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石田康平の自己紹介と博士論文テーマ
石田康平と申します。東大の博士課程で建築の研究をしています。
このnoteでは、今研究していることや、そこに至る経緯を少し自己紹介できればと思っています。
プロフィールはざっくりとこんな感じです。
もともと「テクノロジー×建築」をテーマに研究このnoteでは、少しだけ経緯を振り返りたいと思います。
僕はもともと東大の建築学科に在籍していたのですが、学部のときからテクノロジー×建築をテーマと
香りと単位と風土〜ながれる時間というインフラを考える
1. お香で時間をはかる文化について江戸時代、人々はお香で時間を測った。お香の燃えるスピードが一定であることを利用して、おおよその時間を測ったのである。
寺の住職はお香を絶やさずにたき続け、少しずつ香りを変えることで人々におおよその時刻を知らせた。香盛という。それは江戸時代の住職の極めて重要な仕事だった1)。
お香によって時間を測れるのは、それだけ香の練り物が高いクオリティで作れたからである。
#Takramcast 出演回まとめ
こんにちは、石田です。
これまでたくさんTakramcastに出演させていただきました。
TakramcastはデザインファームであるTakramが主催するPodcastです。
各回2000回~4000回ほど再生されています。Takramcastは膨大な数があるので、今回はその中から出演させていただいている回をまとめました。「聞いてほしいぞー!」と思っても紹介しづらかったため。
テーマは建
研究とアートの橋渡し〜オラファー・エリアソン展の感想
個人的にオラファー・エリアソン展はとても刺激的で衝撃だったのでそれについて書きたい。
1. 研究とアートの橋渡しへの示唆オラファーエリアソンの作品群は、とけだす氷河や太陽、自然破壊といった自然と人間の関係性をテーマとし、入念で丁寧なリサーチに基づく知見を軸としながら、光と幾何学などを駆使することを通して作品としての審美性と自然への批評的なまなざしを共存させる表現を行ったものである。
科学者のよ
AR時代の広告論〜暖房からおしくら饅頭へ
スマートグラスの普及への期待も相まってか、最近AR広告に関する記事をよく見かけるようになった。退屈を覚えるものも多い。
なぜ退屈かというと、ARが普及した世界に対するイメージが、なんら意味的なイノベーションを孕んでいないからだ。ほとんどが近代の焼き直しをしているに過ぎない。
このnoteでは僕なりに、ARが普及した世界観を提示しつつ、次の世代の広告論に向けた基本的な補助線を整理してみる。ここで