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3日目に分かるひつじサミット尾州の楽しさ

2024年10月25日(金)から27日(日)まで、木曽川を挟んで岐阜県羽島市と愛知県一宮市一体にある、世界三大毛織物産地と呼ばれる尾州に行ってきました。
今回参加したのは、「ひつじサミット尾州」です。

去年から三星グループの岩田社長よりお声がけいただいていて、1年前から予定を入れて、今年初めて参加することができました!

メェルシー🐏

しかし、「ひつじサミット」なるものが、どんな様相なのか全くわかっておらず、地方系のトークセッションイベントのつもりでいたのですが、これが間違い。
ひつじサミットは、地域一体となった「オープンファクトリー」というもので、このオープンファクトリー型のイベント参加が初めてとなった私は、3日間滞在し、3日目にして「これか!こうやって楽しむのか!来年も来たい!」とやっとわかりました(笑)
産業がある地域での「オープンファクトリー」は注目されている観光コンテンツの一つ。
今回はその魅力と楽しみ方について書こうと思います。

ただ、めちゃくちゃ長いので、そんなに長く読めないよ!って方はタイトルだけ見て、楽しみ方を拾ってください(笑)

楽しみ方その1:新幹線を貸し切ったトークイベントに参加しよう!

岩田さんに「琴絵さんのスケジュール押さえておいてね」と言われて、何が何だかわからないけど3日間スケジュールを空けて待っておりましたところ、まずは10月25日は新幹線に乗って岐阜羽島に行きますということでした。そして、気づけばこんなサムネイルが!

なにやら新幹線に乗っている(笑)

三井不動産が手掛ける、POTLUCK YAESUとJR東海ツアーズとひつじサミットがタッグを組んで、「POTLUCK CARAVAN」という新幹線1車両を貸切り、東京から岐阜羽島まで「駅がタイムキーパー」となり、新幹線の中でのトークセッション企画です。
この様子は登壇した木下斉さんのVoicyでも全てプレミアムリスナー向けに配信されていますが、一部私も登壇さてもらったのでその部分は私の無料のVoicyで配信しました(笑)

新幹線の弱点は「速すぎる」ことw

新幹線の貸切イベントで、かつ前に出てマイクを持った感想としては、木下さんも言ってましたが、とにかく早い!速い!時間があっという間に過ぎていく!
私は三島駅から静岡駅までの25分間での登壇だったのですが、進行方向ではない後ろを見て立ちながらのトーク、意外と新幹線が揺れることもわかりました(笑)結構踏ん張って立ってないと大変。

豪華メンバーなのにあっという間(笑)
踏ん張って立ってます

参加した皆さん同士、後半はグループになってアウトプットのトーク。

席をくるっとして気兼ねなく話せるのも、貸切のいいところ
全員で到着前に集合写真!楽しかった!

岐阜羽島まであっというまの1時間半。(最初に駅弁をみんなで食べてからトークスタート)まだまだ遠くまで行けちゃうくらいのトーク企画。「移動そのものをコンテンツにする」「移動自体にも目的を持つ」これをやっちゃうひつじサミット、すごい!

到着!移動中に参加者同士が一気に仲良くなっちゃう!

まずは何が何だか分からないけど行ってみよう!の方は、この新幹線貸切ツアーから入っちゃうのが正解です!

楽しみ方その2:1日目はオープニングセッションに出てインプット

到着するとすぐに、三星さんのTAKIBI&Coにて、オープニングトークが始まります。このセッションでは、ひつじサミットがなんたるものかを様々なビジネスや地域の背景を持った方のお話を聞きます。
ここに集まった人たちは、感度の高い人。周りにいる人たちとも積極的に話しかけて交流するのがいいと思います!

三星さんのTAKIBI&Coにたくさん集まりました

迷うかも?セッションとファクトリーツアーのバランス

このひつじサミット、三星さんだけで開催しているわけではないんですよね。木曽川を挟んで約40もの参加企業があります。
そして意外と距離もあって工場間の移動に20分くらいずつかかります。
毛織物といっても、さまざまな工程が分業化されており、糸を紡ぐ会社、織物の会社、染色の会社、生地を修繕する会社などなど、それぞれ大小の規模はありますがこの地域で事業を行っていて、このオープンファクトリーはいわば、時代が時代なら「競合」である事業者同士が協力した「イノベーションイベント」なので、全部回ろう!とかあっちもこっちも行こう!とすると、セッションを聴く時間と移動する時間と体験する時間と食事する時間と・・・と最初は全部やりたくて迷うかもしれません。

