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【SDGs大作戦! 2】 子どもとワークショップ〜飢餓について

我が家の小学生の二人の息子(小6&小3)と始めたミニワークショップ、題して『SDGs大作戦!』。二回目となる今回のテーマは、SDGsの目標2「飢餓をなくそう」についてです。

作戦テーマ 
 「どうしたら飢餓をなくせるだろうか?」

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〈ワークショップの流れ〉
1.飢餓について説明

2.飢餓をなくすためのアイデアを上げる

3.2で出たアイデアを達成するために、何が必要かを考える

4.自分たちにできることはないかを考える
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1.飢餓を引き起こす原因とは?

飢餓とは、生きていくために必要な食料を安定して手に入れることが出来ず、栄養が足りなくなること。飢餓を引き起こす主な要因として挙げられるのが、干ばつや洪水などによる自然災害、紛争により住む所や農地を追われての難民生活、そしてSDGs目標1にもあった貧困などがある、などを子どもたちに説明しました。

2.飢餓をなくすには、どうすれば良いか?

まず、飢餓をなくすにはどうすれば良いかな?
子どもたちからは、次のような意見が出てきました。

〈子どもたちから出た意見〉

「作物を育てられる環境が必要!」
「誰もが農業を出来るように支援する」

作物を育てるための環境や、農業が出来るようにするには何が必要かな?

〈子どもたちから出た意見〉
「畑を作れるように、道具を贈る」
「種がないと何もできないから、種を贈る」
「食量があっても、栄養が必要。栄養ある野菜の苗を贈る」
「農業が出来ない所は、林業や漁業を盛んにする」
「きのこ栽培!」
「家畜のための小屋を建てる」

…などの意見が出たあと、長男が大きな声で一言。
「何をするにも、水が必要だ!」
道具や種を送るだけではダメ、農業が出来なければ意味がない。「農業をするには、まず水が必要」「水があれば豊かな国になる!!」と熱く語ってくれました。

3.農業に必要な水を得るには?

飢餓をなくすには、栄養価のある農作物を作るための農業が必要。その農業には水が必要という話から、「干ばつなど、農業が出来ないような環境の所では、どうすれば良いか?」という話し合いになりました。

〈子どもたちから出た意見〉

「海や川から用水路を作って水を引く」
「水を得るための技術を教える」
「井戸を掘る」

井戸を掘るだけでなく、水が畑全体に行き渡るような仕組みにしないといけない。水を運ぶのも大変だし。と、ここで絵を用いて説明してくれました。

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・左の図は、長いホースに小さな穴を開け、畑全体に井戸水が行き渡るようにするシステム(By「ザ!鉄腕!DASH!!」だそうです)
・右の図は、乾燥した土地では水が乾いてしまうため、地下に水路を作り水が行き渡るようにし、木の下に水が染み込んで行くようにするシステム

と、このような技術を提供する必要がある、と熱く語ってくれました。

〈子どもたちに質問〉
じゃあ井戸を提供したあと、それを使い続けてもらうにはどうすればいいかな?

「国民がプラスと考えれば続くし、やっても意味がないと思えば辞めればいいし、それはその国民次第じゃない? その国の人の意識も必要だよ」
と意外と大人な意見が出ました。
さらに、「お金の寄付だけでなく、技術を教えるとかアドバイスをすることも必要だよね」という意見が続きました。

支援する側は、お金だけではなく技術の提供や教授、そして支援される側には、続けていくという意識が必要。
つまり、農業をするために必要な水(井戸)を持続して手に入れるためには、一方的な援助ではなく、双方で創り上げて行くことが必要。という意見となりました。

4.豊かになれば飢餓が減る

さらに、農業以外にこんな意見が出てきました。

「森があれば豊かな土地になる、だから木を植える。」
「木には実がなり、昆虫たちや鳥があつまる。その実が運ばれ、さらに木が増えてやがて森ができる」

森にはたくさんの生き物が集まるから、やがて豊かな土地になり、食物も得やすくなる。だから木を植える事が必要、とのこと。
「でもやっぱりそのためには、水が必要だね。。」
と水の重要性を改めて認識してました。

その他には、
「魚も栄養があるから、内陸の乾いた土地には養殖池を作る」
「市場を作って、農作物とか、魚とかをみんなで分かち合えば豊かになる」
「IH調理のための太陽光発電、環境にも優しい」

という意見が出たなか、これまでの事を踏まえ、次男が1枚の絵を描き始めました。飢餓に苦しむ国が未来にはこんな暮らしが出来るといいな、と。

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〈未来の理想な暮らし〉
木には実がなり、畑では野菜を栽培、その実や野菜をおなかいっぱい食べ、
種を植えてまた野菜を育て循環していく。
家にはソーラーパネルが設置され、IHで野菜を調理。
食べ物を買うために、車で市場へ出かける。

と最後は、飢餓から大分飛躍した理想的な暮らし像となってしまいましたが、今回のワークショップで出た意見をおさらいすると、

飢餓を無くすには農業が必要

農業には水が必要

水を得るための技術を提供する事が必要

支援する側も受ける側も続ける事が重要

農作物を分かち合うための市場が必要

市場が発展し、やがて住みやすい豊かな国になる

今回は、解決のためのアイデアや理想像までを導くことが出来ましたが、「飢餓をなくす」ために自分たちが実際に出来る事を結論づけることはできませんでした。。

ただ、子どもたちには、こうしている間にも飢餓に苦しむ人たちがいる、その反面、自分たちの周りではモノが溢れ、食べ物も得る事が出来る。そういった地球規模で起きている相反する事実、さらには支援を必要としている現実、これらを認識してもらえたことが、解決への小さいながらの一歩となればと思いました。


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