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お金の攻略本-資本主義ゲームで負けないための「知識と行動」

まえがきーこの世界にはルールがある

「毎日まじめに頑張ってるのに、人生が豊かになっていく気がしない」
「お金持ちと、そうじゃない自分との違いはなんだろう?」
「豊かになるために行動したいけど具体的に何をしたらいいかわからない」
「自分はほぼゼロだ。貯金も得意なことも何もない」

この文章は、そんな漠然とした悩みや不安を持つ君のために書いた。

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突然だけど、君はスポーツをしたことがあるだろうか?
たぶん、「全くない」と答える人はあまりいないと思う。

じゃあ、そのスポーツをやる時に「一番はじめに」やるべきことはなんだろう?

道具を揃える?―まあ大事だし楽しいけど違う。
先輩たちへの挨拶?―マジメだな君は!個人的には好きだけどやはり違う。

もっと考えてみてほしい。

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一番最初にやるべきことは「ルールを知ること」だ。そうだろう?


ルールを知ったら、そのルールに合わせて基礎力をつけ、その後自分に合ったポジションや勝ち方を考える…

いろんなスポーツやゲームはあれど、基本的には始め方、そして勝ち方はこれだけのハズだ。


君はきっと勤勉な人だ。この文章を読んで学ぼうとしているくらいだから。

スポーツでいえば、筋トレやランニング、よい食事や睡眠も心がける、マジメなプレーヤー。

しかし、そんなマジメなプレーヤーでも、ルールを知らないままだと全く勝てない。


例えば、君が突然、クリケットやアメリカンフットボールの試合に出されたらどうだろう?
(日本人で、両方のスポーツのルールを熟知してる人は少ないと思う)

きっと、何もわからないままオタオタして、ボロ負けして試合が終わってしまうだろう。

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あるいは「クリケットって野球みたいなもんでしょ?」と、細かいルールは理解せず、雑で間違ったプレーを続けて細かい点数を落としてしまうかもしれない。

実は、これが今の君だ。
ゲームのルールを理解せずにやる努力やトレーニングには意味がない。


「資本主義とお金」という今の世界の大きなルールに対して、君はあまりに無知すぎる。
そしてそれを自覚しないまま、ゲームに強制参加させられ、フィールドに立たされている。

この文章は、そのルールと、そのルールの中で勝つ方法(厳密にいえば「負けない方法」)について書いたモノだ。


今の君に、ほとんど知識も多くのお金もなくても大丈夫。
できる限りわかりやすく、そして具体的に、ほぼゼロからでもすぐできることから書いていこうと思う。


どんな人に読んでほしいか

この文章は、どんな人に読んでほしいか?
そしてその人に、どうなってほしいのか?

まずはズバリ、上の文章を読んでドキリとした人だ。
「自分はルールを知らずにゲームをしているかもしれない!」と思う人。

あとは、毎日マジメに働いているハズなのに、なぜか全然お金が貯まらない…人生が良くなっていく感じもしない…という人。
「この世界のルールを知って、タフに生きていく!」と思う人でもいい。


どうなってほしいか?
お金や人間関係や時間の制限を減らして、代わりに、本当に人生でやりたいことや、本当に大切にしたいモノに集中できる人生を送ってほしい。

雀鬼・桜井章一は
『「勝つ」ことではなく「負けない」ことにホンモノの強さはある』
と言った。

今回書くのは「大勝ちする方法」じゃない。
どちらかというと、「頑張る人が理不尽に損をしない方法」や「負けない方法」だ。

具体的には
・特別な才能や知名度がないごく普通の人が
・ルールに対する無知のせいで大きな損をすることなく
・(やりがいのある仕事+仕組みの収入)>(生活費+やりたいことにかかるお金)
という状態を目指したい。

