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男性にもおススメの集英社オレンジ文庫の小説8選

老舗少女小説レーベル「コバルト文庫」の後続レーベル「集英社オレンジ文庫」。

女性が読むレーベルだという印象が非常に強いオレンジ文庫ですが、中には男性が読んでも楽しめる小説もあります。男性にも是非オレンジ文庫を読んで欲しい!という事で幾つかPUさせて貰いました。

興味を惹かれる小説がありましたら是非読んでみてください!

2021年5月8日二つ追加しました。

①政と源(三浦しをん)

性格も生き方も正反対! 幼なじみじじいコンビの痛快人情譚

告別式の会場に入ってきた堀源二郎を見て、有田国政はむせそうになった。あらすじ:東京都墨田区Y町。つまみ簪職人・源二郎の弟子である徹平の様子がおかしい。どうやら、昔の不良仲間に強請られたらしい。それを知った源二郎は、幼なじみの国政とともにひと肌脱ぐことにするが――。当年とって七三歳の国政と源二郎は、正反対の性格ながら、なぜか良いコンビ。水路のある下町を舞台に老人パワーを炸裂させるふたりの、痛快で心温まる人情譚!

「舟を編む」で本屋大賞を受賞し、「風が吹いている」「まほろ駅前シリーズ」でも有名な三浦しをん先生の一冊です。

オレンジ文庫で出ている物の、オレンジ文庫でも異色の幼馴染じじいバディ人情譚です。流石の著者ですので楽しく読み切れる一冊だと思います。

②引きこもりを家から出す方法(猫田佐文)

切なくも、やさしい「再生」の物語

僕がひきこもりになって十年が過ぎた。                          あらすじ:僕がひきこもりになって十年が過ぎた。もう二十四歳になるらしい……。 影山俊治は、些細なつまずきが原因で自室から一歩も出られなくなり十年。 そんなある日「ひきこもりを家から出す」プロ集団から、敏腕メイドが派遣されてきて……!? 「ちょっと生きづらい」と感じる、すべての人へ―― 圧倒的当事者感で語られる切なくも優しい再生の物語! 2019年ノベル大賞 大賞受賞作。

こちらも表紙がオレンジ文庫らしくない小説です。一見ハウツー本のようでありますが、中身は真面目な小説です。なんでオレンジ文庫から出てるの?と言われる程です。引きこもりが社会復帰する過程を描いた物です。

③時をかける眼鏡(椹野道流)

法医学者がリアルな知識で描くタイムスリップ法医学ミステリー

遠慮の欠片もなく照りつける、眩しい夏の太陽。            あらすじ:母の故郷・マーキス島にある「法医学博物館」で突然過去の世界に飛ばされた、 医学生の西條遊馬。わけがわからないまま、殺人事件の現場に居合わせたために投獄されてしまう。そこで出会ったのは、この国の皇太子ロデリック。彼は、父である王を殺した罪に問われているというのだが…?そして、ロデリックの無実を証明するよう、遊馬に頼んできた人物とは――!?

こちらは今までよりもオレンジ文庫らしい一冊で、オレンジ文庫の創刊から出ている2020年10月現在8巻ある人気シリーズです。

題名やキャッチコピー通り眼鏡の男子大学生主人公が法医学の知識を駆使してタイムスリップ先で頑張る…という取っ付きやすい設定です。ミステリーとありますががっつりミステリーではありません。こちらのシリーズ巻数表記がありませんので、集英社やネット書店などのサイト(http://books.shueisha.co.jp/search/search.html?seriesid=47452&order=1)できちんと調べてから購入される事をおススメします。一巻のサブタイトルは「医学生と、王の死の謎」です。

④これは経費で落ちません!(青木祐子)

だいたいの社員は、入社するとすこしずつずるくなる。

「森若さーん!」 定時後の天天コーポレーション経理部の狭い室内に、明るい男の声が響き渡った。                          あらすじ:森若沙名子、27歳、彼氏なし。入社以来、経理一筋。きっちりとした労働と、適正な給料。過剰なものも足りないものもない、完璧な生活をおくっている、はずだった。最近、そんな気配のなかった同期に恋人ができてしまい、少し迷いが生じている。ある日、営業部のエース・山田太陽が持ち込んだ領収書には「4800円、たこ焼き代」。経理からは社内の人間模様が見えてくる?