入り口には羊も。青々してた草も2日くらいで一気に食べちゃったらしい(笑)

なので、繊維業界やファッション業界の人ではない、私の様な初心者は、三星さんでまずセッションと三星さんのファクトリーツアーを申し込み、空き時間に情報収集しながら、次の日以降のファクトリーツアーやワークショップを調べて予約をいれつつ、1日のタイムスケジュールを作る。というのがいいかもしれません。

要検討なのは、移動手段。工場間の移動は車が便利

私は初日は三星さんに滞在して、羽島駅前のホテルをとっていたので、名鉄というローカル線で不破一色駅ー羽島駅を移動をしました。この電車は割と本数があるのでこの間の移動は問題ありません。問題は、企業間の移動。
結局私たちは2日目からレンタカーを借りて移動しました。
この二次交通問題は、地方に行くとやはりついて回りますよね。今回もオープンチャットなどで参加者同士、乗り合っていきましょう!という号令はありましたが、なかなか難しかったなと思います。

移動やタイムスケジュールが決まれば、初日から夜まで楽しもう!

2日目の予定が決まれば、三星さんでひつじサミット中特別価格となっているウールのTシャツやストールをお買い物をして、夜は羊の丸焼きを食べる。これで初日はバッチリです。

MITSUBOSHI1887のメリノウールTシャツは最高の着心地!
羊の丸焼き、来た!!
羊焼いてくれたのは、白糠町の「ひつじ丸ごと研究所」の酒井さんでした!

楽しみ方その3:ワークショップは絶対入ろう!

私は2日目に『地域が輝くテクノロジーの活かし方』の登壇が11時からあったのですが、実は同じ時間帯に一緒に参加していた同じ会社のメンバーは、小川染色さんで「タフティングワークショップ」に参加していました!
(登壇については別途またnote書きたいと思います)

最近密かに流行っているタフティング。糸を打ち付けてラグマットを作っていく様なものですが、オリジナルの作品作りがとても楽しそうでした。

その頃、私は登壇が終わり、三星さんのカード織りワークショップへ。

不穏な糸の絡まり方・・・

想定ワークショップ時間を超えても、一向に出来上がらず、、、私は次のワークショップの時間が迫ってきてタイムオーバー(笑)
なんと、出来上がらないワークショップ体験は初めてでしたw
後から聞いたら、2時間ほどかかったとのこと!
素人がやるとめちゃくちゃ難しかったので、3日目には少し調整されたカード織ワークショップになったようですので、こういう点も試行錯誤、やってみてチューニングですね。楽しかったです。

そのあとは、会社のメンバーが予約してくれたスカート作りのワークショップ体験に、築70年の工場をリノベーションしたシェアオフィス・コワーキング&カフェスペース「森と川の咲く花」さんへ。

ここで、中隆毛織さんのハギレを買って、スカート作りを地元の方に指導してもらいながら行いました。
直線縫いのすごく簡単な工程なのですが、洋裁苦手な私は四苦八苦・・・
一緒に作ってた後輩もこの通り(笑)

縫い合わさってれば、OK!!(笑)

それでもなんとか1時間半かけて出来上がり、柔らかくて暖かいウールのスカートを作ることができました!

これで生地800円、ワーク1500円の2300円でできた!

その後もせっかくだから!と、ひつじサミットのサイトを頼りに販売がありそうなところを巡りました。

宮田毛織工業さん。生地やサンプル品、小物などがありました

ここで注意!企業によっては金・土しかやってないところもある

今回、ひつじサミットは3日間ありましたが、ファクトリーツアーもワークショップも25、26日の金・土だけというところもありました。
ということで、2日目までに終わってしまうファクトリーツアー、ワークショップ事前に調べておいた方がいいかもです!

ライブは必須!2日目の夜を楽しもう!

ひつじサミットでは、音楽ライブがあって、地元のダンスグループやバンドが出で、ひつじサミットの夜を盛り上げてくれました!
特に尾州の大スターだというSEAMOさんの登場は、大盛り上がりでした!
(社内に愛知出身者がいて、SEAMO先輩は大スターだ!と興奮してました)

正直私は1曲くらいしか知らなくて、、、そのレベルですがライブは楽しみにしていて、一番後ろで参加させてもらったんですが、やっぱりプロって全然違う!!!!!!

やっぱプロ!盛り上げ方も歌もプロ!

しかもこのストーリー背景がかっこいい。地域のスターはこうでなくっちゃ!
こうやって、地域のさまざまなコンテンツがこれでもかと詰め込まれているのに、実は全体像と歩き方が全然手探り状態ながら、2日目までこのように楽しんできました。
しかししかし、尾州のこの産業を知るにはまだまだ足りていない。
明日こそ、オープンファクトリーの醍醐味、ファクトリーツアーに入ります!

