海外移住で８割のお客を失ったフリーランスのお金のルール！

私は２年前、仕事で一番大切なモノを失いました。これを見ている皆さんにとってソレは何でしょう？人によってやりがいや充実感を上げられるかもしれませんが、何と言ってもお金は欠かせないモノでしょう。お金があれば多くのものが手に入りますし、健康や教育、遊びや人間関係さえもコレの影響を受けずにはいられません。では一体、お金ってどこから来るんでしょう？この財布の中には無かったお金はドコから運ばれてきたんでしょう？
🎥動画での解説はコチラです↓

２年前、私は８割のお客さんを失ってしまいました。原因はカナダへ移住したことがキッカケです。フリーランスは直接、クライアントから報酬を貰うことが多いので、その決断には思慮深いものがありました。５年もの時間をかけて築き上げてきたお客様から「お客を捨てて海外に行くのか？」「好き勝手は今のうちだよ」なんて言われれば一瞬、躊躇も生まれましたが渡航の決断はそのまま実行されました。

実は多くの留学生の中で頭をもたげる悩みの一つが「帰国したらどうするの？」そんな質問です。なにせ留学は好奇心の延長線上にあって、英語も思ったより伸びず、ビジネスも期待通りにはいかず、住まいも暮らしも予想に反したことばかりです。そんな戸惑いの中で、ある女の子と例の議題が持ち上がりました「帰国したらどうするの？」自信をすっかり失ってしまっていた私でしたが女の子の手前、強がり半分こう答えました。「帰国しても売り上げは戻せる」女の子は明らかに怪訝そうな顔つきで言いにくそうにこう言ってきました。「その～何というか、状況が違うというか…」

（※写真：状況は変わるから、再建できるとは限らない）
実際に帰国した今ならどれだけ状況が変わってもお金の流れが変わらないことを説明出来ます。実際にお金はどこから来るのでしょう？…

他の人から運ばれてきます。

人によってはお客さんや親御さん、会社の社長かもしれませんが他の人から選ばれた分だけ、そこにお金が流れていきます。自分がお金の流れを決めるんじゃありません、他の人が誰にお金を流すか決めているんです。
みなさんは大切なお金をどんな人に使ってますか？きっと慎重に決めてるはずです。
頑張って働く働き者？頭の切れる懸命な人？それとも優しい親切な人？これは小難しい経済学でも経営論でもありません。私が仕事を始めて７年前から何も変わっていません。常にお金は他の人から運ばれてきています。

これは初めて私の仕事を利用しに来たお客さんとの話です。その一見さんと話を進めて行くにつれ大量生産をご希望であることが分かりました。しかし、ウチの強みは商品を大量に作ることでは無く、速く収めることにありました。確かに大量生産も出来ますが費用は確実に上がってしまいます。つまりこのお客さんは情報を知らずに誤った店を選んでしまっているわけです。
お客様にとっての費用は、そのまま自分の売り上げになるので嬉しいことではありますが、皆さんならどう対応しますか？
私は今でもあの時の光景が忘れられません。その仕事を断る代わりに競合他社を紹介してあげたんです。あの時のお客さんは目が点になって、摩訶不思議そうに私の説明を聞いてくれました。結果は皆さんの想像通りです。そのお客さんは競合他社に流れましたが、他のお客さんを２組も連れて来てくれました。それは海外に出て行こうとも、今でと変わらずお付き合いを続けてくれる大切なお客様の一人です。

他の人から選んでもらうには自分に集中する代わりに他の人を優先しなくてはいけません。しかし、この単純なルールでさえ見えなくするのも、またお金の力です。よく人は成金を見て「金は人を変えてしまう」っと言いますが、その人本来の人間性を引き出しているに過ぎません。

そういう意味では財布の中身をあれこれと心配するよりも、他の人にサービスすることを考えたほうが、遅かれ早かれ物心を豊かにするゴールデン・ルールなのかも知れません。

２年前、確かに私は仕事で最も大切なお客さんを失いました。しかし、それらを築き上げていく中で培ってきた経験、判断力、スキルは今でも生きる力となっています。