見出し画像

【ファミマCMOに聞く】キャリアアップの仕方とマーケティング大原則

皆さんこんにちは。今回はHUNTERCITYの「マクドナルド300億円V字回復させた足立先生に聞く・マーケティングの本質」の講義を受けましたので、内容をまとめました。

今回の講師は、ファミリーマートCMOの足立さんです。

この記事では、足立さん流のキャリアアップのための転職の仕方とマーケティングにおけるポイントが主に書いてあります。

実際に何社もの企業で重責を担ってきた足立さんからのお話なので、これから転職、もしくはキャリアアップしていきたい人や、マーケティングを学んでいきたい人へ参考になるかと思います。


足立さんの略歴

まず始めに、足立さんがこれまでにどんな企業で活躍してきたのかをご紹介します。

①P&G
新卒で世界最大の一般消費財メーカーであるP&Gに入りました。ただ、足立さんが卒業した1990年はまだ日本企業が世界の時価総額ランキングのトップを占めていた時代だったので、日本で優秀な学生は銀行や証券会社、NTTなどに入る人が多かったそうです。

②コンサル会社
次にコンサル会社に入り、6年間働きました。

③ヘンケル
その後ドイツのヘンケルという会社に入りました。この会社は、接着剤、化粧品、洗剤事業を手掛けており、下記の3つの役職を10年にわたって歴任しておられました。
・化粧品事業の日本責任者7年・アジア責任者3年
・リテール(個人の消費者に向けた小売)の日本責任者
・病室のヘアケア用品のアジア責任者

④ワールド
そしてコンサル会社時代の友人とアパレルのワールドに入ります。そこで海外責任者を務めました。

⑤マクドナルド
マクドナルドではマーケティング責任者として会社をV字回復させました。

⑥ナイアンティック
この会社はポケモンGOを作ったことで有名なアメリカのサンフランシスコに本社を置くベンチャー企業です。ここではアジア責任者をやられていました。

⑦ファミリーマート
現在はファミリーマートの初代CMO(マーケティング責任者)に就任しています。

このようなキャリアを歩まれてきました。


キャリアチェンジのタイミング

足立さんはこれまでのキャリアで下記の2つポイントがあったと言います。

・友達や親が絶対にやめた方がいいと言ったところに行っている
・同じ業界には転職したことがない

同じ業界に転職すると、働いていたところを裏切ったような気持ちになるからそれはしないそうです。

このポイントを踏まえて、キャリアチェンジのタイミングとしては、
「同じ会社でも違う仕事をやって2,3年で結果を出してから」とのことでした。

この同じ会社でも違う仕事をやる理由は、新しいことをすることで、自分を成長させることができ、次に転職する時にも生かせるからです。

実際にナイアンティックでも入社の時にやろうとしていたことがある程度できて、めどがついたので会社を移ったそうです。


会社に入って意識していること

結論から言うと、足立さんは終わった時に結果が出ていればいいと考えています。

理由は、最初の業界を全く知らない段階ではたくさん失敗をしてしまうのは当たり前だからです。足立さん自身もマクドナルドでの1年目は7割くらいが失敗だったと言います。

そのうえで、足立さん自身は常にその会社には3~4でいなくなることを想定しています。3~4年たって自分がいなくなっても、組織がしっかり回るようにしないといけません。

ここでの組織は自分の会社はもちろんのこと、パートナーとしてやっている会社も含めて考える必要があります。


アメリカと日本の教育の違い

足立さんの娘さんがアメリカのスクールに通っていたので下記3つのことを感じたそうです。

①自主性を重んじている
アメリカの子供たちは自分でとる授業を決めています。

②自分の意見をちゃんといえることが正しい
日本では周りに合わせようとする傾向がありますが、それよりも自分の意見を持つ意識がすごく強いです。

③ITリテラシーの高さ
足立さんの娘さんは小学生の時からGoogleドキュメントを使ったりしていたそうです。


世界で戦えるマーケティングに必要なこと

これに関して、足立さんは3つ大きく必要なことがあると言っています。

①英語
世界で戦うとなると英語は必要になってきます。でも現状、日本には英語ができる人材が少ないです。

中国や韓国、タイといったアジアの国で普通の大学を出ている人はみんな英語で面接ができるので、その点日本人は面接までできる人は少ないと思います。

②実際に海外でマーケティングをしてみる
言葉が通じないところでマーケティングをしてみるというのは、とても経験になるし、訓練にもなります。

ネイティブなどが分からない中で、外国人が貢献できるのは戦略やちゃんと実行しているか、というところくらいです。

なので、外国人として根本の部分を考えて仕事ができるかがポイントになってきます。

③組織
やっぱり会社で成果を出すためには、チームとして良い仕事をしないといけません。

そのうえで、世界で戦えるやり方というのは、自分が知らない全く違う文化の中でやらないと身につきません。

なので、足立さんは20代といった早い段階で外にでて、経験を積んだ方がいいとおっしゃっています。


マーケティングで仮設を立てるときのポイント

足立さんは全部で3つ意識しているポイントがあると言います。

①消費者視点
まず自分が実際にその立場になったつもりで考えます。そこから消費者として何が響くのかを考えていきます。

②データよりも目の前の人
もちろんビックデータのようなものは大切ですが、アイデアを出す段階では目の前の人は何をやったら振り向いてくれるのかを考えます。

その人たちに対して、実際にアプローチしてみて何に反応があるのか調べていきます。

③色んな業界を見る
足立さんは同じ業界を見ると、イノベーションから遠ざかってしまうと言います。

なので他の業界でうまくいっているものを見て、そこからアイデアをもらっています。

マクドナルド時代に出した白と黒のチョコパイは、ブルボンの商品を参考にしたそうです。


マックのV字回復、成功の秘訣

結論から言うと、「お客様の声を大事にしていた」ということです。

足立さんがマックでマーケティングをやっていた時期は、ぼろぼろの赤字状態で、9人目のマーケターでした。

その当時、ちょうど健康的な食事がブームになっていて、マックはちょっと不健康なイメージがあるから変えようか迷っていたそうです。

でも、足立さんは人々がマックに求めているのは、楽しさであったり、今日マック食べちゃったというちょっとした罪悪感だと考えました。

そこで、どんどん大きなハンバーガーを売り出していって、みんなが好きなマックに戻して徐々に業績を回復させました。


最後に

今回の内容では、転職する前に元の会社で結果を出すだけではなく、いろんな仕事を経験することでさらなるキャリアアップにつながるんだな、と感じました。

また今ではマーケティングというと細分化できますが、どの分野もマーケティングの原則のもとに成り立っていると足立さんもおっしゃっていました。

この記事で、転職をしてキャリアアップしていきたい人や、マーケティングでつまずいている人に少しでも力になれたら幸いです。


ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?