楽しみ方その4:自分の中に潜む創作意欲に火をつけよう!

最終日、私はやっと1つファクトリーツアーを予約でき、中伝毛織さんへ!ただ、予約まで少し時間があったので、「せんいのまちで、せんいのビル。Re-TAiLでオミヤゲを買おう!」という言葉を頼りに、一宮駅近くにあるRe-TAiLさんへお邪魔しました。

1933年築のレトロビル!

でも行ってみたはいいものの、、、生地やハギレ、ボタンや糸と「素材」は本当にたくさんあるんだけれど、「素人が「オミヤゲ」を買うには・・・ちょっと難易度高かったね」なんて言いながら、廊下でウロウロしていたら

「ご案内しましょうか?」

と声をかけてくださるご婦人が・・・

「素人すぎて、買い物ができませんでした。もう少し勉強してからじゃないと、生地を選ぶって結構難しい」

と言ったところ、

そんなことない!好きな生地をただ切って巻くだけでいいの!

という回答で、色々と教えてくれました!
そして、「まずここに来るべきだったね。色々教えてあげるから」と、生地の購入の仕方や織物のまちでの楽しみ方、それから「尾州ツイード」と呼ばれる「ファンシーツイード」のお話から、デッドストック生地の話まで、短時間で色々とインプットしてくれました。
そこで、初めて「そうか!作りたいものもを考えて、それに合わせてこんなものが作りたい、と伝えて、生地を揃えてもらう、それが醍醐味なんじゃないか!」と、急に生地や糸がキラキラして見えて、選ぶ楽しさが一気に押し寄せました。

ただ巻くだけでいいのよ。素敵でしょ?と

この方こそ、Re-TAiLにいたコーディネーターの稀温(きおん)さんでした!私たちは最初にこの方に会っていたら、きっとこの3日間の過ごし方も違っていただろうなって思いました。もっともっと話したかったのですが、ファクトリーツアーの時間が迫ってきて・・・その後も戻ることができなかったので、リベンジでお会いしに行きたいと思います。

ファクトリーツアーで生地の奥深さと仲良くなろう

最後に私たちが言ったのは、中伝毛織さんのファクトリーツアー。大きな工場で、縦糸と横糸の準備から、生地の織り上がっていく工程を見せてもらいました。

「織物」と「毛糸」というと、編み物や鶴の恩返しのイメージの機織り機など、平たい「生地」を想像することは何となくできていた私。ここで初めて「丸編み」という織り方も見せてもらいました!

これが丸編みの機械!

丸編みは横編みと違って、伸縮性が特徴。普段私たちが着ているTシャツ素材などは、丸編みで作られたものです。パリッとして伸縮がない生地と、柔軟に伸縮する生地。確かに言われてみたら身につける同じ洋服でも生地が違う。その生地は織り方から違うのか。言われてみたら縦と横の糸の通し方で変わって素材が変わる。俄然、「尾州の世界三大ウール」と呼ばれるこの地域の産業に興味が湧いてきちゃいました。

中伝さんのツアーが追体験でき、それ以外のひつじサミット参加企業さんの工場も見れちゃうYouTubeがあったので、貼っておきます!

ひつじサミットは3日間いてやっと、自分なりの楽しみ方が見つかる!

この3日間で、特に洋裁が好きなわけでも、裁縫が得意なわけでもないけれど、素敵な生地を見て創作意欲が湧く、そんなことを初めて体感しました。
そう、3日目にして「私にとってのひつじサミット」の楽しみ方が見つかったのです!
地場産業はその土地の歴史や自然環境などがとても関わっていて、そういう視点から見ても面白いですし、この地域の課題をみんなでオープンにして手を取り合って解決していくんだ!という意気込みがわかるのもとても良かった!

それから、ワークショップで地元の方たちと触れ合って、その地域だからこそ知ることができる情報とか、人との出会いも仕掛けられていることもよい。(私はスカート作りの時に、3日間徹夜で踊る盆踊りの郡上おどりの中でも、世界最速の白鳥踊りを教えてもらって、今一番行きたい地域のお祭りです笑)

産業を「伝統工芸」にするのではなく、「産業」として未来に残していく

今の日本に大切な、これからの未来が見える3日間でした。
来年は尾州DXを進める一員として、何かしらの成果を出して、またこのひつじサミットに戻ってきたい!

誘ってくれた岩田さん、メェルシー🐏



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