矢原こはる

小説を書いています。綺麗事は書きたくないですが、きれいには書きたいです。全てフィクションです。
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春のおいしさ、ゆたかさ

私、そろそろやばいかも。化粧してないどころかコンタクトだって最後に入れたのいつだっけ。ツイッターで『久々に化粧しちゃった、スーパー行くだけだけど笑』みたいなこと…

コンビニエンス

お題 コーヒー・イヤホン・入道雲 コンビニバイトで知り合った女子大生は、変わっている。 丁寧にまとめられた黒髪は綺麗なのに、髪の間に覗く耳は沢山穴が空いている。…

Go To With YouS

「沖縄、行きたかったなあ。」 修学旅行はNGなのに、トラベルはいいのね、とお母さんがうたうように言っていたのを思い出して、なんとなく呟いてみた。するりと視線を滑らせ…

音割れライブハウス

「俺、女なんです。ほんとうは。」 音割れた安いマイク越しに彼女は笑ったけれど、観客は静かなままだった。 *** 掠れた声に背の高い彼女のことを、俺はずっと男性だと…

ジンジャエールのつくりかた

あいつのどこが好きだったかな、と考える。変なところ凝り性で、女みたいだったあいつ。俺がいままで好きになったオトコは、みんな力強く大きいひとばかりだったのに。あい…

マクドナルドで死のにおい

「死にたいっておもったことある?」 かなえは「このポテトしょっぱいね」くらいの軽さで言った。あまりにも軽い口調だったから、わたしは浅くうなずいてしまい、一拍置い…