つまり、「無知だったプレイヤーがルールを知り、効率的にトレーニングし、ゲームできるようになる」という内容だ。

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残念ながら(?)ウラ技や大きなリスクを伴う方法はない。
むしろ「無駄なリスクは避けて確実な方法をとろう」という内容ばかり。
方法としてはどれも地味で小さくて堅実で、時間がかかるモノもある。

でもこの「地味なこと」をほとんどの人はやらない。
そして楽な方法ばかり探して、無駄なリスクを負っている。
だから豊かになれない。


ルールを知り、地味で面倒なことをすることこそ「ゲームで負けない」ために一番大切なことなんだ。

特に、コツコツ努力できる君のような人にはきっと合うと思う。

それでは、「攻略本」を手に、一歩ずつ、一緒に歩いていこう。


世界を覆う「資本主義」というルール

さて。まずは世界に存在していて君も強制参加させられている”ルール”について。
細かいところまではわからなくても、そのルールの名前くらいは君も知っているハズだ。

そう。今君が日本に住んでいるなら、基本的には「民主主義」と「資本主義」という名のルールの中に君は生きている。

今回優先して学んでほしいのは「資本主義」のルールのほうだ。


これは日本だけじゃなく、現代の世界全体を覆っている大きなルールだ。

君も僕も、ほぼ全ての現代人が好むと好まざるとに関わらず、このルールに生まれたときから(たぶん死ぬまで)強制参加させられている。

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資本主義の基本ルールを一言でいうと?

資本主義というゲーム(とあえて呼ぼう)の基本的なルールはこうだ。

「この世界は、一つの大きな市場です。自由にモノ・コトを売り買いして、お金のやり取りをしてね!」と。

基本はこれだけ。

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そして「みんなに自由に競争させれば、時々起こるバランスの歪みも、市場が勝手に解決してくれるでしょ」と信じられている。

「市場が勝手に解決してくれる」というのは、例えばケインズが「神の見えざる手」と呼んだものがそうだ。
(※神の見えざる手=需要と供給による、市場価格の自然調整。君も中学の社会の授業で学んだと思う)

このように、「自由に競争させることで、自然に全体のバランスもとれるでしょ」というのは、資本主義というゲームをプレイする上での大事な信条の一つになっている。


資本主義には致命的な「バグ」がある

しかし、人間が作ったゲームには「バグ」がつきものだ。

僕が子供のころに遊んだ「スーパーマリオ」「ドンキーコング」などのゲームには、敵を踏み続けて無限に1up(残機数を増やせる)裏ワザがあった。それを知っているかどうかでゲームクリアの難易度はけっこう変わる。

そんなゲームと同じく、資本主義と呼ばれるゲームの中にもやはり「バグ」がある。


そのバグとは「格差が広がり続ける」というもの。

簡単に言えば「お金持ちはさらにお金持ちに、貧乏な人はさらに貧乏になり、その格差は努力ではまず変えられない」

このバグが、仕組みの中に組み込まれてしまっている。

そして、このバグの解決法や、資本主義よりマシな世界のルールは、今のところ、まだない。


世界の上位62人が、世界の半分のお金を持っている

では実際、資本主義というゲームの中で、「格差」は現在どれくらい広がっているのか?
それはおそらく、君が今想像している以上のヤバさだ。

現在、世界のトップ62人の大富豪が、全人類の下位半分―すなわち36億人―と同額の資産を持っている。
(※国際貧困支援NGO「オックスファム」の報告による)

これを書いている2020年、世界の総資産額ランキングのトップは、アマゾン創業者ジェフ・ベゾス氏の約13兆5900億円、フランスのベルナール・アルノー氏の約11兆3700億円、マイクロソフト創業者、ビル・ゲイツ氏の約11兆2700億円…以下、投資家ウォーレン・バフェット氏の9兆9800億円……という具合に続く。
(2020年4月9日、米経済誌フォーブスが発表した世界長者番付2020年版より。1$ = 109円 で換算。)

