだ。人が入れ替わり立ち替わりするから、誰も私に気を留めない。だからリラックスして試着室に向かえる。

そうして、試着を試みたのだが、Sサイズはちょっとパツパツだった。着れるけどパツパツ。まだ私には早かった(昔はSサイズだったのに……ダイエットがんばろう!)。

Mサイズはちょうどよかった。しかも、着痩せして見えた。色はグレーが本命だったけど、ネイビーがあまりにもしっくりきた。どっちも欲しい。迷うところだが、今日はとりあえずどちらか一着だけを買って、実際に着て過ごしてみて、それで気に入ればもうひとつのカラーも買おう。二着買っても予算内。ああ、UNIQLOって素晴らしい……!!

そんなわけで、私のジャケットがもう一着増えた。ネイビーだ。カラーバリエーションを考えるならグレーを買うべきところを、ネイビーの色みを気に入りすぎてしまった。

ちなみに私はバリバリの骨格ストレートの女である。骨格診断のチャートをいくつか試してみたところ、ほぼ満点の勢いでストレートの特徴に当てはまり、自分は骨格ストレートなのだと認めざるを得なかった。

サイズ感がジャストでデザインがシンプルなものは、骨格ストレートの体型をきれいに見せてくれる。UNIQLOの試着室で試着の大切さをしみじみと感じた出来事だった。

それから数日。ほぼ一日クライアント訪問ばかりの日があったので、早速UNIQLOで購入したストレッチテーラードジャケット(ネイビー)を着て過ごしてみた。動きやすいし、きちんとして見えるし、生地もお値段以上に見える。つまり高見えしてくれる。自分で「自分に似合う」と思う服は、それだけで自信をもたらしてくれるからか、気持ちもシャンとする。ありがとう、UNIQLOさま。あいしてる。

後日、もう一度UNIQLOへ足を運び、黒とグレーを試着してみた。シルエットは好きなのだけど、色がやっぱり自分にはしっくりこなくて今回は見送った。でも、もう一着テーラードジャケットがどうしても欲しい。

そんなわけで、原点回帰(?)で今度はNBBの店頭に足を運んでみることにした。サイズは合うのであとは色みとシルエットをチェック。色はベージュとモカブラウンがあった。店員さんに「羽織ってみられますか?」と声をかけられ、弱々しく「あ、はい……」と頷く。大丈夫、ここのブランドのアウターのサイズは合うから……。そして実際に羽織ってみるとぴったりでいい感じだった。色はベージュの方が顔色が良く見えた。夏以外は使える素材なのもいい。

そんなわけで、私のジャケット迷子の旅はこれにて一旦区切りがついた。

お気づきの方もいるかもしれないが、私が手に入れたのは、

①ベージュのノーカラージャケット(Vネック)
②ネイビーのノーカラージャケット(Vネック)
③ネイビーのテーラードジャケット
④ベージュのテーラードジャケット

以上である。

ベージュとネイビーに結局落ち着くんかい!! と自分に盛大に突っ込みたい。

でも、自分に似合う色や形をわかってなかったらもっと迷走していたし失敗してたと思うので、これはこれでいいと思うことにした。

まぁこれだけあればインナーをあれこれ変えて今から春まで使えるだろうし、その間に私もビジネスコーデに慣れて効率的なお買い物ができるようになっているんじゃなかろうか。

自分がこんなに「きちんと感」を求められる仕事に就くとは想像していなかったのだけど、それも縁が縁を運んできてくれてのことなので、人生って何が起こるかわからないものですね。

今の私は大好きなソシャゲやマンガを読む頻度を減らして、教わった業務の復習をしたり、ビジネスマナーを学び直したり、デスクワークを効率化するための工夫を学んだりしているところ。

外側を整えることも大切だけど、求められるのは能力なので、与えられた仕事を及第点でこなし、眉を顰められない程度の成長はしていきたいものだ。

昔の私はもう少し野心があったけど、一度メンタルを壊した経験があるので、「自分に負荷をかけ過ぎない」ことをまずは目標にした。目標は都度自分の具合に合わせて微調整していけばいい。柔軟に、自分を追い詰めずに。

気がつけばまた長文になってしまった。

ここまでお付き合いくださった方、ありがとうございました!

UNIQLOのサイトでパーソナルカラーがわかるチャートがあったので最後にリンクを貼っておきます。骨格診断もいろんなサイトで出来るのでまだやったことのない方はぜひ。

一生ものの知恵とアドバイスが欲しい方は、思いきってイメージコンサルティングを受けてみるのもいいかもしれません。



自分のためのおしゃれと相手のためのおしゃれ、上手にバランス良く楽しみたいから、これからもアップデートしていきたい。そんな今日この頃です。

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