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スイミングスクールで駄菓子屋をやる理由

泳ぐことを教えることがメインサービスのスイミングスクールで駄菓子を売る理由は何なのか?

ども!長野県長野市にあるフィットネスクラブの支配人をしているこばやしです。シニア向けのフィットネスクラブや子ども向けスイミングの運営をしたり、万が一の時に役立つ救急法の普及活動もしています。

今回は、子どもスイミングスクールで駄菓子販売をしている理由についてお話します。

子ども達が喜ぶことを考えたい

駄菓子を売る理由はシンプルでスイミングスクールは楽しい場所にしたいのが一番の理由です。それは、スイミングを長く続けてもらいたいからです。

駄菓子販売をすることで、ネガティブな考え方も当然あります。例えば、水泳を習いに来ているのだから、目的が違うとか、お金を子どもに持たせることは良くないとか、習い事に行くのに、お菓子を買うのはおかしいとか、やる気を物で釣るのはどうかと思うとか。おそらく考えていけばいくらでもあるでしょう。

駄菓子販売は、そういったネガティブな事もわかっていながら、プラスの効果を大切に考え行っています。

子どもは楽しくなければやる気が湧いてきません。もちろん、水泳を楽しいと思ってもらえるようなレッスンをやることが大前提(ここは協調)ですが、それ以外で得られる楽しさは、子どもにとって、スイミングスクール=楽しい場所と思ってもらうためには必要だと考えています。

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スイミングに通っていたからこその体験をプレゼントしたい

スイミングで駄菓子を売ると、びっくりするくらいとてもよく売れます。商品の仕入れや補充が大変なほどです。スーパーでもどこでも売っている駄菓子なのになぜ人気があるのでしょう。

その理由は、本来売るはずのない場所で売っている楽しさです。それが価値となります。水泳の練習が目的の場所で、もう一つ楽しい目的が生まれます。これは、スイミングの会員でなければ体験できない事です。通常、スーパーで売っている駄菓子とは違い、子ども達にとっては普段売っていない駄菓子という価値がつきます。普段得られない体験を100円で買っているわけです。

この体験は、スイミングに通っているからこそ得られるのであって、普通のスーパーでは得られません。スイミングスクールからのプレゼントなのです。

また、親から100円をもらい、100円玉を握りしめてスイミングに行く子どもをイメージすると、きっと楽しいんだろーなーと思います。自分の子どもの頃そういった体験をしていましたからわかります。駄菓子屋に行って、ワクワクしながら選ぶのはとても楽しかった・・・その100円を親から自分に託され、自分の好きにお菓子を選べる楽しみは、とても楽しいし、立派な社会勉強にもなると思います。

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スイミングは楽しいところだと感じてもらいたい

保護者の願いは、泳ぎを覚えさせたい、健康になってもらいたい、学校以外の学びをさせたい、自分に自信をつけてもらいたい等様々だと思いますが、ちょっとやって、すぐやめようと考えている親はまず一人もいないでしょう。

「長く続けさせたい」が、保護者の想いだと思います。

親はスイミングを子どもに習わせたからには、最低でも水に慣れるまで、水泳を楽しく感じてもらえるまでと思っていると思います。それには、ある程度の月日が必要です。その子によっては、長い年数必要な場合もあるでしょう。でも、習いたての時は、なかなか水泳の楽しさがわからなかったり、逆に長く通っている場合は慣れてしまい飽きが来てしまう事もあるでしょう。

子どもは、楽しい事なら興味を持ちます。逆につまらないことは見向きもしません。それは大人が矯正し続けることはできません。特に、昔より今その傾向が強い気がします。昔は、親が子どもを押し付け、親がやれと言ったらやらなければいけないが結構強かったように思いますが、今は子どもの気持ちを尊重する家庭が増えてきました。そういったこともあり、子どもが楽しめるスイミングスクールは、子ども自身が楽しめる必要があり、長くスイミングを通ってもらうために必要で、それは同時に親の願いをかなえるために必要な事なのです。

スイミングは長く続けることで意味がある習い事です。一朝一夕で目的達成は難しいです。でもこういった楽しいイベントを行うことで、スイミングが楽しい!と思っていただけたら、また頑張ろう!という気持ちや、また来たら楽しいことがあるかもと思っていただけます。そういった意味では、今やこの駄菓子販売は成功しているイベントとなっています。

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スタッフのどうしたいかが伝わっている

これに携わっているスタッフの事です。

この駄菓子販売を企画しているスタッフに、どうしてこのイベントを毎回開催するの?と聞きました。すると、そのスタッフは「子どもたちに喜んでもらいたいから」と言いました。

その言葉を聞いて、あ~きっと子ども達にその気持ちが伝わっているんだなと思いました。

初めはそのスタッフに対して、「駄菓子でも売ってみたら?」と言ったかもしれません。でも今は、自分から率先して企画してやっています。今回で7回目。子どもたちが喜んでいる姿を見て、自分もうれしくなったのかもしれません。そういった成功体験は大切で、自分の経験になります。こういった経験をしていると、お客様が喜ぶ顔のイメージをはっきりと描けるので、「また次やったら喜んでくれるだろうな。そうしたら自分もうれしいな。」と思えるようになり、それが原動力になります。こんな姿をみるととてもうれしいです。

そのスタッフがやっている事は作業ではなく仕事です。お客様に喜んでもらいたいという想いを持ち自分から動けるスタッフは何をやっても、何を言ってもそれが相手に伝わります。言葉や態度から自然と湧き出るからです。お客様にも自然と伝わります。日本語として正しい言葉遣いやテクニックは二の次で、一番は、こうなってもらいたいという相手への気持ちです。

自分と、お客様の心を動くとみんな喜ぶ。これは様々な場面で応用できる原理原則です。

親の願いと子どもの願い、そして、スタッフ自身の願いが詰まった駄菓子販売はこれからも進化しながら続けていきたいと思います!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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