日本のトップであるファーストリテイリング・柳井正社長は、資産総額約2兆4200億円で第39位だ。


一方で、世界には1日100円足らずの生活費で暮らす極貧層が約12億人、200円以下で暮らす人がおよそ30億人いる。
ゲイツ氏の全財産を使えば、単純計算で日本国民以上の数の1億3000万人の貧困層を1年間養うことだってできる。

僕も、そしておそらく君も、世界の長者番付トップ100には入っていないだろうから、僕らも「世界の半分のお金を分け合う70億人」の中に入ってるわけだ。


また、『21世紀の資本』が日本を含め世界中でベストセラーとなった、フランスの経済学者トマ・ピケティ氏も、同書の中で「資本主義社会では、長い目で見ると、格差がどんどん広がってゆく」と主張している。


ほとんど外国の話だから、日本では関係ない?それは違う。

すでに日本も、「超格差社会」に突入している。日本では今、上位1%の富裕層が、国富のおよそ1割を持つようになった。

さらに日本の場合、少子化で人口が減っていることが大問題だ。
子供の数が少ないということは、相続のときに一人の子供に多額の資産が集中するということ。
当然ながら、金持ち一族に生まれた子と、庶民の家に生まれた子では圧倒的な差が出てくる。

君がこの文章を読んでいる今も、資本主義ゲームの中での経済格差は広がり続けている。


実はあなたも「勝ち組」側にいる

「世界の上位62人が、世界の半分のお金を持っている」という事実を知って、「なんて不平等なんだ!自分は搾取されていたのか!」と君は感じるだろう。

でも、ちょっと待ってほしい。

実は、そう怒る君も、世界的に見れば圧倒的に「勝ち組」の側に入る。


先述の通り、世界には1日100円足らずの生活費で暮らす極貧層が約12億人、200円以下で暮らす人がおよそ30億人いる。
大人になる前に死んでしまう子供も大勢だ。


もし君が今すぐ生まれ変わったなら、人口比率的には「中国の貧しい農村」か、「インドのスラム街」に生まれる可能性がもっとも高い。

そう。君が今の年までそこそこ豊かに過ごして育った理由は、君の努力とか他の全て以前に「運」のおかげだったりする。
君もまた、格差の「上」にいる人の一人なんだ。


つまり、まとめてしまうと
「資本主義をルールとする今の世界には、大きな格差と、それをさらに広げるバグのような仕組みがある。
そして、その格差社会のどこに生まれ落ちるかは運によって決まる」

という、救いのない現実が存在している。


ただし、ひとつ救いなのは、そんな理不尽な仕組みの中で、君も僕も非常に運がいい。
日本という国は(今はまだ)豊かで、思考や行動によって人生を良くしていけるからだ。

やりなおせない「出生」というクジ引きの中で、君も僕も「大大大吉」とまではいかなくても、「大吉」くらいは引き当ててるということだ。


資本主義ゲームのプレイヤーは2種類だけ

絶望的な世界の現実を前にして、君にできることはないのか?
いや、そんなことはない。
君はゲームの仕組みを学び、その理不尽さにのまれず、タフにクレバーに生きることができる。


(今の所まだ)豊かな日本で育って、読み書きができて、健康的な心と身体がある。
これだけで、大きなアドバンテージだ。
君にはすでに、武器がある。

まずは、この文章を最後までしっかり読んで学び、具体的に行動をしてほしい。


資本主義というゲームのルールについて、次は何を知るべきか?
それはズバリ、「プレイヤーの種類」だ。


実は、このゲームのプレイヤーの種類は、大きく分けると2種類しかない。
「労働者」と「資本家」だ。

そして結論としては、
「労働者より資本家が圧倒的に有利。なので、小さくてもいいので資本家としての一歩を踏み出していこう」
となる。


「労働者」と「資本家」というプレイヤーについて、それぞれの特徴を書いていく。

労働者…売り物が「自分の時間と労働力」のみ。お金を得る方法は「雇われてお給料をもらう」ことだけ。

資本家…自分のお金、商品、ビジネスなど、さまざまな「資本」を持ち、自分の労働と切り離された「仕組み」によって価値を生んでお金を稼ぐ。

そう。資本家が「お金、商品、ビジネスなど」のいろいろな「資本(リソース)」を売り物にできるのに対して、労働者は「自分の時間と労働力」だけが売り物。
これが最大の違いだ。