多部未華子さん主演でNHKでドラマ化されたシリーズです。この一文でも分かるくらい万人受けする面白いお仕事物+恋愛な小説です。2020年10月現在7巻まで出ています。同レーベルの風呂ソムリエは前日譚に当たります。著者の青木さんはコバルト文庫でもヴィクトリアン・ローズ・テーラーという長寿シリーズも書いている筆力のある作家さんです。

⑤雲は湧き、光あふれて(須賀しのぶ)

甲子園を目指す者すべてに贈る、青春賛歌

スパイクの紐を結びなおす。 かたく結び終えたところで、ベンチの中で歓声が弾けた。顔をあげてグラウンドに目を向ければ、打席にいた高村が一塁にむかって走っていく姿が見える。                  あらすじ:超高校級スラッガーの益岡が最後の甲子園を前に腰を故障した。監督は益岡を代打で起用し、さらに補欠の俺を益岡専用の代走(ピンチランナー)としてベンチ入りさせると言うのだ。そんな理由で数少ない選手枠を奪っていいのか?益岡との関係もギクシャクする中、ついに地方大会が始まって…。友情、嫉妬、ライバル心、そして一体感。少年たちの熱い夏を描いた涙と感動の高校野球小説集

高校野球を題材にした三編からなる小説です。野球が好きなら感じる物がある青春小説です。短編集ですので気軽に読める話で、朗読劇という珍しいメディアミックスをした小説でもあります。

⑥九天に鹿を殺す(はるおかりの)

掴むのは栄光の玉座か、惨めな死か。

雪まじりの風がうらさびしげに咆哮する。                  中原の覇者・煋王朝では、皇帝の崩御とともに、次代の玉座を巡り八人の皇子が争う「九天逐鹿」が幕を開ける。審判役である女帝の勅命のもと、蠱鬼を狩り、兄弟を陥れて、至尊の位にたどり着くのはただ一人。卑劣な奸計が蠢き、情を断ち切れぬ者から滅びていく。凄惨な戦いを潜り抜け、最後に笑うのは果たして誰なのか――。圧倒的な世界観で綴る、中華謀略譚。

皇位を巡って実の兄弟がデスゲームを繰り広げるという、オレンジ文庫らしからぬ殺伐とした小説です。中華物ですのでとにかく漢字が多いものの、騙し騙され系が好きな人は引き込まれるものがある小説です!作者は他にも中華物のシリーズを書いているので世界観にも違和感がありません。

⑦どこよりも遠い場所にいる君へ(阿部暁子)

切なく爽やかなBoy meets Girl!

入り江の水面に白い顔を浮かべ、黒い髪をゆらめかせる少女を目にして、和希は二秒間立ちつくしたあとスクールバッグを投げ捨てながら波打ちぎわに走った。                              ある秘密を抱えた月ヶ瀬和希は、知り合いのいない環境を求め離島の采岐島高校に進学した。采岐島には「神隠しの入り江」と呼ばれる場所があり、夏の初め、和希は神隠しの入り江で少女が倒れているのを発見する。病院で意識をとり戻した少女の名は七緒、16歳。そして、身元不明。入り江で七緒がつぶやいた「1974年」という言葉は? 感動のボーイ・ミーツ・ガール!

オレンジ文庫のロングヒット作。細く長くずーっと売れてます。ラノベやメディアワークス文庫系が好きな方は楽しめる一冊で、10代がオレンジ文庫を手に取る最初の一冊になりやすいようです。先日TikTokで紹介されバズった事でも有名です。

⑧今日は天気がいいので上司を撲殺しようと思います(夕鷺かのう)

イヤなのは“仕事”じゃないんです!

今、こいつをぶっ殺せたら、さぞ気持ちいいんだろうなあ。       些細なことから上司・岸本の執拗な嫌がらせを受けるようになった玲美。疲弊しきった玲美は、彼を殺したいと夢想するようになる。こいつの頭をぐしゃりと潰してやれたら――。業績を掠め取る係長、若い女子を目の敵にするお局、会社に寄生する豚野郎。こんな最低なヤツらが迎える結末とは!? 会社で頑張るすべての人々に捧げる、ちょっとブラックなお仕事小説!

タイトルにインパクトがありすぎる全3篇からなる短編集世にも奇妙な物語を彷彿させる少し不思議でブラックな話です。こちらも長く売れてる印象があります。メンタルやられてる社会人が読むときついそうなのでご注意ください。


紹介は以上です。何か感じるものがあればどれも是非手に取って欲しいシリーズです。勿論女性も楽しめますよー!

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