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旅の感度と、まち歩き

旅が好きになってから、いろんな町を歩いた。とにかく歩いた。タクシーやバスを使うよりもなるべく歩くようにしていた。

アジアの町を歩いていると、開発された大都会の一本裏側の路地に、まるで違う時代ではないか、というような雰囲気の町並みが存在していたりする。

上海の路地裏
ミャンマーのとあるまちの路地裏

決してきれいとは言えないような食堂に入ると、子どもたちや、それだけでなく大人たちも含めて、人懐っこくて温かく、そしてその料理も実はとても美味しかったり。そんな経験を何度もした。

ミャンマー ヤンゴンの街なかの食堂にて 2004年


旅するように熱海を歩く

そんな風に様々な町を歩いていたこともあり、熱海に帰ってくる以前、まだ横浜に住み東京に通っていた頃から熱海のまちもよく歩くようになった。


2003年 熱海 浜町の路地

そして、その後、熱海に帰ってきてからはさらに歩くようになったと思う。
あるときからまちあるきのガイドをするようにもなった。

ガイドをして、多くの方々と一緒にまちを歩く。それは未だに新しい発見がもたらされるものでもある。一緒に歩いた方から、いままで気づかなかった視点をもらえるからだ。


まち歩きの風景

まち歩きは、ガイドの個性によっても、同じような説明をしていても伝わってくるものは変わったりする。その町に暮らす人がどのように町をみているのか、そんな視点をもらえるのがよい。


それぞれの視点からのまちあるき

そんなこんなで、うちのゲストハウスのスタッフたちは、ほぼ皆、まち歩きのガイドができる。普段から自分たちがまちを歩き、まちの写真を撮ったり、飲食店をめぐったり、それぞれが自らの興味関心で、まちの日常の風景とも関わっている。

例えば写真。
僕自身、旅をしていたときは写真を撮って歩いていた。旅の感度がそうさせるのか、普段では撮れないような写真を旅の最中には撮ることができる。


ポルトガル リスボン

逆に、写真を撮るという行為自体が、まちを見る感度を高めることになるかもしれないと思う。ファインダー越しに街をのぞくということから、普段気づかなかったものに目がいく、そんなことがある。


まち歩きを体感

熱海おんぱくでも、4つのまち歩きプログラムがあります。
そんな一つひとつテーマを持ったまち歩きをよかったら体感してみてください。

日頃から写真を撮り続けているガイドが案内するまち歩き

「タイルと喫茶店を巡る」というタイトルだけで、なんだかにやけてしまう。タイルというものを通して、喫茶店の雰囲気や、熱海の喫茶店のある文化、のようなものを感じてみたい、と思わされる。

旅というものは知らず知らずのうちに自身も変化させる。まちや外を観察し発見する感度を高めることは、自身の内的な変化にきづくきっかけにもなる。実はこのガイド、恋愛相談も生業にしていて、ゲストハウスのゲストさんからも感謝の手紙が届くこともあるようなガイドでもあったり。

まちを歩く一つの面白さに建物だけでなく、人との出会いや会話がある。というよりもそれこそが最後には最も印象に残るものだったりもする。熱海の人をめぐるまちあるき。気になるお店があると入ってみる。そしてその店主に話しかけてみる。そんなことが楽しみになものである。


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