見出し画像

ニャリンピック2021

「肉球は世界を救う」をスローガンに4年に一度開催される猫の祭典、ニャリンピック。大会も折り返しを迎え、今後も熱戦が繰り広げられる予定だ。今までのメダリストのコメントをダイジェストでお伝えしよう。


110Mハードル 大会三連覇を達成した生きる伝説、マイケル・ホワッツ選手

ハードル

初めてニャリンピックに出たのが2歳のとき。それから12年トップを走り続けてきたけど、まだ若いもんに譲る気はないね。大会前は年寄りの冷や水なんて言うヤツもいたけど、見返してやった気分だよ。生涯現役がオレの人生の目標だからね。そういえば、一匹ハードルの下をくぐり続けたヤツがいたけど、なんなんだい? アイツは??


世界記録を更新した棒高跳びの絶対女王、エレーナ・二シンバエワ選手

棒高跳び

棒高跳びの最大の魅力は、誰も見たことがない景色を見れることなの。普通の猫は飛べても2mくらいでしょ? わたしはその二倍以上、高く飛べる。バーを超えた瞬間の景色は、とてもキラキラしていて、あの景色が見たいからわたしは棒高跳びを続けているの。


今大会から正式種目になった新体操初代チャンピオン  ニボシー・オイシーニ選手

新体操

演技してるときに笑顔になってたって? それはきっとコーチがリボンに擦り込んでくれたカンタブリア海の最高級アンチョビオイルのおかげね。リボンを振れば振るほど美味しい香りに包まれるのだもの。それは笑顔にもなるってものでしょ? 演技中にお腹が鳴ったのは内緒にしておいてね。


ロイヤルアカデミーで英才教育を受けた体操界の貴公子、マックス・ノビトロック選手

平行棒

僕のオリジナル技、「ノビトロック」は加点対象にはならないんです。前宙開脚腕支持から両脇でバーを捉えると、体がうにょーんと伸びるのですが、足が付いたら減点になってしまう。だから他の選手は力を入れて足が着かないようにしてるんです。でも、それって猫っぽくないじゃないですか? 猫って伸びてなんぼだと僕は思ってるんですよ。体操は美しさと同じくらい、猫らしさを表現することが大事なんで、この技を止める気はないですね。


オール一本勝ちで金メダルを獲得した嘉納爪五郎選手

柔道2

柔道は1日で予選から決勝まで行うので、睡魔との闘いでもあるんですよね。僕も普段は16時間は寝ますし。今回の大会は、試合の間にしっかり昼寝して、集中力を切らさずに決勝まで行けたのが勝因だと思います。最後、投げられた瞬間に相手選手が寝てしまったのはビックリしました。副審も熟睡してたし、次回から二日に分けて試合した方がよいかもしれませんね。


ねこ界のエア・ジョーダンと呼ばれ、チームを優勝に導いた鳶 杉夫選手

バスケ

今日はウォームアップから調子が良くて、いつもより高く跳べたね。第3クォーターで尻尾から体ごとネットに入っちゃったときは跳びすぎたけど、会場スタッフが盛り上がってたから結果オーライかな。主審も笑ってたしね。ぼくらのプレーを見て、スポーツの楽しさや素晴らしさを感じてくれたら、それが一番嬉しい。メダルよりもね。今回は、色々あって無観客試合になってしまったのは残念だった。けど、みんなが心の底からスポーツを楽しめて、大歓声の中でプレーできる日がくることを信じて明日も練習するよ。



*ニャリンピックは架空の大会で実在しません。

*画像はPhotoshopでコラージュした写真を油絵風フィルター適用後、レタッチして仕上げたものです。こんなに身体能力が高い猫は実在しないかもしれないし、ぼくらが知らないだけで実在するのかもしれません。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?