5a-オトナの研究

【連載】アンケート調査の基礎(第1回)意味のあるアンケート調査をするために。

金曜日は「オトナの研究」のテーマで連載しています。フツウの大人が「研究」のようなことを始めると、オトナの人生は楽しく、意味のあるものになるかもしれません。そんなオトナの研究を始めるための連載です。ここで「オトナの研究」のサブテーマとして「アンケート調査の基礎」の連載をしばらく進めたいと思います。アンケート調査は、研究手法として重要なひとつだからです。

先日、早稲田大学アカデミックソリューションの企画で、「アンケート設計の基礎」という4時間のセミナーを開きました。各地から大学職員・教員の方に参加していただきました。

大学の中では、さまざまなアンケート調査をしています。学生に行う授業評価アンケートは義務づけられていますし、学生満足度調査は大学の施設や環境や制度を改善していくための指針となるデータを与えてくれます。これは企業においても同様でしょう。アンケート調査は現状を知り、人々のニーズを把握するための第一歩として重要な活動です。

とはいえ、実際にアンケートを設計して、実施して、得られたデータを分析する担当者たちは、必ずしもアンケート調査の方法についての専門家というわけではありません。ましてやデータ分析の専門家というわけでもありません。ですので、アンケート調査をしなくてはならないという場面では、以前から使われてきた(あまり意味のない)アンケートフォームをそのまま踏襲します。また、データ分析の方法も、ただ度数(人数)を数えるだけだったり、よくてクロス集計を山のように作るだけです。

意味のあるアンケート調査をする必要があります。意味のあるアンケート調査とは、そこから調査対象の実態や傾向が読み取ることができ、改善の方針やこれからの指針を立てるために必要なデータを与えてくれるものです。このような技能は、ただ専門家に任せればいいというものではなく、すべての人が身につけておくべきリテラシーといえるでしょう。

さかのぼってみれば、私たちはみんな小学校から、数を数え、それを分類し、グラフを描き、それを解釈するということをトレーニングしてきたのです。アンケート調査のリテラシーはそれを土台として、あらゆる職種の人が身につけるべきスキルとなるでしょう。この連載では「アンケート調査の基礎」と題して、意味のあるアンケート調査をするためのスキルをワンステップずつ身につけていきたいと思います。

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