3-研究19a

【研究】SEM(構造方程式モデリング)を使うときに注意すること

水曜日は「研究すること」のトピックで書いています。

2019年9月14日に日本大学文理学部で開かれた日本教育心理学会総会で、SEM(構造方程式モデリング)についてのシンポジウム「SEMは心理学に何をもたらしたか?」を聞いてきました。

SEMは近年よく使われる統計分析手法のトップになりました。私も初めてSEMのやり方を聞いたときに「え? これで因果関係が推定できるの? すごい!」と驚いたことを覚えています。とはいえ、便利だからといって、ただ手持ちのデータを放り込んで、適合度が高いパス図を引っ張りだすのでは意味がないどころか、誤った推論を導くことになりかねません。このシンポジウムも、SEMの分析と結果の透明性をいかに保証するか、そしてSEMを使わなければ見出せなかったことは果たしてあるのか、ということを問題提起していました。

いくつかの論点をメモしておきました。

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