「資本家」=「お金をたくさん持ってる人」だけじゃない

「資本家」というと、「お金をたくさん持ってて投資とかで稼ぐ人?」とか「だから貯金もない自分には関係ないよ」と思われがちだが、それは違う。

そもそも「資本」というのは「お金」だけじゃない。
「資本」というのは「価値があるとみなされるもの」全般のことをいう。

つまり、人が持つ知識、土地、食べ物、人脈、信用、生産力、健康、美貌、フォロワー…その他いろんな「価値を生むモノやコト」全般が「資本」。

「お金」はその代表例のひとつにすぎない。


例えば、今君が読んでいるこの文章も、僕が作って持つ「資本」のひとつだ。

たくさんの人がお金と時間を使ってこれを読み、学べるという「価値」がそこにあるけど、あなたがこれを読んでいるとき、僕は寝てるかもしれない。南の島で海に浮かんでるかも?

もちろん、このnoteを書くに至った僕の経験値や知識、そして文章力やPCスキルなども、僕の「資本」であるといえる。

つまり、僕が「労働」しなくても、君は「価値」を受け取ることができる。
これが「労働と価値を切り離す」ことであり、「仕組み」のひとつなんだ。


「自分の労働からではなく、資本から価値(とお金)を生む」。
これはかなり大事な考えかたなので、ぜひ覚えていてほしい。


労働者は資本家に絶対に勝てない!

「資本主義ゲームの中では、絶対有利なプレイヤーである資本家にならなきゃいけない」というのがこの章の結論なんだけど、
中には「いや、俺は働きまくるだけでOKだぜ!」という強い人もいるかもしれない。

個人的には、そういうガッツある人は好きだ。
そして、仕組みを作るにも最初は労働が必要だ。


ただ悲しいかな、労働者は資本家に絶対に勝てない。

例をあげよう。
「24時間中20時間働きまくるAくん」と、
「最初から1億持ってて投資に回してあとは寝てるだけ」のBくんでは、
Bくんの方がどんどんお金持ちになっていってしまうのだ。

お金や数字は疲れないし、文句を言わずに増える。
一方で生身の人間のAくんは、身体を壊したりするリスクを常に持っている。


かなり簡単な例で書いたけど、この「労働者は資本家に勝てない」というのを、トマ・ピケティ氏は著書『21世紀の資本』の中で「r>g」という式で表した。(興味があればぜひ読んでみてほしい)

「r」は資本収益率を示し、「g」は経済成長率。

これが表すのは、「資産 (資本) によって得られる富、つまり資産運用により得られる富は、労働によって得られる富よりも成長が早い」ということ。
より簡単に言うと「労働者は資本家に勝てない」。

前にも「資本主義には格差が無限に広がるバグがある」と述べたように、
格差は現在もさらに拡大していて、やがては中産階級も消滅すると考えられている。


じゃあ、何からやればいい?

ルールとプレイヤーについて、そしてその理不尽さを理解した君はこう思っているハズだ。
「よくわかった!俺/私は、今日から何をしたらいい?」
そろそろ、そこに移っていこう。

ズバリ、君が今日からやるべきことは、以下のとおりだ。

①無駄なお金を浮かせて貯める
②余ったお金を再投資する
③仕組みを作って、労働単価を上げて、お金を増やす

これらの内容について、ここではこれ以上ないほど具体的に書いた。
さあ、始めよう。


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