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学びのイメージを更新する

秋深まる10月31日の総選挙の日、梟文庫の西尾美里さんと一緒に下記のようなオンラインイベントを企画しました。

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こちらは、梟文庫の世話人西尾さんのnote記事。
https://note.com/misatowl/n/nf19ec80d7136

摩耶さんのお話を3つのステージに分けて、お聞きしました。
①きのくにこどもの村での経験(小学校から高校まできのくに育ち!)、②公立中学校教員として働く、③不登校の子どもたちの居場所を運営する立場から です。

摩耶さんの話を聞きながら、このところ『きかせてあなたのきもち 子どもの権利ってしってる?』のワークブックで興味深いと感じたことを思い出していました。『きかせてあなたのきもち 子どもの権利ってしってる?』のQ2には、こんなページがあります。

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このページを学生さんとやったとき、とても楽しかったのです。「わくわくする」学び、を描きだしてもらったとき、学生さん一人ひとりの好きなことや、努力していること、日々の風景が浮かんで、今までのその学生さんのイメージを変えるものも多く、お互いを知りあうのにはいい問いだなあと思いました。(みなさん、ぜひ楽しんでくださいね。)そして、人のわくわくする学びを聴いていると、「そうか、それも学びだね」って、学びの範囲が更新されるのです。

同時に、ワークの最中に質問ももらいました。「これは、勉強のことですか?」と。私は、「勉強でもわくわくするなら大丈夫。わくわくすることが学びだよ!」と応答しました。

ふりかえって、この質問は、考えさせられるなあと思いました。私たちは、学びというものをものすごく狭くとらえているんじゃないか、そんなふうに思いました。

摩耶さんの学校時代の学びは、摩耶さん自身の「わくわく」にアクセスするものが多く含まれていました。そこを耕して、広げて、自分の大事にしたいこと、学びになることを、ぐんぐん広げていっておられる姿が印象的でした。学びの主体は、子どもの側にあるのですよね、本当は。

学校での経験がしんどいものだった私は、大学3年生の時にデモクラティックスクールに関心を持ち、本をたくさん読みました。その時に出会った、きのくにこどもの村は、私にとって憧れの学校でした。今回、私が本を読んでいた当時に現役小学生だった摩耶さんのお話をお聞き出来て、ほんとに貴重な機会でした。

同時に、こうした学校は、まだまだ少数派。私たちは、どこを目指していけばいいんだろう。その整理のため、当日は、1冊の本を紹介しました。武田緑さんの『読んで旅する、日本と世界の色とりどりの教育』です。ユネスコの学習権宣言にも触れられています。私もこの学習権宣言は大好きです。

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そして、この本の出版イベントで、緑さんとリヒテルズ直子さんが対談されているんですが、こちらがものすごく面白かったです。子どもを中心にした教育の「その先」に考えなくてはならないこと、についての示唆がいっぱいです。

『読んで旅する、日本と世界の色とりどりの教育』出版記念 武田緑×リヒテルズ直子トークイベント
https://www.youtube.com/watch?v=Oztg2T_oqak

多様な学びを考える、こちらのイベントは、ただいま見逃し配信中です。ご関心のある方、11月末までお聞きいただけますので、こちらにアクセスしてください。

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以下、梟文庫さんの発信より
見逃し配信スタート!!
「多様な学びを考える~きのくに子どもの村学園・公立中学校・J-IVYの経験から~」
オルタナティブ教育を実践している「きのくに子どもの村学園」で育った、講師の金野摩耶さん。ランドセルもない、同じ年の子どもたちのクラスもない、通知表もない、決まった席もない!?「自己決定」「個性化」「体験学習」の3つの原則を理念に掲げる学校で、金野さんはどのような経験をし、学ばれたのでしょうか。そしてその後「いわゆる普通の」公立中学校で教師となり、ご自身が受けてきた教育との違いに戸惑いながら感じ、考えたこととは。
現在金野さんは公教育の現場を離れ、「学校がしんどい」子どもたちの学び庭(ば)「J-IVY」で担任教員をされています。J-IVYはどんな場所?そこで大切にされていること、子どもたちとの関わりについてもお話を伺い、事前に寄せられた不登校に関するご質問にもお答え頂いています。
「普通の」学校と異なる学校で学んでいたことによって、「将来だいじょうぶ?」と周囲から投げかけられることが多かったと語る金野さん。それへの答えは、金野さんがのびやかに、主体的にご自身の人生を歩んでおられることそのものに現れているように感じます。
見逃し配信のお申込みはこちらから
https://forms.gle/Zqq5KVT9vV8nj6ACA
配信期間:11月30日まで

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