【廃漁網で起業する社長の日記】#2どうやって廃漁網を素材に?
久しぶりに大河ドラマを見てばっちり渋沢栄一にハマっている
加藤広大です。
栄一さん、分身してたんじゃないかってくらい会社創ってる。
前回はどうして廃漁網に目をつけたのか?ということについて書いたので
どうやって廃漁網を素材にするのか?
ということについて書いていこうと思う。
これがなかなか一筋縄ではいかないから面白いんです。
◆どんな廃漁網を回収するのか?
現状は廃漁網と言っても
全ての漁網をリサイクルできるわけではないんです。
僕たちが集めているのは ナイロン の漁網。
ナイロン の漁網なんです。 (大切なことだから太く2回言った)
このナイロン製の廃漁網を集めているわけですが
ナイロン製の漁網は比較的海水が繊維に染み込みにくくて匂いもつきにくい。そんな特性があって真っ先に取り扱える漁網なんです。
で、そのナイロン製の漁網なんですが
漁網全体の20%くらいしかないんです。
そう、ナイロン製ってあんまりないんです。
日本で僕くらいじゃないでしょうか。ナイロンの廃漁網が恋しくて恋しくてたまらないのは。
残りの80%はポリエステルだったりPPでして。開発が勧めばその素材の漁網もアップサイクルできていくので、表現できる幅が広がります。
つまり廃漁網産業はまだ実力の20%しか出せないジャンプの主人公みたいな現状。廃漁網産業まだまだ盛り上がります。
じゃあどうやってナイロン製の廃漁網を見つけるのか?
この探し方もまた面白いんです。
漁法から逆算して探していきます
一つの漁法でも漁網の型は一緒でも素材が違ったり千差万別なんです。
その中で
あの漁法だったら基本的にナイロンの漁網しか使っていないんじゃないか?
という漁法が存在していたりします。それを探す。
現状みつけられている気仙沼でナイロン漁網を使っている漁法(漁網の種類)は2つ
大目流し
マグロテグス
基本的にナイロン製で海水が染み込みにくくて、海藻などの汚れも少ないのがこの2つ。
これが大目流しの廃漁網
僕はこの2つを求めて気仙沼を駆けずり回っているんです。
気仙沼のこの2つの漁法の規模感などを調べてみると
年間10tを目標にアップサイクルしていきたいと思ってます。
そもそも年間10t以上この2つの漁法(漁網)だけで出てるってのが気仙沼すげぇポイントなんですが。笑
やっぱり気仙沼でしかできないことだなって再確認。
◆素材へと処理してもらうために愛しい廃漁網を長旅に出す
この漁網を最小5tのロットで愛知県の一宮市に送ります。
10時間790kmの旅です。
国内で唯一廃漁網を素材に処理する技術を持っている
株式会社リファインバースさまと連携をとって
愛すべき廃漁網たちを繊維、ナイロンペレットに処理してもらうのです。
ナイロンペレットのイメージ
こうしてやっとペレット、繊維を加工してモノづくりができるというわけです。
なかなか素材にするまでにもストーリーがあったりします。
今後は直接漁師さんたちから集めるときの話だったり、出来事も書いて共有していきたいと思ってます。
明日は初めて日本政策金融公庫に融資の相談に行ってくるからそのことも
書くのでお楽しみに。
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