調教の考え方 その2 インターバルトレーニング

競馬ではどの距離のレースでも速いスピードを出すことが求められるし、レースのどこかで急加速することもある。
日々の調教において『スピード』と『加速』をどうやってトレーニングしているのだろうか。

伝統的なトレーニング方法は、最初の600~1600mを1ハロン(200m)14~16秒で走り、最後の200~600mをその馬のトップスピードの90~100%で疾走することが多い。

イクイノックスの10月18日の美浦ウッドでの追切を参考にする。
2000mを走り149.5秒。
21.0-18.4-16.4-14.8-13.5-14.0-14.0-13.4-12.2-11.8

具体的な『スピード』『加速』トレーニングとしては、200~400mをトップスピードで頻繁に運動させるインターバルトレーニングが適切。

無酸素性能力を向上させるためには、40~45秒より短いスプリントが必要で、短時間の高速インターバルの回数は2~3週間ごとに徐々に増やし、強いトレーニングは週2回までとする。
その他のトレーニング日は低速又は中速のトレーニングで良い。

イギリスではある程度仕上がった馬は週2回の3日ローテーションで体調を維持しています。

ただ、600m以上の高速インターバルトレーニングを頻繁に行うことはあまり良くない。
8頭のサラブレッドで、600mの運動をほぼ最高速度で4回行い、運動セッション間に5分間の休息時間を設けたところ、筋グリコーゲン濃度が約50%減少した。
したがって、800~1,200m(4~6ハロン)の距離をトップスピードの95~100%で頻繁にインターバルトレーニングを行うのは賢明ではないかもしれない。
このようなトレーニングはオーバートレーニングにつながる可能性があり、3~5ヶ月のトレーニング適応が失われる可能性がある。

体力の維持には、集中的で頻繁なトレーニングは必要ない。
オーストラリアや米国でよく見られるように、2週間ごとにレースに出走するような場合には、調教の頻度を減らすことができる。

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