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生物社会ってシェアリングエコノミーなのか(38億年分のエッセンス)

本日ソーシャルバイオミミクリー的な学びを得たので、関連本より抜粋させて頂きます。

その本は、こちら!

これからは「自然化社会」が待っている?

本書のあとがきに書いてあった社会のこれから。

これまでの社会トレンドは・・・

⑴ 物質的な豊かさを望み、環境破壊など負の遺産を残した「自動化社会」。
⑵ 過去の反省を踏まえエネルギーのベストミックスなど変革を図った「最適化社会」。
⑶ 政府への不信から市民の自律的な動きがあった3.11後の「自律化社会」。

この次に待っているのは・・・

⑷ 人々が自律的な行動を通じて新たな秩序を形成し、あたかも自然生態系のように持続可能な循環型社会への移行を志向する「自然化社会」。

これまでの人間的社会から、より自然に近い循環型社会の考え方へ。

限られたリソースを循環させる生物社会の仕組み

そもそも自然/生物の社会ってなんだろってところから。

生物の世界は、さまざまな要素が互いに影響を与え合いながら、それぞれの生態系を構成している。そこでは、利害の異なる生物たちが共生し、限りあるリソースを上手に循環させて、見事な調和を見せている。

キーワードは、共生や循環。お互いに助け合いながら生き続ける仕組み。

例として、植物は、虫に花粉を運んでもらうために蜜をプレゼントして進化してきた(共進化)。

人間社会では、シェアリングエコノミーがきっと近い。ご近所レベルの助け合いも含めて。

所有する生活力より、貸し借りや補い。

38億年のサバイブ

でも、生物の循環型社会は初めから成り立っていたわけではきっとなく、無数の屍を越えてきたもの(今も)。

どのように生物社会ができてきたのかは、どのように生物がサバイブしてきたのかを考えるほうが早そうだなー!

ということで挙げられた生き残ってきた生物の特徴

⑴ 変えること、変わることの勇気を放棄したものは淘汰されるということ
⑵ 絶えず変化する状況に対し、変革・革新を行ってきたもののみが生き残るということ
⑶ その変革・革新は、他者とのつながりや環境への配慮といったバランスマネジメントのうえに成り立っている必要があるということ

環境変化への対応と自然淘汰の話。競争と共存。これは種の起源(ダーウィン)も読んでちゃんと整理しておきたい。

ただ、変化の姿勢だけではダメで、

⑴ 多様な遺伝子を集団中に保持している
⑵ その組み換えによって新しい環境に適した遺伝子を次の世代へと残す

この繰り返しができることも重要。

これは、社会のあり方を考えていく上で非常に示唆的。

自然化社会になるためには?

そんな生物がサバイブしながら磨き上げてきた技術が、これからの指針になりそう。

生物の技術とは・・・

38億年という生物進化の過程で、安全性と機能性、そしてその有効性と持続性が証明されてきた「時を経た技術」にほかならない

バイオミミクリーを世に知らしめたベニュス女史がまとめた見習うべき生物の9つの特性とは?

⑴ 生物は、日光を燃料にする
⑵ 生物は、余分なエネルギーを使わない
⑶ 生物は、形態と機能を調和させる
⑷ 生物は、すべてのものをリサイクルする
⑸ 生物は、協力するものに報いる
⑹ 生物は、多様性に投資する
⑺ 生物は、地域の叡智を要求する
⑻ 生物は、内部から行き過ぎを抑える
⑼ 生物は、限界から力を生み出す

このような美質を持つ生物たちが、持続可能なものづくりやまちづくりの重要なモデル

と、ベニュス女史は言う。

まとめ

・これからは人間も自然生態系の一部として生きる「自然化社会」がきそう。

・生物社会には限られたリソースを循環させる補いの生活力がある。

・生物は変化の中で自然の中で共存する術を鍛えてきた。

・人間が見習うべき9つの特性を生物は持っている。

メモ

Social biomimicry(生物模倣する社会作り)の事例探し方法

過去から学ぶこと

・生物の世界では、多様な個体がそれぞれに集団をつくり、それが群集になって多様な生態系を構成している。
・これら生物の共通点を見出していくためには、それぞれの階層で作動しているシステムの全体像を把握するだけでは不十分。そのようなシステムができあがった理由を理解するために「進化」という時間軸からも見ていく必要がある。

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